2009年8月18日
雑情報 (13-4)
新巣ごもり生活の楽しみ方、具体例
要旨
* 巣ごもり生活の定着化 ・ 昨年夏から続いている巣ごもり生活は、このまま定着化する可能性が大となった。 * 贅沢と無駄からバイバイ ・ 人間、贅沢三昧の生活に慣れるとそれが当たり前となるのと同様、シンプルで簡素な生活に慣れるとその過ごし方が普通となり、何の不便もなく生きることができる。 ・ 昔を振り返ると、物が“なくても楽しく過ごしていた”と思う。“なくても良い物は買わない”ことを実践しよう。 ・ 次々と新型の車や家電製品を買うはしから旧型の製品を廃棄してきた生活から、耐久消費材を大事に壊れるまで使う生活へ変えよう。 * 巣ごもり生活の実践 ・ 巣ごもり生活の定着化を機会に自分や家族が必要とする物だけを購入しよう。 ・ 物を一つ購入する場合であっても、今はパソコンで検索するとありとあらゆる情報がネット上にあふれているため、その中から信頼性、正確性のある最新情報を得ることができる。 ・ パソコンの検索を自分で迅速、的確にできるかどうかが、節約のカギである。 ・ グーグルでは、物を購入する以外にも人名、会社、トラブル、その他ありとあらゆる情報を即座に検索できるので、いかにグーグルを使いこなせるかが重要である。 * 収入減に耐えうる家計 ・ 生活を防衛するためには現在の収入をベースとして生活設計を行うしか方法がない。 ・ 何事も手間と時間をかけなければ成果は得られず、努力が必要である。ただし、努力をしたからといってそれに見合った成果が得られるとは限らないが・・・しかし、努力をしないと成果はゼロで、一般的に努力をすればするほど成果は上がる。 ・ ネットを使ったポイント、モニター、懸賞などは、手間がかかる割に利益が微々たるものでまったく割に合わないため避けるべきである。 ・ 格差社会の中にいて、中下層(普通のサラリーマンや自営業者の家庭)から上層へ浮かび上がることができる唯一の方法は、教育により自分、家族及び子供の能力を高めることである。 |
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1. 巣ごもり生活の定着化
世界景気は中国、インド、ブラジルなどのBRICsに代表される新興国の景気が急回復しつつあることをきっかけに、日米欧の先進国でも景気は底打ちから回復へ向かっている。
先進国の景気の回復はリストラをメインとした不採算部門の切捨て、人員整理の効果による。各国のGDPの6~7割を占める個人消費は解雇、賃金、報酬カットが続き、失業者が拡大している状況では、回復するのは難しい。
日本の景気も新興国の景気回復の恩恵を受け、輸出主導企業の業績は持ち直してきた。しかし、個人消費はサラリーマンの賃金や賞与はカットされ、今年の冬の賞与は夏より更に少なくなるとの予測がされている状況では、元に戻る気配はなく、当分厳しい状況が続く。
昨年夏から続いている巣ごもり生活は、このまま定着化する可能性が大となった。
2. 贅沢と無駄からバイバイ
1) いかに贅沢で無駄をしていたか
巣ごもり生活もシンプルで簡素な生き方を継続しているうちに、なんと今までいかに贅沢で無駄な物(ここに記載している物とは車、家電製品などの物品と娯楽、教育、医療などのサービスの両方を含んでいる)に時間、手間及びお金を費やしてきたことがわかってきたかも?
人間、贅沢三昧の生活に慣れるとそれが当たり前となるのと同様に、シンプルで簡素な生活に慣れるとその過ごし方が普通となり、何の不便もなく生きることができる。
1950年代の三種の神器、テレビ、洗濯機、冷蔵庫は生活を楽にして余暇を増やし、楽しみを増加させた。1960年代の三種の神器、カラーテレビ、クーラ、車は居心地のよさと移動の自由を可能にした。現在の三種の神器、デジカメ、薄型テレビ、DVDレコーダーと新たに生まれたデジタル三種の神器、携帯電話、パソコン、ゲーム機は、ネット情報を入手できるパソコンと携帯電話の機能を除くとすべての製品は生活を楽しむためのもので、持っていなくともまったく生活に支障がない。
家電製品、車などの耐久消費財は、発売当初、必要最低限の機能しかなかったのに、毎年のリニューアルのたびに不要な機能が追加され、価格が上がり、いまや携帯電話を筆頭に廃棄するまでに一回も使ったことが無い機能が増えてきている。
2) なくても良い物は買わない
文明の利器である車や家電製品は使うことにより生活を便利にし、快適に楽しく暮らすことができるが、昔を振り返ると、それらが“なくても楽しく過ごしていた”と思う。“なくても良い物は買わない”ことを検討してはどうだろう・・・
3) 物を大事に使う
消費者はメーカの宣伝に踊らされ、次々と新型の過剰品質の車や家電製品を買うはしから旧型の製品を廃棄する、一昔前の使い捨て社会へ復帰ではなく、旧型の耐久消費材を大事に壊れるまで使いたい。
この観点から政府の景気対策の目玉となった、家電のエコポイント制度やエコカー購入時の助成、高速道路の休日1,000円への割引などは地球温暖化防止や物を大事にする観点から逆のことを行っている。世界同時不況からの脱出を狙った緊急経済対策の意味合は多少あると思うが・・・あくまで期間限定の暫定対策として止めて欲しいものである。
地球温暖化に反することは
a)液晶テレビへ買い替える場合、例として22インチの旧型ブラウン管式テレビから37インチ液晶テレビへ替えると、大型テレビにしたことにより消費電力が増える。全面地上デジタル化が迫っており、液晶、プラズマテレビへの買い替えはやむを得ないが・・・
b)冷蔵庫、クーラなども耐用年数がありまだ十分使えるのに、エコの名目で買い替えるのは、本当にエコか?
エコポイントのせいで、耐久消費財の買い替え年数が減少している。
c)エコカー減税も、まだまだ乗れる車の廃車を促すようでもったいない。
d)高速道路の土日乗用車料金のみ無料化は、長距離輸送手段として電車や新幹線が車よりはるかに効率的でエコなのに、わざわざ、ガソリンの消費を促すのはまったくエコに反している。世界各国とも、車社会から電車や高速鉄道社会へと急速に舵を切っていると言うのに日本の政策はまったく世界と逆行している。
不況対策で経済を活性化したいのなら、高速道路の乗用車料金の無料化よりもトラックなどの貨物車料金の終日無料化の方が経済活性化の効果が絶大である。
3. 巣ごもり生活の実践
1) 買いたい物は本当に必要か?
巣ごもり生活の定着化を機会に、テレビなどコマーシャルに乗せられず自分が必要とする物だけを購入してはどうであろうか?
そのためには、
① 買いたい物が本当に自分にとって必要か?
② 代替品や代わりのサービスで間にあわないか?
③ 買ったあと継続して使うか?
④ 衝動買いしていないか?
⑤ 一時的に使う物なら借りることはできないか?
⑥ 買った後で、その物(例として携帯電話やパソコン)を保有や使用することで通信費、電気代、その他の費用が毎月かかる場合、費用対価値のバランスは?
⑦ 買った後、いやになったらすぐに止める事(無料でできるか、持っているだけで無駄なスペースが要るかなど)ができるか?
2) ネットでの仕様、性能、価格の検索
物を買うあるいはサービスを受けると決めた場合、ネット検索を行い仕様、性能、価格などを比較し、安くて安全な近場の商店へ出かける、ネットショップから購入する方法が最善の入手方法である。
物を一つ購入する場合であっても、今はパソコンで検索するとありとあらゆる情報がネット上にあふれているため、その中から信頼性、正確性のある最新情報を得ることができる。
パソコンの検索を自分で迅速、的確にできるかどうかが、一つのカギである。
検索ではグーグルをうまく使いこなせれば鬼に金棒である。
今や誰もがグーグルを使い、情報を入手しているが、もう少しうまくグーグルを使いこなせると更に検索の時間が早く、かつ的確に必要な情報を入手することができる。
以下に添付した日経PC21のグーグルの使い方を一読し、更に検索のスピードアップ、効率化を図ろう。
グーグルでは、物を購入する以外にも人名、会社、トラブル、その他ありとあらゆる情報を即座に検索できるので、いかにグーグルを使いこなせるかが重要である。今までの人類の長い歴史の変遷において、常に学歴、経歴、知識、年の功、人脈、コネなどが国家、会社、集団などにおいて人物の評価となっていたが、その価値観が少しずつ崩壊する兆しがある。
誰もがグーグルなどの検索機能を使い即座に同じ情報を入手できるようになると、情報の真偽の判断、情報のとりまとめ、その情報を有効に使える能力が重要となろう。
的確な情報を真っ先に入手、価値を判断、社会のために有効に使える人材が活躍するであろう。
4. 収入減に耐えうる家計
1) もはや収入は増えない
景気の底割れはなくなっても、今年カットされた給料は最低来年4月までそのままで、大幅に減額された夏の賞与に引き続き冬の賞与は更なる減額が予想され、少なくとも来年春までは現状の収入減が続く。
今後景気が回復し企業業績が良くなっても、経営者は100もの給料を上げられない理由を掲げ、固定費となるサラリーマンの給料などを上げるつもりはない。給料が上がる見込みはないため、来年春以降もサラリーマンや大企業から安値で受注せざるを得ない自営業者の収入が増える可能性はほとんどない。
サラリーマンなどにとって、生活を防衛するためには現在の収入をベースとして生活設計を行うしか方法がない。
2) 収入減への対応策
収入減への対応策は、
に各種、節約方法を記載している。
3) 収入減への実践的な対応策
a) 努力と成果
何事も手間と時間をかけなければ成果は得られない。濡れ手で粟などは絶対にありえないので、努力が必要である。ただし、努力をしたからといってそれに見合った成果が得られるとは限らない(努力と成果は正比例しない)が・・・しかし、努力をしないと成果はゼロで、一般的に努力をすればするほど成果は上がる。
上記に示したグーグルによるネット検索では、やはり何度も検索後を変えて検索したりして手間と時間をかけるほど、自分の目的にあった製品、仕様の物品を安く購入することができる。
グーグルでの検索は一般個人が全世界の最新情報を無料で入手できるため大いに利用すべきである。
b) カード
クレジットカードは、基本的にメインのカードを1枚として、そのカードに物品の購入、各種支払いなどをまとめるのが良い。
クレジットカードは飛行機への搭乗が年に1回以上あるならJALかANAカードをメインカードとして使うとマイレージが貯まり、かつマーレージの換算率が良い(1ポイント=1マイル)で一番お得である。
カード会社相互のポイントの移行は、会社間の合従連衡が頻繁でかつポイントの移行比率も変わるため、自分の保有しているカードのポイントがいつまでも使えるとは限らない。
カードのポイントは早めに使いポイントが消失するリスクを避けるのが良い。ポイントは貯めっぱなしにするとカード会社の吸収、破産などでポイントをみすみす損をする恐れがある。
使っていないカードや年会費が必要なカードはカード発行会社へ連絡し、カードの解約を申請するのが得である。
c) ネット業務
ネットを使ったポイント、モニター、懸賞などは、手間がかかる割に利益が微々たるものである。割に合わないので避けるべきであろう。
逆にネットを使ったモニターや懸賞などに参加して自分のアドレスや個人情報を入力し利益は得られない(懸賞などは、誰が当たったのかすらわからないし、本当にその懸賞自体が存在するかどうかすら怪しい)だけならまだ良いほうで、逆にメールアドレスが裏サイトへ流れ、いかがわしいメールが頻繁にメールボックスへ届くようになる。入力した個人情報はどう使われるかまったく不明で、裏のネット世界で個人情報が取引されているかも?
誰でもいつでも参加でき、能力がなくとも、努力をしなくとも、素人であっても容易にお金が得られる商売などは絶対にないことを肝に銘じておこう。唯一、宝くじのみが生れ、学歴、能力、努力などと無関係に運のみでお金が得られるが・・・
d) 教育費削減
日本を含めた世界各国、どの国においても生まれた時からの格差は厳然として存在する。この格差社会(階級社会)の中下層(普通のサラリーマンや自営業者の家庭)から上層へ浮かび上がることができる唯一の方法は、教育により自分、家族及び子供の能力を高めることである。
サラリーマンは収入減が続き、将来も収入の増加が見込めない状況から、各家庭とも節約に徹し、無駄を省いた生活を実践しているが家計の収支は厳しい。特に、子供が中、高、大学へ通っている家庭では、教育費がかさみ年間の収支が赤字となっている。中下層社会から子供だけは脱出させたいとの親心から、教育費は絶対に削りたくないとの思いが家庭にあるが、現在の経済状況では出費の中の聖域であった子供の教育費にも手をつけ、削減しなければならない状況に陥っている。
教育費の削減は塾通いや習い事の内容を減らしたり、止めたりし、その代わりに、子供の自らの勉強への努力にまかせたり、親が子供の勉強を見るようにしたり、通信教育やテキストを買って勉強させたりなどである。
親の所得による教育格差が広がる中、金持ちしか小さい頃から良い教育を受けることができず、その結果、東大を初めとした有名大学へは資産家しか入れない格差をまず真っ先に打破したいものである。
銀のスプーンをくわえて生まれた*1)裕福な家庭の子供が一生安穏と贅沢三昧して暮らせる社会は変えていかないとおかしい。
*1)「[銀のスプーンをくわえて生まれた」は、英語の慣用句“I was born with a silver spoon in my mouth.”の訳で意味は“金持ちの家に生まれた”である。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
2. 贅沢と無駄からバイバイ
★日本経済新聞 2009年6月22日 あすへの話題
少しだけ便利さを我慢してみては
★読売新聞 2009年6月22日 編集手記 家電製品の買い替え
3. 巣ごもり生活の実践
★日経PC21 2009年9月号 1秒で見つけるグーグル検索
3大機能をフル活用!情報を一発入手
検索編
達人は情報の“絞り込み”に長けている!
4. 収入減に耐えうる家計
日本経済新聞にこの1ヶ月間に掲載された4回の特集記事「収入減 どうする家計」が参考となる。
これらの記事には、具体的な節約方法が記載されており、節約したがどのようにすればよいかわからない?場合に役立つ。
★日本経済新聞 2009年7月19日 マネー生活 収入減 どうする家計
クレジットカード
日常支出でポイント蓄積
公共料金・交通費・日用品 支払い「一枚に集約」も手
★日本経済新聞 2009年7月28日 マネー生活 収入減 どうする家計
価格比較サイト
幅広くカバー「最安」追及
プロバイダー、金融商品・・・付帯サービスにも注目
★日本経済新聞 2009年8月9日 マネー生活 収入減 どうする家計
家族大作戦 上
ポイント・モニター・懸賞・・・
すきま時間使い所得補完
ネット販売代行人気
不要な雑貨は競売に
★日本経済新聞 2009年8月16日 マネー生活 収入減 どうする家計
家族大作戦 下
聖域なき節約
自動車・保険 大きな費用を大胆に
日々の買い物 できる範囲で習慣化
最後は教育も やむなし
★日本経済新聞 2009年7月25日 当世ふところ事情
毎月の「節約できる無駄な出費」はいくら?
「1万円以上3万円未満」が34%
★読売新聞 2009年8月18日 緩和急題 富者と貧者 広がる格差
固定化進む英の階級社会
★日本経済新聞 2009年7月31日 子供の塾通い「手控え」4割
節約「聖域」の教育費にも?
夏期講習低調 割安な通信教育へ
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- 2013年02月11日 11:29 |
- 節約(税金 方法 防寒)
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