2017年11月24日
雑情報 (69-4)
日常生活時や自転車の事故に備え個人賠償責任保険に必ず入る
要旨
1.個人賠償責任保険に必ず加入する * 個人賠償責任保険は日常生活で起きる事故などに対応できる必須の保険。 * 自転車保険は自転車に限定し、事故を起こした際に他人及び自分を保障する保険。 * 個人賠償責任保険は、自転車事故を含む日常生活の事故を広く保障するので、こちらに加入するのがお得。 * 個人賠償責任保険は発生する確率は大変小さいが、一旦起こると自分ではまかないきれない事故時の賠償金を保障してくれるため、絶対にかけておくべき保険。 * 個人賠償責任保険の対象者は自分、配偶者、同居している親族、生計を共にする別居の未婚の子供(学生)。 * 個人賠償責任保険は単独の加入はできず、火災、自動車、傷害保険特約(付帯)でしか契約できないため、いずれかの保険に加入する際に特約として入る。 * カード付帯の個人賠償責任保険がある。 * 個人賠償責任保険をダブって(複数)契約し無駄な保険料を払い続けることがないよう、加入している保険を点検しよう。 * 個人賠償責任保険は示談交渉サービス付きとする。保険会社によっては、示談交渉サービス付きでない個人賠償責任保険もある。 * 個人賠償責任保険が有効なのは元の保険が失効していない(契約中)こと。 2.マンション居住者には、管理組合が個人賠償責任保険をかけている場合がある (マンション居住者に限定した内容) * 管理組合のほとんどは共有部分に火災、地震、施設賠償責任特約に加入。 * マンションによっては、管理組合で個人賠償責任保険に加入している。 * マンションは専有部分、共用部分と混在しており、管理組合として個人賠償責任保険に加入していると、災害、事故などの際に費用を含め修復工事を円滑に行うことができる。 * 管理組合の個人賠償責任保険の対象者はマンションの区分所有者ではなく居住者。 * 管理組合の個人賠償責任保険は内容があいまいなため、個人として個人賠償責任保険に加入しておこう。 * 区分所有者、居住者は管理組合が火災、地震、施設賠償特約の他に個人賠償責任保険特約に加入しているかどうかを確認する。 * 管理組合は区分所有者、居住者に対し、火災、地震、施設賠償特約、個人賠償責任保険特約の要点を知らしめる必要がある。 |
1.個人賠償責任保険には必ず加入する
1)日常生活で起きる事故などに対応できる必須の保険
個人賠償責任保険は、日常生活の中で起こる事故により他人に被害を与えたり、物品を破損したりする場合に支払われる保険。
事例として
・自転車で走行中に他人にケガをさせた
・店舗の陳列物などを落として破損した
・飼い犬が他人にかみついてケガをさせた
・子供が他人の車に傷をつけた
・子供が友達にケガをさせた
・洗濯機置き場の排水口から水があふれ階下に被害を与えた
・マンションの上階から物を落とし、一階の子どもがケガをした
よく引き合いにだされるのが、自転車を運転中誤って歩行者と衝突、死亡させてしまい、裁判において1億円近くの高額な判決がでた事例である。
これ以降、個人賠償責任保険、自転車保険が注目を浴びるようになった。
自転車保険は自転車に限定して、事故を起こした際に他人及び自分を保障する保険のため、日常生活時に発生する他人への事故、物品の損害は範囲外である。
個人賠償責任保険は、自転車事故を含む日常生活の事故を広く保障するので、こちらに加入するのがお得。
ただし、個人賠償責任保険は、自転車運転中に転倒し自分がケガや死亡しても補償されない。
★DIAMOND online、誰もが死ぬまで必ず入っておくべき保険とは?
2017年2月22日 http://diamond.jp/articles/-/118845?page=4
★Escape airと自転車ライフ、個人賠償責任保険があれば自転車保険は加入の必要無し! 2017年10月21日 https://escape.poo.tokyo/bicycle-insurance-2/
個人賠償責任保険は発生する確率は大変小さいが、一旦起こると自分ではまかないきれない事故時の賠償金を保障してくれるため、絶対にかけておくべき保険である。
★水回りトラブル入門、自分が水漏れを起こした時に頼れる『個人賠償責任保険』とは? 2013年1月13日
http://mizumawari-primer.net/personal-liability-insurance.html
2)保険の対象者、補償内容を知る
個人賠償責任保険は自分、配偶者、同居している親族、生計を共にする別居の未婚の子供(学生)が日常生活の中で発生した事故などを保障する。
保障されないのは、
・保険金詐欺のような故意に起こした場合
・同居の親族が起こしたこと
・職務中
・他人から預かったものを壊した
・自動車の事故→自動車保険は保障できる
・地震、津波などに起因する→地震保険は保障できる
3)単独では加入できない
個人賠償責任保険は単独の加入はできず、火災、自動車、傷害保険特約(付帯)でしか契約できないため、いずれかの保険に加入する際に特約として入る。
保険料は100~200円/月(1,200から2,400円/年)と安い。
もし、火災、自動車、傷害保険の個人賠償責任保険特約に未加入だったら、次年度の更新時にそれらの保険特約に入ろう。
4)カード付帯の個人賠償責任保険がある
火災、自動車、傷害保険のいずれにも未加入の場合、カードの付帯として加入できる個人賠償責任保険がある。
★貧乏リーマン、ケチる、個人賠償責任保険への単独加入の方法、
2016年11月10日
5)ダブって加入しない
個人賠償責任保険は火災、自動車、傷害保険特約として加入するため、入っていることを忘れた/知らなかったためダブって(複数)契約し無駄な保険料を払い続けることがないよう、加入している保険を点検しよう。
★教えて!そんぽ、個人賠償責任保険が重複して無駄な保険料を払ってない?
2017年4月10日 http://www.livetorelief.com/media/?p=966
6)個人賠償責任保険の留意事項
・示談交渉サービス付きとする
利害が相反する被害者との示談交渉は、第三者(専門家)に行ってもらうと、便利な上わずらわしくない。
個人賠償責任保険を引き受けている保険会社によっては、示談交渉サービス付きでないこともあるので、確認しよう。
私の経験から、転居後にネット経由、新規に火災保険及び個人賠償責任保険特約の保険会社を選定した。選定にあたり5社から見積を取ったが、セゾン保険は示談交渉サービスなし(2016年4月現在)だったので検討外とした。
このように、新規契約の場合は事故時に示談交渉をしてもらえない保険会社を除外できる。
継続して加入している場合、すぐには対応できないが火災、自動車、傷害保険の契約更新時に示談交渉サービス付きの保険会社へ乗換えることができる。
★AllAboutマネー、示談交渉サービス、あなたの保険には付いている?
2014年4月22日 https://allabout.co.jp/gm/gc/8757/
・元(メイン)の保険が契約中である
個人賠償責任保険は、火災保険などの特約として加入するため、元の火災保険などの更新忘れ、払い込み忘れなどにより失効していないようにする。
その他、保険会社の合併、契約内容の変更などにより個人賠償責任保険の契約内容が変わっていないことなどにも注意する。
いずれの場合も、事前に保険会社から書類で契約更新など連絡があるので、必ず目を通しておく。
2.マンション居住者には、管理組合が個人賠償責任保険をかけている場合がある
(以降はマンション居住者に限定した内容、それ以外は不必要な情報)
1)管理組合は共有部分に火災、地震、施設賠償責任特約に加入
マンション管理組合(以降、管理組合と呼ぶ)は、災害時の対策として共用部分に火災保険、地震保険、施設賠償責任特約に加入し、火災、地震などの災害時に資金面から速やかに復旧できるようにしている。
★AllAboutマネー、マンション保険の特徴と選び方、2016年3月1日
https://allabout.co.jp/gm/gc/8752/
2)マンションによっては、管理組合で個人賠償責任保険に加入
マンションによっては管理組合において、上記の保険以外に個人賠償責任保険にも加入している。
管理組合が加入している個人賠償責任保険は、専有部分で使用している洗濯機のホースが外れて下の階の居住者宅へ水漏れしたなどに際し、共用部分からのトラブル同様保障するものである。
マンションの区分所有者/居住者が個人賠償責任保険に加入していなかった場合、水漏れした階下の部屋の補修工事費の工面がつかずに、復旧工事が行われないおそれがある。
マンションは専有部分、共用部分と混在しており、管理組合として個人賠償責任保険に加入していると、災害、事故などの際に費用を含め修復工事を円滑に行うことができる。ひいては、専有、共有部分を含むマンション全体の良好な維持管理がはかられる。
★マンション管理組合.net、「施設賠償責任保険」で管理組合の賠償責任の補償を!2016年7月9日 http://www.kanagawahoken.co.jp/media/baisyou/21/
3)管理組合の個人賠償責任保険の対象者はマンションの居住者
管理組合が加入している個人賠償責任保険の対象者はマンションの区分所有者ではなく、居住者となっている。
マンションによる水漏れ、上層階からの落下物による下層階への事故などは所有者、賃貸者を問わず居住者が引き起こすため当然であろう。
4)管理組合の個人賠償責任保険は内容があいまい
管理組合が加入する個人賠償責任保険は、居住者を対象としているため、居住していない区分所有者が引き起こした個人賠償責任となる事故は補償されない。
このように、管理組合が加入する個人賠償責任保険は、居住者がマンション外で起こした事故には保障するが、区分所有者やその家族が引き起こした事故は契約外とか、契約内容があいまいである。
よって、管理組合の個人賠償責任保険加入の有無に係わらず、個人として個人賠償責任保険に加入しておこう。
5)区分所有者、居住者は管理組合が加入している保険を知っておく
一般にマンションの区分所有者、実際の居住者とも、年に1回の総会資料に含まれる決算、予算書から、管理組合が加入している保険の概要がわかる。
火災、地震、施設賠償特約の他に個人賠償責任保険特約に加入しているかどうかを確認したい。
最初に、自分が居住しているマンションが加入している保険を総会資料で確認しよう。
管理組合として火災、地震、施設賠償特約、個人賠償責任保険特約に加入しておれば一安心。
もし、上記のいずれかに未加入だったら、管理組合に対し、次年度からこれらすべての保険に加入するよう提案し、総会で賛同を得るようにしたい。
更に、管理組合は区分所有者、居住者に対し、火災、地震、施設賠償特約、個人賠償責任保険特約の要点を知らしめる必要がある。
特に、管理組合として個人賠償責任保険に加入しているため、専有部分からの水漏れ、上階からの物品の落下事故などの際、管理組合の個人賠償責任保険から復旧などの費用を負担できることを周知徹底したい。
なお、事故が発生した際、管理組合と個人がそれぞれ加入している個人賠償責任保険はいずれか一方しか保険金はでない。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌、ネットなどの出典元、年月日、タイトルを載せる。
1.個人賠償責任保険には必ず加入する
★AllAboutマネー、個人賠償責任保険とは? 2010年7月30日、
https://allabout.co.jp/gm/gc/11384/
★AllAboutマネー、なかなか使えるぞ!個人賠償責任保険、2017年9月7日、
https://allabout.co.jp/gm/gc/8754/
★AllAboutマネー、個人賠償責任保険のお得な加入方法と注意点は?
2017年10月16日 https://allabout.co.jp/gm/gc/8664/
★mamari、個人賠償責任保険とは?補償される事故と対象や体験談まとめ 、
2016年10月6日 https://mamari.jp/3306
★NIKKEI STYLE, 自転車事故に保険で備え 損保各社は補償引き上げ、
2017年1月14日
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO11389330W7A100C1PPD001?channel=DF280120166591
★西日本新聞、自転車保険入ってる?「補償額は最低1億円目安に」 小学生が60代女性はね9500万円の賠償命令も…、2017年11月6日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171106-00010001-nishinpc-soci
2.マンション居住者には、管理組合が個人賠償責任保険をかけている場合がある
★リプレイスサポート、管理組合がマンションにかける保険と8つの値上げ対策、2017年11月20日 https://replacesupport.com/mansion-insurance
★マンションサポート.com、管理組合で個人賠償責任保険に加入したので以前から個人的に入っていた責任保険を解約したいのですが… (2017年11月11日)
http://www.mansion-support.com/mansion-kanri/2006/07/post_19.php
★マンション管理研究所 ウォームハート、管理組合は個人賠償責任保険を一括付保すべきか? 2017年7月17日
http://condominium-management.hatenablog.com/entry/2017/07/17/210000
Author:当仁覆面士
専 門:機械技術者