雑情報 (20-4)
省エネ、節電のため照明器具を蛍光灯からLEDへ変える
要旨
1.白熱電球、蛍光管、蛍光灯はLED電球、蛍光管、照明器具に変わった * LEDを使用した照明器具などは消費電力が少ない、寿命は40,000時間、点灯の頻度は寿命に影響しない、LEDは徐々に明るさが落ちてくるなどメリットが多い。 * 現在、LED電球などの技術は完成の域に達したため消費電力の低減、寿命の延長、電球サイズの小型化の進歩が停滞し、代わりに価格競争が熾烈になった。 2.蛍光灯照明器具の生産は終了、蛍光管は販売中 * 照明器具は蛍光灯からLEDへ変わる。 * 照明器具メーカは2019年までに蛍光灯照明器具(以降は蛍光灯と呼ぶ)の生産を止め、現在はLED照明器具(以降はLEDと呼ぶ)しか生産、販売していない。 * 家庭で使用している蛍光灯は耐用年数(10年)まで使い続けられるよう2030年まで蛍光管を家電量販店、ネットから購入できる。 * LEDの価格は安くなっており、既存の蛍光灯から代えるメリットは大きく、蛍光灯を使うほど無駄な電気代を支払い続けることになる。 * 点灯時間が長いリビング、キッチン、書斎などの蛍光灯は、すぐにLEDに変えるのがベスト。 * ただし、点灯時間が短い蛍光灯は蛍光管が切れた段階で廃棄しLEDに代える。 3.我が家の照明器具のLED化 * 我が家の照明器具のLED化は6年前のマンション転居時に一気に進み、その後、今年になり電力不足が叫ばれてから可能な照明器具はほぼLED化を終えた。 * ダイニングはLED電球を使ったシーリングスポットライトを新規に取り付け、LED電球の方が白熱電球よりも電気代が格段に安くなることを再認識した。 * リビングルームの照明器具は蛍光灯から調色、調光可能なLEDに変えた。 * 昼間は昼光色に設定、太陽が輝く日は明るさを抑え、曇りの日は明るさを増す、夕方になると電球色に変え暖かい雰囲気にして過ごし、寝る時間になると明るさを落とし睡眠に入りやすいようにした。 * LED化により電気料金がほぼ半減できることがわかった。実際は調光により明るさを抑えることができるため更に電気代を下げられる。 * デスクの照明器具は直管蛍光灯を使っていた。 * 今回、直管蛍光灯の蛍光管をLED直管蛍光管に変え、消費電力減、寿命の延長を図ることにした(照明器具はそのまま流用する)。 * 蛍光管からLED蛍光管に変えて、電気代は4割程度削減できる。 4.照明器具、照明のLED化を進めよう * LED化はやみくもにすべての照明器具を変えるのではなく、照明時間が長くかつ消費電力が多いものから順に進める。 * ただし、2030年以降、蛍光管は販売されないため、それまでに既存の蛍光灯はすべてLEDに変えておく。 * 天井、高い場所、取替えにくい箇所にある蛍光灯は数年に1回の蛍光管の交換作業であっても高齢者にとり危険なので、LEDに変える。 |
1.白熱電球、蛍光管、蛍光灯はLED電球、蛍光管、照明器具に変わった
2008年頃からLEDの名前が知られるようなった。
★いまさら聞けない!LEDって何?|あかり未来計画 (env.go.jp)、(2022年11月5日)
LEDを使用した電球、蛍光管、照明器具は消費電力が少ない、寿命は40,000時間あり交換のわずらわしさが減る、点灯の頻度は寿命に影響しない、LEDは急に切れずに徐々に明るさが落ちてくるなどメリットが多い。
当初、LED電球の規格、基準が定められてなく新興のメーカが勝手に自社製品の優位性を宣伝していた。その結果、すぐに使えなくなった、明るさが白熱電球より暗い、LED電球のソケットの部分が暗いなどの問題点、技術的な改善の余地があった。
その後、家電大手メーカのパナソニック、東芝、NEC、三菱などがLED電球の分野へ進出すると規格、基準が制定され一機に技術が向上した。
現在、LED電球などの技術は完成の域に達したため消費電力の低減、寿命の延長、電球サイズの小型化の進歩が停滞し、代わりに価格競争が熾烈になった。
LED電球のシェアは価格が安いアイリスオーヤマを筆頭にパナソニック、NVCライティング・ジャパン(旧東芝系列)、朝日電機、オーム電器の5社で゙90%を超えている。
★アイリスオーヤマが首位を堅持、LED電球市場 - BCN+R (bcnretail.com)、2022年2月17日
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン 話題のLED電球より電球型蛍光灯の方が得かも (fc2.com)、2009年11月22日
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン LED電球を買うならブランド品に限る (fc2.com)、2010年2月24日
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン(愛称:人生トレマガ) LED電球の最新情報 (fc2.com)、2010年7月6日
2.蛍光灯照明器具の生産は終了、蛍光管は販売中
照明器具は蛍光灯からLEDへ変わる.
2010年の閣議決定に基づき照明器具は省エネ、環境対策から、2020年までに生産している照明器具は蛍光灯からLEDに変更、2030年までに使用している蛍光管はすべてLEDに決まった。
これにより照明器具メーカは2019年までに蛍光灯照明器具(以降、蛍光灯照明器具は蛍光灯と呼ぶ)の生産を止め、現在はLED照明器具(以降、LED照明器具はLEDと呼ぶ)しか生産、販売していない。
既に家庭などで使用している蛍光灯は耐用年数(10年)まで使い続けられるよう2030年まで蛍光管を家電量販店、ネットから購入できる。
今後、蛍光管は蛍光灯の交換用時のみしか売れないため、価格競争が起こらす価格は徐々に上がるだろう。
★蛍光灯が生産終了!? LEDへの交換は必須? これから訪れる暮らしの変化をプロが解説 | マイホームマガジン (myhomemarket.jp)、2021年5月25日
★メーカー各社が次々に生産終了を発表、蛍光灯からLEDへと世代交代が進む「蛍光灯2020年問題」|@DIME アットダイム、2020年10月19日
これらから、家庭で使用している蛍光灯は省エネ、長寿命などで優位性があるLEDに変えていきたい。
LEDの価格は安くなっており、既存の蛍光灯から代えるメリットは大きく、蛍光灯を使うほど無駄な電気代を支払い続けることになる。
点灯時間が長いリビング、キッチン、書斎などの蛍光灯は、すぐにLEDに変えるのがベストの選択。
ただし、点灯時間が短い蛍光灯は蛍光管が切れた段階で廃棄しLEDに代えよう。
3.我が家の照明器具のLED化
我が家の照明器具のLED化は6年前(2016年)のマンション転居時に一気に進み、その後、今年になり電力不足が叫ばれてから可能な照明器具はほぼLED化を終えた(表1)。
表1 室内で使用している照明器具、照明の状況
番号 | 部屋名 | 照明のタイプ | 照明 時間 h/日 | 蛍光灯 照明 | LED 照明 | 照明の内容 |
1 | リビング | シーリングライト | 19 | 〇 | LED照明12畳~ | |
2 | リビング | デスクライト | 15 | 〇 | LED直管20形 | |
3 | ダイニング | スポット式 シーリングライト | 3 | 〇 | LED電球 60W形×4個 | |
4 | キッチン | シーリングライト | 3 | 〇 | LED照明6畳~ | |
5 | 寝室 | シーリングライト | 0.5 | 〇 | スリムライン蛍光灯 丸40形+32形 | |
6 | 洋間 | シーリングライト | 0.2 | 〇 | スリムライン蛍光灯 丸40形+32形 | |
7 | 洗面所 | シーリングライト | 2 | 〇 | LED電球 60W形 | |
8 | 洗面所 | 洗面ユニット照明 | 0.5 | 〇 | 蛍光灯直管20W | |
9 | 浴室 | スポットライト | 1 | 〇 | LED電球60W形 | |
10 | トイレ | 天井照明 | 1 | 〇 | LED電球60W形 | |
11 | 玄関 | 天井照明 | 0.2 | 〇 | ミニクリプトン電球60形 | |
12 | 玄関 | 通路照明 | 0.1 | 〇 | LED電球60W形 |
以降に主なLED化の具体例を紹介する。
1)ダイニングはLED電球を使ったシーリングスポットライト
ダイニングのテーブルを照らす照明器具はLED電球4個を使ったシーリングスポットライトを使用している。
①シーリングスポットライトの仕様(画像1)
メーカ:リュード製
機 種:RE-4CLL 60W×4灯
白熱電球、LED電球のいずれも使用可能
消費電力:白熱電球の場合 60W×4個=240W
LED電球の場合 10W×4個=40W
画像1 ダイニングのシーリングスポットライト
LED電球60W×4個
★4灯式シーリングスポットライト・ウッドシェード・LED電球対応 (reudo.jp)、(2022年11月3日)
②白熱電球とLED電球の電気料金の比較
シーリングスポットライトに白熱電球とLED電球をそれぞれ使用した場合の消費電力を比較した。
・前提条件
使用時間:ダイニングテーブルを使う食事と雑用時の合計は3時間/日
電気代:27円/kWh
期 間:1年間
・白熱電球を使用した場合の電気料金
3時間/日×240W×365日/年×27円/kWh÷1,000=7,096円/年
・LED電球を使用した場合の電気料金
3時間/日×40W×365日/年×27円/kWh÷1,000=1,183円/年
LED電球の方が白熱電球よりも電気代が格段に安くなることを再認識した。
以下のサイトを参照。
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン(愛称:人生トレマガ) 話題のLED電球より電球型蛍光灯の方が得かも (fc2.com)、2009年11月22日
2)リビングルームの照明器具
リビングルームは既にスリムライン蛍光灯を使ったシーリングライトが設置されていた。
今年(2022年)夏の電力会社からの節電要請、物価上昇に伴う家計のコストアップを緩和するため、節電を強化した。
対策として、照明器具を蛍光灯からLEDに変えることにした。
LEDは調色、調光ができるため昼間は昼光色に設定、太陽が輝く日は明るさを抑え、曇りの日は明るさを増す、夕方になると電球色に変え暖かい雰囲気にして過ごし、寝る時間になると明るさを落とし睡眠入りやすいようにした。
LEDは調色により電気使用量はほとんど変わらないが、調光は明るいほど電気使用量が増え、暗くすると減少する。このため明るい日中、夜間の就寝前は調光により暗くすると電気料金を下げることができる。
★LEDについて教えてください。 - 教えて! 住まいの先生 - Yahoo!不動産、2012年8月1日
★LEDを調光するとどのぐらい消費電力を削減(省エネ)できますか。 - ライティング共通 - Panasonic、(2022年11月5日)
①既存の蛍光灯シーリングライトの仕様
蛍光灯(スリムライン):27形+34形
蛍光灯(スリムライン)の消費電力:38W+48W=86W
②新規のLEDシーリングライトの仕様(画像2)
Hotalux製LEDシーリングライト~12畳
型番:HLDC12208
調色、調光可能
消費電力:45W
価格:6.810円(送料、税金含む)
画像2 リビングルームのLEDシーリングライト
12畳用、調色、調光可能
③既存と新規の違いによる電気料金の比較
・前提条件
使用時間: AM5時からPM12時までの19時間/日
電気代:27円/kWh
期 間:1年間
・既存の蛍光灯シーリングライトの電気料金
19時間/日×86W×365日/年×27円/kWh÷1,000=16,103円/年
・新規のLEDシーリングライトの電気料金
19時間/日×45W×365日/年×27円/kWh÷1,000=8,426円/年
・1年間に節減できる電気代
16,103円/年-8,426円/年=7,677円/年
LED化により電気料金がほぼ半減できることがわかった。実際は調光により明るさを抑えることができるため更に電気代を下げられる。
3)デスクの照明器具
リビングルームの一角をパーティションで仕切り書斎にしている。日中はデスク上のディスプレイを見る、書籍類を読んで過ごしているため、照明は欠かせない。
デスクを照らす照明器具は以前から直管蛍光灯を使っていた。
①既存の直管蛍光灯の仕様(画像3)
型式:グロースター式
蛍光灯:直管20形×2本 昼白色
蛍光灯の消費電力:18W×2本=36W
画像3 デスク用LED直管蛍光灯
既存の直管蛍光灯を流用し蛍光管をLED蛍光管に変えた
②新規のLED直管蛍光管の仕様(画像4)
既存の直管蛍光灯の蛍光管をLED直管蛍光管に変え、消費電力減、寿命の延長を図ることにした(照明器具はそのまま流用する)。
メーカ:オーム電機 OHM
機種:LDF20SS・N/10/13-U
[直管LEDランプ 20形相当 昼白色 グロースターター器具専用
価格:1,208円×2本=2,416円(送料、税金含む)
画像4 直管LED蛍光灯
直管20形、昼白色
https://www.ohm-electric.co.jp/wp/wp-nt/uploads/2019/11/06353800.jpg
LED蛍光管:直管20形×2本 昼白色
LED蛍光管の消費電力:10W×2本=20W
③LED蛍光管に代えたことによる電気料金の比較
・前提条件
使用時間: AM9時からPM12時までの15時間/日
電気代:27円/kWh
期 間:1年間
・既存の直管式蛍光管の電気料金
15時間/日×36W×365日/年×27円/kWh÷1,000=5,322円
・新規のLED直管蛍光管の電気料金
15時間/日×20W×365日/年×27円/kWh÷1,000=2,956円/年
・1年間に節減できる電気代
5,322円/年-2,956円/年=2,366円/年
蛍光管からLED蛍光管に変えて、電気代は4割程度削減できる。
4.照明器具、照明のLED化を進めよう
LED化はやみくもにすべての照明器具を変えるのではなく、照明時間が長くかつ消費電力が多いものから順に進めればよい。
ただし、2030年以降、蛍光管は販売されないためそれまでに既存の蛍光灯はすべてLEDに変えておきたい。
天井、高い場所、取替えにくい箇所にある蛍光灯は数年に1回の蛍光管の交換作業であっても高齢者にとり危険なので、LEDに変える。
在来の傘がついたオープンタイプの蛍光灯はほこりが堆積、付着するため年に何回か傘、蛍光管の清掃が必要になるが、LEDのシーリングライトならほこりの堆積はなく、付着するだけなので頻繁に清掃する必要がない。
高齢者のいる家庭は、シーリングライトの蛍光管、電球の交換作業が危ない。家族がLEDのシーリングライトへ変更してあげることが必要となり、実家へ出向いた際にLEDへ取り替えてあげよう。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌、サイトなどの出典元、年月日、タイトル、ウエブページのアドレス(URL)を載せる。
★蛍光灯と蛍光管の違いは厳密に言うとどういう違いがあるのでしょうか?私がネット... - Yahoo!知恵袋、2015年8月13日
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Author:当仁覆面士
専 門:機械技術者