2021年2月2日
要旨
1.確定申告(申告・納付/還付)の時期が近づいてきた * 2021年(令和2年分)の確定申告(以降、申告と呼ぶ)の申告受付期間は、2021年2月16日(火)~3月15日(月)。 * 今年は新型コロナウイルス感染が拡大しているため、申告の期間を1か月延長し4月15日(木)まで延長となる。 * 本年度は新型コロナウイルス感染対策の一環として税務署、確定申告会場において開設期間を拡大している。 * 申告するのは令和2年分(2020年(令和2年)1月1日~令和2年12月31日)に発生した所得である。 2.e-Taxを利用した確定申告が便利 * 昨年度からスマホによる申告がかなり便利になり、自宅にいながらパソコン、スマホを用いると24時間いつでも申告が可能となった。 * e-Taxの利用手続きがより簡単になり、①マイナンバーカード方式、②ID・パスワード方式で手続きができる。 * ①マイナンバーカード方式はマイナンバーカードとICカードリーダの両方を事前に取得しておく必要があるが、手続きの簡略化が進んでいる。 * ②ID・パスワード方式は、今後パソコン、スマホを用いたマイナンバーカード方式に一本化される。 * 今後いつまで利用できるかわからない過渡期のID・パスワード方式より、パソコン、スマホを使ったマイナンバーカード方式でのe-Tax申告を勧める。 3.確定申告時の注意事項 * 医療費控除は明細書の様式が若干変わった。 * ふるさと納税を行ったサラリーマン、年金生活者は申告を忘れないように! 4.我が家の確定申告と納付、還付 * 今年(令和2年分)の申告・還付は、パソコンを用いマイナンバーカード方式のe-Tax申告により、申告期間前の1月31日に済ませた。所要時間は1時間。 * 申告書を作成するブラウザーがWindows10、新しいエッジに変更になったことにより事前準備が必要。 5.マイナンバーカードのメリットとデメリット * マイナンバーカードの普及率は令和3年(2021年)1月時点で24%と低い。 * マイナンバーカードの普及は、徴税などの行政業務の合理化により無駄な費用の削減となる。 |
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1.確定申告(申告・納付/還付)の時期が近づいてきた
2021年(令和2年分)の確定申告(以降、申告と呼ぶ)の申告受付期間は、2021年2月16日(火)~3月15日(月)。
なお、新型コロナウイルス感染が拡大しているため、確定申告の期間を1か月延長し4月15日(木)まで延長となる。
★日本経済新聞、確定申告、1カ月延長 4月15日まで、2021年2月2日、 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF0141Y0R00C21A2000000
また、本年度は新型コロナウイルス感染対策の一環として税務署(確定申告会場)において開設期間を拡大している。
この期間に申告するのは、令和2年分(2020年(令和2年)1月1日~令和2年12月31日)に発生した所得である。
★国税庁、令和2年分特集確定申告、(2021年2月2日)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/index.htm
2.e-Taxを利用した確定申告・納税が便利
パソコン、スマホを保有しているとe-Taxを利用できるので、わざわざ税務署、確定申告会場へ足を運び申告書を作成・提出する、あるいは自宅で作成した申告書の郵送などの手間を省くことができる。
昨年度からスマホによる申告がかなり便利になり、自宅にいながらパソコン、スマホを用いると24時間いつでも申告が可能となった。
★令和2年分確定申告特集、スマートフォンでの申告がさらに便利に!(2021年2月2日) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-smartphone.htm
1)e-Taxの利用手続き
e-Taxの手続きがより簡単になり、①マイナンバーカード方式 あるいは②ID・パスワード方式で申告ができる。
今年は①マイナンバーカード方式での申告を勧める内容が多い。
①マイナンバーカード方式
マイナンバーカードとICカードリーダの両方を事前に取得しておく必要がある。
マイナンバーカードの普及促進のため、手続きの簡略化が進んでいる。
★令和2年分確定申告特集、マイナンバーカード方式で申告するための準備、(2021年2月2日) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-kakutei-mnc.htm
②ID・パスワード方式
マイナンバーカードを取得していなくても、ID・パスワード方式ならe-Taxにより申告ができる。
2)将来を見越した確定申告
今後、申告は暫定的なスマホを使ったID・パスワード方式から、パソコン、スマホを用いたマイナンバーカード方式に一本化される。
今後いつまで利用できるかわからない過渡期のID・パスワード方式より、パソコン、スマホを使ったマイナンバーカード方式でのe-Tax申告を勧める。
★idパスワード方式はいつまで使えるの? スマートフォン×マイナンバーカードでe-Taxが普及するまで、2020年12月17日 https://kakuteishinkoku-season.com/e-tax-id-password-method-how-long/
3.確定申告時の注意事項
1)医療費控除は明細書の様式が若干変わった
一昨年(平成30年分)の申告で大きく変わった医療費控除は明細書の様式が少し変わっただけ。
①医療費控除の提出資料
i) 医療費の領収書の提出又は提示が不要。ただし、領収書は5年間保存する。
ii) 医療費控除の明細書(指定の書式に記載)の提出が必要。
②セルフメディケーション税制
健康の保持増進及び疾病の予防のため12,000円以上の対象医薬品を購入した場合、「セルフメディケーション税制」を受けることができる。
ただし、市販のビタミン剤、栄養ドリンク、予防的要素が強いサプリメントなどは医療費控除の対象にならない。
★くすりと健康の情報局、セルフメディケーション税制とは? (2021年2月2日)https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/knowledge/self_taxsystem/
★スモビバ! 医療費控除の対象とならない医薬品、2018年5月31日
https://www.sumoviva.jp/trend-tips/20160609_628.html
また、医療費控除とセルフメディケーション税制のどちらかを選択しなくてはならず、ダブって申告できない。
★令和2年分確定申告特集、医療費控除を受ける方へ、(2021年2月2日)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/iryouhikoujo.htm
2)ふるさと納税の申告
ふるさと納税を行ったサラリーマン、年金生活者は、申告を忘れないように!
「確定申告書等作成コーナー」に載っている、寄付金控除のふるさと納税(寄付)に従い申告する。
ただし、ふるさと納税ワンストップ特例を行った場合、申告は不要である。
申告前にふるさと納税の総額が納税金額より少ないかどうかを確認しよう。
ふるさと納税額が納税金額より少なければ問題ない。
多かった場合、来年度のふるさと納税額を納税予想金額より減らさないと、過剰な寄付をすることとなる。
★令和2年分確定申告特集、ふるさと納税をされた方へ、(2021年2月2日)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/furusatonouzei.htm
4.我が家の確定申告と納付、還付
1)2021年(令和2年分)の確定申告
2017年からe-Tax申告をしており、今年は申告期間前の1月31日に申告と還付手続きを済ませた。
①事前準備Windows10のエッジを使う
確定申告コーナーから新しいエッジに対応したソフトをインストールしその後マイナンバーカードの認証手続きを行った。
Windows10で新しいエッジ(Microsoft Edge)、クローム(Google Chrome)が使えるようになった。
★令和2年分確定申告特集、Chrome×マイナンバーカード方式始まります!(2021年2月2日) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-chrome.htm
②カードリーダライタの設定、マイナンバーカードの認証
e-Tax申告に必要なカードリーダライタの設定、マイナンバーカードの認証必要な暗証番号を画面上の指示に従い入力した。
③申告、還付の手続きに要した時間
Windows10の新しいエッジを用いた申告の準備に5分。
申告書の作成に30分、申告書の内容確認に15分、申告書控えのプリントアウトに10分を要したあと申告を行った。
今回は医療費控除があったので、従来の納付の代わりに還付を受けることとなった。
最後にe-Taxの申告、還付(あるいは納付)の状況をメッセージボックスで確認し確定申告・還付の手続きを完了した。
すべてを終えるのにかかった時間は1時間、費用はゼロ。
④関係書類の保管
その後、諸官庁などから入手・受領した源泉徴収票、健康保険、社会保険料、民間保険などの証明書、医療費などの領収書、ふるさと納税の寄付金証明書などをまとめて保存して終了。これらの添付書類は5年間保管する義務がある。
2)過去の確定申告
①2016年以前の確定申告
2005年頃から2016年まで自宅のパソコンで申告書を作成、印刷し申告提出期間に揃えた書類一式を所轄の税務署へ持参あるいは郵送していた。
②2017年(平成28年分)の確定申告
2017年の申告から、申告書の作成、提出方法をe-Taxに変えた。
前もってマイナンバーカートの取得、ICカードリーダを準備し、自宅のパソコンからe-Tax申告を行った。
e-Taxを利用したため申告期間前に申告が終わった。
★雑情報 (64) e-Taxを利用し確定申告を自宅から行う (e-Taxを使うにはICカードリーダライタが必要) 2017年2月5日 http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-310.html
③2018年(平成29年分)の確定申告
2017年に引き続きマイナンバーカードとICカードリーダを使い、申告期間前にe-Tax申告を行った。
★雑情報 (64-2) 2018年(平成29年分)の確定申告はe-Taxを利用しよう、2018年2月1日 http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-333.html
④2019年(平成30年分)の確定申告
2017年から継続しているe-Tax申告を申告期間前の1月末に終えた。
今回のe-Tax申告は、事前準備が簡略化されていたため、自宅のパソコンを用いて申告の手続きを始めてから完了するまでに2時間程度で済んだ。
「確定申告書等作成コーナー」を利用したe-Tax申告に慣れたこともあるが、マイナンバーカードとICカードリーダによる事前準備が簡略化されたことも時間短縮につながった。
★雑情報 (64-3) 2019年(平成30年分)の確定申告はe-Taxの利用が便利、2019年2月4日 http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-359.html
⑤2020年(令和元年分)の確定申告
令和元年分の申告は2月11日に済ませた。
事前準備としてWindows10のパソコンにエッジに対応した国税庁のソフトをインストールしてから申告を行った。
申告、納付に要した時間はWindows10のエッジを用いた申告準備に30分。
申告書の作成に1時間、申告書の内容確認に15分、申告書控えのプリントアウトに15分を要した後、納付の手続きを行った。
すべてを終えるのにかかった時間は2時間。
その後、諸官庁などから入手・受領した源泉徴収票、健康保険、社会保険料、民間保険などの証明書、医療費などの領収書、ふるさと納税の寄付金証明書などをまとめて封筒に保存して終了。これらの添付書類は5年間保管する義務がある。
5.マイナンバーカードのメリットとデメリット
①マイナンバーカードの普及率
マイナンバーカードの普及率は令和3年(2021年)1月時点で24%と低い。
★ITmedia 、マイナンバーカード交付最多 20年は前年比3.8倍 目標とは開き、2021年1月19日 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2101/19/news061.html
②マイナンバーカードのメリット、デメリット
国民一人一人へのマイナンバーカードの普及は、徴税などの行政業務の合理化により無駄な費用の削減となる。
直近の事例に当てはめると、特別定額給付金の支給、コロナ予防ウイルスの接種管理の業務を迅速、確実に行うことが期待されるが、まだ道は遠い。
マイナンバーカードの導入で先行している諸外国は、普及により個人情報の漏洩、政府による国民監視などの弊害もでておりメリットばかりではない。
★ZEIMO、マイナンバーは海外ではどう使われている?個人番号制度の国際比較、2020年6月25日 https://zeimo.jp/article/32196
★ウイキペディア、国民識別番号、(2021年2月2日)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E8%AD%98%E5%88%A5%E7%95%AA%E5%8F%B7
Author:当仁覆面士
専 門:機械技術者