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人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン(愛称:人生トレマガ)

電子書籍化(自炊)に欠かせないスキャンスナップのメンテナンス

 2022311

雑情報 (36-8)

電子書籍化(自炊)に欠かせないスキャンスナップのメンテナンス 

要旨

1.スキャンスナップS1500について

* 11年間スキャンスナップを使い続けてきたことで、スキャンした書籍類の種類、スキャン枚数の履歴がある。

* 消耗品の購入履歴を追跡すると消耗品の交換頻度がわかる。

* 現在までほぼ1か月に1回の頻度で毎回1,000枚の書籍類をスキャンできるのは、スキャンスナップの本体(ハード)と付属のソフトが完成された製品の証。

* 高速で大量の書類をスキャンできるのはスキャンスナップのみ。 

2.スキャンスナップのメンテナンスに係るデータ

* スキャンスナップのスキャン枚数のカウンタ数と想定した書籍類などがほぼ一致していた。

* 11年間に340,000枚の書籍類をスキャンしたが、トラブルは1回もなかった。 

3.スキャンスナップの消耗品

* パッド(パッドユニット)はメーカ推奨の交換目安50,000枚の3倍、150,000枚に達した時に交換。

* 今までにパッドは2回交換した。

* ピックローラの交換はメーカ推奨100,000枚であるが340,000枚に達した時点でもまだトラブルなく使えている。

* ユーザが手軽にフィード/排出ローラーを交換する方法がわかり、自分で交換できるため消耗品リストに含めた。

* 11年目にメーカの消耗品には記載されていないフィード/排出ローラーをDIYで交換した。 

4.メンテナンス

* 機械を数十年間、トラブルなく稼働させる秘訣は運転員、点検員のメンテナンスにかかっており大変重要。

* スキャンスナップのメンテナンスは、メーカのマニュアルを基にする。

* 購入当初から長期間使えるよう自分なりのメンテナンスを怠らずにやってきた。

* 本体の清掃、クリーニングに純正品のクリーナ、ワイプ、ペーパーを使ったことはなく、代わりに軽く湿らせたティッシュペーパー、綿棒を使っている。

* ただし、軽く湿らせたティッシュペーパーでガラス面をきれいにする作業は、水滴が内部に入り込み故障の要因となりうるので、自己判断、自己責任で行ってほしい。

* 清掃はスキャンスナップが冷えてから行う(熱いとガラスが割れる)

ガラス面の汚れは軽く湿らせたティッシュペーパーで拭く

ガラス面以外の箇所も清掃する


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1.スキャンスナップS1500について

1)スキャンスナップの使用状況

20109月にスキャンスナップS1500(以降、スキャンスナップと呼ぶ)を購入し、手持ちの書籍類をスキャンし電子書籍化を行ってきた。 

並行して増え続ける購入した本、購読している雑誌、日常生活で受領する書類、冊子、年賀状及び新聞スクラップをスキャンしている。

 画像1 スキャンスナップ

画像1 富士通製 スキャンスナップ S1500の外観 


2)メンテナンスに役立つデータ、履歴がある

11年間スキャンスナップを使い続けてきたことで、スキャンした書籍類の種類、スキャン枚数のデータがパソコンに残されている。また、消耗品の購入履歴も追跡できるので、それらのデータを基に消耗品の交換頻度がわかる。 

今後は消耗品の交換年月の的確な予測ができるようになった。 


3)スキャンスナップは優秀な製品

現在までほぼ1か月に1回の頻度で毎回1,000枚の書籍類をスキャンできるのは、スキャンスナップの本体(ハード)と付属のソフトが完成された製品の証である。

スキャンスナップの場合、可動部分の紙送り、紙の排出機構の構造はすばらしく、これを超える製品は出てこないと思う。 

一般的に可動部分がある機械製品は、日常のメンテナンスと定期的な消耗品の交換を行わないと製品に損傷を与える、性能が低下する、製品の寿命が短くなるなどが起こる。 

スキャンする際にトラブルの発生が多いと、スキャンスナップを使用することをあきらめ、別の機種へ買い替えたことだろう。 


4)高速で大量の書類をスキャンできるのはスキャンスナップのみ

スキャナーとして、スキャンスナップ以外にキャノンのMG6330、エプソンのGT-X830を保有している。いずれもフラットベッド型のスキャナーなので、手差しでベッドに紙、写真などを並べなければならず、大量の書類を処理するスキャナーとして使えない。 

投影型のスキャナーも販売されているが、最初にフラットベッド上に本などを置き、スキャンが終わる度に本をめくる、名刺などを置きなおす必要があるためフラットベッド型とほぼ同様な仕組みである。

やはり、高速で大量の書類を処理できるのはスキャンスナップだけである。 

 

2.スキャンスナップのメンテナンスに係るデータ

スキャンスナップの購入時から現在までどのような書籍類をスキャンしたか、消耗品はいつ交換したのかをさかのぼって調べた。 


1)スキャンスナップの購入

スキャンスナップを購入したのは手持ちの本が本箱、段ボールにあふれていたため、自炊して電子書籍化し書籍類をなくすためである。 

人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン 本を自炊(断裁+スキャン)し電子書籍として読もう (fc2.com)2010917 


2)スキャンスナップの消耗品の途中データ

スキャンスナップの消耗品の管理を見るとスキャンした枚数、消耗品交換の目安がわかる。消耗品のデータを見る方法は以下を参照。 

ScanSnap S1500 消耗品の管理(使用カウント表示) | にゃんと (nyanto.net)(2022310) 

2013618日にパッドを交換した際の消耗品のデータを画像2に示す。

 画像2 スキャンスナップ

画像2 スキャンスナップS1500のカウンタ 2013618 

この時に、初めてパッドを交換したがピックローラは交換していない。 

メーカが推奨するパッドの交換の目安は50,000枚なので、その4倍の枚数をスキャンし、ピックローラは交換の目安の100,000枚以上使っているがまだ使えそう。 


3)途中データ(
20136月)までにスキャンした書籍類など

スキャンスナップの使用開始(20109月)から20136月までにスキャンした書籍類、雑書類、新聞スクラップの頁、枚数を想定した。 

1 20109月~20136月にスキャンした書籍類、雑書類、新聞スクラップの頁、枚数の想定

 

種類

20109

手元の書籍類

2013年までの追加書籍類

 +の合計

 

 

 

 

 

 

書籍類

単行本

190

57,000

33

9900

223

66,900

文庫本

475

95,000

0

0

475

95,000

新書

180

36,000

99

13200

279

49,200

専門書(A4)

90

27,000

0

0

90

27,000

専門書(B5)

180

54,000

0

0

180

54,000

雑誌

95

19,000

66

13200

161

32,200

漫画

0

0

0

0

0

0

全集(文字主体)

90

36,000

0

0

90

36,000

全集(写真主体)

0

0

0

0

0

0

合計

1,300

324,000

198

36300

1,498

360,300

スキャン枚数()

 

162,000

 

18150

 

180,150

雑書類

冊子、メモなど

 

 

 

3250

 

3250

 

広告

 

 

 

1500

 

1500

 

はがき

 

 

 

200

 

200

 

合計

 

 

 

4950

 

4950

 

スキャン枚数()

 

 

 

2475

 

2475

 

新聞スクラップ

白黒スクラップ

 

 

 

11000

 

11000

 

カラースクラップ

 

 

 

5500

 

5500

 

合計

 

 

 

16500

 

16500

 

スキャン枚数()

 

 

 

16500

 

16500

 

  

2 20109月~20136月にスキャンした枚数の想定

種類

スキャンした枚数

備考

書籍類(本、雑誌、全集)

 

180,150

書籍類は両面に印刷されており、1枚スキャンすると2頁分になる

雑書類(冊子、メモ、広告、はがき)

 

2,475

雑書類の多くは両面に印刷されており1枚スキャンは2頁分

新聞スクラップ(白黒、カラー)

16,500

新聞スクラップは片面しか読まないので1枚のスキャンで1頁分

合計

199,125

 

 2の書籍類などをスキャンした枚数の想定は199,125枚、画像1の実際のカウンタの総スキャン枚数200,685枚とほぼ一致している。


4)
202110月のスキャンスナップの消耗品データ

2021114日に2回目のパッドを交換した際の消耗品のデータを画像3に示す。

 画像3 スキャンスナップ

画像3 スキャンスナップS1500のカウンタ 2021114 

この時に、2回目のパッドを交換したがピックローラは1回も交換していない。 

メーカが推奨するパッドの交換の目安は50,000枚なので、1回目のパッド交換後140,000枚スキャンできた。概略推奨期間の3倍長く使えている。

ピックローラは交換なして340,00枚使えており、交換の目安100,000枚の3倍以上の寿命がある。 

3 20109月~202111月にスキャンした枚数の想定

種類

スキャンした枚数

備考

書籍類(本、雑誌、全集)

249,250

書籍類は両面に印刷されており、1枚スキャンすると2頁分になる

雑書類(冊子、メモ、広告、はがき)

10,120

雑書類の多くは両面に印刷されており1枚スキャンは2頁分

新聞スクラップ(白黒、カラー)

67,500

新聞スクラップは片面しか読まないので1枚のスキャンで1

合計

326,870

 

 3の書籍類などをスキャン枚数の想定は326,870枚、画像2の実際のカウンタの総スキャン枚数、340,759枚とほぼ一致している。

 

3.スキャンスナップの消耗品

1)パッド、ピックローラ

メーカが推奨するスキャンスナップの消耗品はパッドとピックローラの2つ。 

ScanSnap 消耗品|PFUダイレクト (fujitsu.com)(2022310) 

ScanSnap S1500で消耗品を交換しないで10万枚スキャンしてみた - odd_hatchの読書ノート (hatenablog.jp)201194 


2)フィード/排出ローラー

メーカの消耗品リストには載っていないが、フィード/排出ローラーが経年変化によりべたついて紙の送りこみ、排出ができなくなる。

フィード/排出ローラーの交換はメーカへ依頼すれば可能であるが、10年も使っていればスキャンスナップ自体が老朽化しているため、多額の費用をかけてメーカに頼むのは費用対効果から止めたい。

費用対効果(コストパフォーマンス)を考慮するとおのずと方針が決まる。 

しかし、ユーザが手軽にフィード/排出ローラーを交換する方法がわかり、自分で交換できるため消耗品リストに含めた。

 人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン  スキャンスナップS1500のフィード/排出ローラー交換 (自分で簡単、安価にローラーを交換する方法) (fc2.com)202235 

これらを基に消耗品のメーカ推奨の交換目安と実際の交換頻度、交換の判断を表4にまとめた。 

4 スキャンスナップの消耗品リスト

番号

消耗品の品名

推奨の交換目安

スキャン枚数

実際に交換した時のスキャン枚数

実際の交換時期から算出した交換の目安

交換の判断

1

パッド

50,000

200,000

140,000

150,000

紙が円滑に送られない

2

ピックローラ

100,000

340000枚後も交換無し

350,000

経験していないので不明

 

 

 

 

 

 

番号

消耗品の品名

推奨の交換目安

購入後の年月

実際に交換した時の購入後の年数

*1)

購入年月から算出した交換の目安

交換の判断

3

フィード/排出ローラー

無し

11年経過

810年経過

紙が送られなくなる

ローラーがべたついている

*1) ゴム製品は、まったく使用しなくても経年変化により性状が変化し機能を果たさなくなる。

 

4.メンテナンス

1)メンテナンス全般

機械設計に従事した経験から、機械を数十年間、トラブルなく稼働させる秘訣は運転員、点検員のメンテナンスにかかっており、大変重要である

メンテナンスがきちんと行われれば、耐用年数を超えて長期間運転をし続けることができる。 

メンテナンスは稼働前の機器の点検、運転中の運転員による異常の検知と対応、稼働後の点検が毎日行われる。

これ以外に点検員による週、月、年に1回の点検と整備が行われ機械の異常(発熱、異音、振動)、摩耗、腐食を事前に知り部品の交換、補修、整備を行うことで突然のトラブルを回避している。 


2)スキャンスナップのメンテナンス

スキャンスナップのメンテナンスはメーカのマニュアルを基にした。 

ScanSnap カタログ/マニュアル : 富士通 (fujitsu.com)、(2022310日) 


3)独自のメンテナンス

購入当初から、スキャンスナップを長期間使えるよう自分なりのメンテナンスを怠らずにやってきた。

11年間、1か月の頻度でメンテナンスを実施し、その結果として1回も故障に合ったことはなく、現在も使い続けられていることから、参考になると思う。 

スキャンスナップ購入時から、本体の清掃、クリーニング用に純正品のクリーナF1、クリーニングワイプ、クリーニングペーパーを使ったことはない。

その代わりに、ティッシュペーパーで清掃し、細かな場所を気令する際に綿棒を使っている。 

ただし、軽く湿らせたティッシュペーパーでガラス面をきれいにする作業は、気を付けないと水滴が内部に入り込み故障の要因となりうるので、あくまでも自己判断、自己責任で行ってほしい。 

なお、以下に記載のスキャンスナップの部品の名称は上記のカタログ/マニュアルを参照のこと。 

清掃はスキャンスナップが冷えてから

清掃はスキャンスナップを使い終わった後にするのが良いが、1,000枚の書籍をスキャンすると、ガラス面(2面)の表面温度は50を超えており、触れないくらい熱い。スキャンが終わったら、ガラス面を含む本体を自然冷却させるため、本体を開けて1時間程度放置している。 

ガラス面の汚れは軽く湿らせたティッシュペーパーで拭く

ガラス面が冷えた後、清掃を行う。熱いまま湿らせたティッシュペーパーで拭くとガラスが割れるおそれがある。

一番大事な、ガラス面の汚れは軽く湿らせ湿り気がある程度で良い。水がしたたり落ちるようでは、ガラス面の端から内部へ水が浸透しトラブルの恐れがある、また精密機器、電気製品なので水は原則厳禁)ティッシュペーパーで拭き、スキャンした際にガラス面に付着したインク、本の汚れ、接着剤のかすなどを取り除いた後、乾いたティッシュペーパーで水分などを完全に取り除いた。 

ガラス面以外の箇所も清掃する

回転するプラスチックローラーに汚れが残っていることが多いのでローラーも濡れたティッシュペーパーと乾燥したティッシュペーパーできれいにした。 

センサーがついている箇所のシートガイドを取り外し、ピックローラーが汚れていないかを確認し、汚れていたら湿らせたティッシュペーパーで拭いた。

ピックローラーは乾くのに数分かかるので、完全に乾燥するのを確認した後シートガイドを取り付けた。 

これらの作業の際、本体の表面についている特に紙紛が残っているので息を吹きかけてごみを飛ばした。後日100均で売っているキーボードなどを掃除するためのブローを購入し使ったこともある。 


4)スキャンスナップの消耗品の交換、メンテナンスにかかった費用(表
5

スキャンスナップを11年間使い続けた際の消耗品、メンテナンス費用 

5 スキャンスナップの消耗品の仕様及び11年間にかかった費用

番号

項目

メーカ名、品名など

個数

単価

合計

備考

1

パッド

富士通製パッドユニット

11年間に2回交換

2

1,800

3,600

価格は購入時期がことなるので平均

2

フィード/

排出ローラー

タイガーポリマー製シリコンチューブ6mm×12mm 長さ1m

使用したのは10cm

1

1,191

1,191

DIYで交換

3

ティッシュペーパー

市販品

 

4

綿棒

市販品

 

合 計

-

-

4,791

-

注)価格はすべて輸送費、税込金額

フィード/排出ローラーの交換方法は3.スキャンスナップの消耗品を参照。 

スキャンスナップは堅牢な事務用品なので、通常とおり使用、メンテナンスを欠かさずに行うと長期間故障することなく使うことができる。

11年間、340,000枚の書籍類をスキャンするのに要した消耗品などのランニングコストが、わずかに5,000円。

今後も、スキャンスナップを使い続けるつもりである。


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  1. 2022年03月11日 21:45 |
  2. 電子書籍(自炊 著作権)