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人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン(愛称:人生トレマガ)

続巣ごもり生活の楽しみ方

2009618
 
雑情報 (13-2)
    続巣ごもり生活の楽しみ方
 
要旨
*   経済状況と家計
・ 景気は底を打ったようであるが、サラリーマン家庭の生活は苦しくなっており、まだ耐乏生活が続く。
*   物離れの願望
・ 日本は経済成長の過程で、衣食は事足りるようになったが、住環境の改善は取り残された。
狭い部屋に物があふれており、もう物はいらない。逆に物を減らして居住空間を広げ、快適な住まいにしたいと考えている。
・ 物の中には場所をとるだけでなく、持っているだけで金食い虫となる車、家電製品、通信情報機器がある。
・ 不要な物をごみとして捨てようにも処理費がかかるようになった。
*   物離れは構造的
・ 日々の生活に必要な品物はほとんどそろっており、いまさら買いたい物、魅力的な物はあまりない。
「物より事」へと価値観が変わり、物を持っているよりもどのように生活を楽しんでいるかに重点が移り、食事、旅行、芸術鑑賞、友人との交流、趣味や習い事、勉強、ボランティアなどに時間やお金を使うようになった。
・ 若い世代は物を買うことや物を保有することへの執着心は希薄で、生活に必要な常に使う最低限の物品だけを持ちあとは自由に過ごしたいとの考えが多くなってきている。
*   巣ごもりを楽しもう
・ 不況で残業が減った分、仕事が忙しい時期にはなかなかできなかったことが可能となった。
・ 自分や家族と一緒に過ごす時間が増えたメリットを生かし、趣味、休養、家族との団欒、読書、育児・家事などの家庭サービス、自己啓発・学習などを行おう。
*   賢い節約生活
レストランなどで食べ残した料理を「ドギーバッグ」として自宅へ持ち帰り、残っている家族や翌日の昼のおかずにしよう。
・ 「エコポイント」制度はうまく利用すると、エアコン、冷蔵庫、デジタルテレビを安く購入でき、かつ消費電力減となる場合もあるので、これらの製品を10年程度使用しているなら、買い替えを検討しよう。

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1. 衣食住の現状
1) 現在の経済状況と家計
昨年(2008年)夏場ごろから始まった景気減速、不況は各種経済指標から今年(2009年)の3月が景気の底で、現在は底からの脱却を図りつつある。
しかし、景気指標の中で遅効性を示す雇用関係指数の代表、失業率はまだ上昇を続けている。消費の元となる4月からの従業員の給料の伸びは平社員でゼロ、管理職はマイナス、夏の賞与は全社員昨年比2割程度のマイナスと見込まれている。
 
これらの影響は昨年から徐々に現われ始め、生活が苦しくなった世帯が全世帯の半数を超えている。
また、サラリーマンの小遣いは厳しい家計状況を反映し、バブル期の76,000/月が昨年(2008年)は45,600/月となった。
 
これらから企業業績が回復軌道に乗ったにしても、日本のGDP6割を占める個人消費は沈滞したままであろう。
 
2)  経済成長と三種の神器(さんしゅのじんぎ)*1)
1950年代の経済成長期には三種の神器の白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫を持つことが豊かな生活の象徴であった。一通りそれらの家電製品がいきわったあとも経済成長が続き1960年代半ばは新しい三種の神器として耐久消費財の車(Car)、カラーテレビ(Color TV)、クーラー(Cooler)が普及し3Cと呼ばれた。
2000年代に入ると、新たなデジタル三種の神器としてデジカメ、薄型テレビ、DVDレコーダーが出現、普及している。
時代毎の三種の神器の推移を振り返ると、戦後は生活を改善する洗濯機、冷蔵庫、電気釜、掃除機が急速に普及し、それとは別の生活を楽しくするための娯楽の王様として白黒テレビが急速に普及した。
生活必需品として身の回りに家電製品が一通り行き渡ると、次はより快適に楽しく過ごすことに目が移り、車、カラーテレビ、クーラーが普及していった。
その後も生活をより便利に快適にとの要求を満たすような家電製品が次々に開発されデジタル三種の神器の他携帯電話、パソコン、ゲーム機が急速に普及し家庭に1台どころか、一人1台になりつつある。
 
*1皇位継承の徴として天皇に受け継がれる三種の宝物をさし、八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を示す。
はてなキーワード三種の神器 >
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%bb%b0%bc%ef%a4%ce%bf%c0%b4%ef?kid=63588#p1
 
3)  衣食の向上と住の停滞
生活していく上での3要件、衣食住のうち衣食の2つは経済成長とともに満たされたが、残る1つの住、すなわち住宅のレベルはあまり向上していない。
欧米から日本の住宅環境はウサギ小屋(rabbit hutches*2)と呼ばれて久しい。日本の住宅環境はアメリカよりは劣るがヨーロッパとはあまり変わらないとの統計資料が発表されているが・・・・
実際、国土、気候、敷地面積、建築材料、居住性、利便性などを考慮すると、日本の住宅全体の65%を占める持ち家一戸建ての住宅環境はアメリカより相当劣り、ヨーロッパと同程度である。ただし、35%を占める借家の住宅環境は劣悪(面積、設備、居住性)で先進国中で最悪である。
 
日本は戦後素晴らしい経済成長を成し遂げたのに、住宅環境だけは取り残され昔のままである。狭い住宅におびただしい家電製品が置かれ、押入れの中の衣装ケースやタンスの中には、流行おくれや体形が変わり着られなくなった衣料品であふれている。一歩外へ出ると、狭い敷地をなおさら狭くする駐車場が玄関前に我が物顔でしゃしゃり出ているのが現実である。
このような状況では、買いたい物があっても部屋が満杯で置く場所がない。結局、何かを捨てないと物を買うことができない。
 
*2ウサギ小屋
平成21617日 ウサギ小屋について 積木組
http://www.tsumikigumi.com/?p=2989
(削除されて見ることができない)
 
Woman exite、ライフプラン、2009219日、「ウサギ小屋」問題、再検証
http://woman.excite.co.jp/lifeplanning/news/rid_3878/
 
1 一戸あたり床面積と一人当たりの住宅床面積の国際比較
  
 130209表1ウサギ小屋chn32_rpt3878_ie02
            注)2008年の「不動産業統計集」から引用
http://www.fudousan.or.jp/service/toukei2008/sitemap/index.html
(削除されて見ることができない)
 
 
4)  住宅環境の改善は期待薄
狭い国土に多くの国民が暮らす日本では土地価格の高さ、物価の高さからバブル期でさえ住宅環境の改善が見られなかったことから、基本的に今後も住に関しては大きな期待はもてそうもない。
 
ただし、人口減少が始まっており、今後は
① 年寄りの急増と死亡、
子供の独立、
少子化が続くことから、
親の介護、死亡による遺産相続、子供が卒業、自立及び結婚などにより実家を出て独立するなどにより親の住んでいた住宅が子供たちへ引き継がれることにより、今後数十年間、徐々に住宅環境が改善するであろう。
ただし、親から譲り受けた住宅の建屋面積は広く部屋の数は多いが老朽化しており、住み続けるためには補修、建替えなどが必要となりおいそれとはできない。
 
 
2. 物離れの願望
1)  物を減らしたい
狭い我が家に使いたい物、必要な物品がすぐに使うことができる状況なら我慢できるが、実際はなくても良いもの、絶対に使わない物が部屋の四方にあふれ、押入れが満杯となり、日常の居住空間が少なくなり快適さに欠けている状況であろう。
部屋の広さやスペースなどの住宅環境が改善しない状況では、もう物はいらない、逆に物を減らして居住空間を広げ、快適な住まいにしたいと考えている。
 
2)  持っているだけで金食い虫
おまけに、持っているだけで金食い虫となる物もある。
車はその典型で、まったく車を運転しなくとも自動車保険、重量税、点検整備費などがかかり、車を動かすとガソリン代、オイル交換費などがかかり本当に嫌になってしまう。
家電製品もコンセントにつないでいるだけで待機電力を食う。もちろん使えばそれ相当の電気代を消費する。
電話、携帯電話、パソコンなどの情報通信機器もかなりの金食い虫で、利用してもしなくとも着実に基本料金を召し上げられ、使えば使うほど使用料金(パソコンのネット接続料金は定額制)がかかる。
 
3) 物を捨てるのにもお金がいる
そのため物を捨てようと思っても、脳裏にその物自体あるいは物を介した思い出、高いお金を払って買ったのにもったいない、いつか使うかもしれないとの思いが浮かび、捨てるのに相当な勇気がいる。
 
かつリサイクル関係の法律により物をごみとして捨てようにも家具、電気製品、ふとんなどは処分するには粗大ごみ処理費が必要だし、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンを処分する場合には家電リサイクル費が必要となり、お金がかかる時代となった。
結局、なにやかにやの理由や片付けるのに手間がかかる、面倒とのことで今日も相変わらず、狭い部屋に不用品に囲まれて過ごしている。
 
 
3. 国民の物離れは構造的
1)  欲しい物はない
住宅の面積が増えれば、物を置けるスペースが増え、物が売れると考えるのは、今までの延長線上の考えで誤りであろう。
 
国民はもう、日々の生活に必要な品物はほとんどそろっており、いまさら買いたい物、魅力的な物はあまりないと思っている。
若年層では、給料が安いため生活に必要な必需品がまだ揃っていないことなどもあり、まだ物を買う意欲は大いにあるが、年長者になるほど物への執着が減退する。60歳以上の高齢者になると生活に必要な物は揃い、かつ、今後何年生きるかわからないため物への執着が急激に衰える。
 
新製品で欲しい物は次世代の耐久消費財、家電で話題になっているのは3D(立体)テレビ程度か?
 
2)  「物より事」へと価値観が変わった
今までは、物を購入することによる達成感と保有することによる満足感が得られたが、今は物を持っているよりもどのように生活を楽しんでいるかに重点が移り、食事、旅行、芸術鑑賞、友人との交流、趣味や習い事、勉強、ボランティアなどに時間やお金を使うようになった。
「物より事」へと価値観が変わった。
 
3)  若者でも物離れが進行中
若者の間では、子供のころから狭い部屋の中で物に囲まれた生活をしてきており、物はいつでも手に入ることから物への欲求は団塊の世代と比較すると相当低い。かつ、親元を離れた後の住宅環境が改善されないこととあいまって物欲への関心は高まりそうにない。
 
若い世代は物を買うことや物を保有することへの執着心は希薄で、生活に必要な常に使う最低限の物品だけを持ちあとは自由に過ごしたいとの考えが多くなってきている。物持ちでなければ、いつでも、どこへでもいけるし、物に執着することもなく、いつまでも自由に暮らすことができる。
 
 
4. 巣ごもりを楽しもう
不況の中、いまさらじたばたしてもすぐに景気が良くなり、残業が増え、給料が元に戻るわけでもないので、当分、巣ごもり生活を楽しむのが良いであろう。
 
残業が減った分、仕事が忙しい時期にはなかなかできなかったことが可能となった。
自分や家族と一緒に過ごす時間が増えたメリットを生かし、趣味、休養、家族との団欒、読書、育児・家事などの家庭サービス、自己啓発・学習などを行おう。
 
 
5. 賢い節約生活
1)  ドギーバッグ *3)
巣ごもり生活を続ける中で節約したい筆頭に外食がある。同じ物を食べる場合、レストランなどで食事をすると、家庭で食材を調理して食べる費用の3倍コストがかかるのは、主婦のみならず誰もが実感として知っている。だからこそ、不景気になると真っ先にレストランや飲み屋での飲食代を減らし自宅で食事をする、お酒を飲むこととなる。
 
しかし、たまには外で食事をして生活に潤いをと考えたり、記念日やお祝いをする場合、今までは食べ残しの料理はそのままにしてレストランを出ていたが、ちょっと待った!
レストランなどで食べ残した料理を自宅へ持ち帰り、残っている家族や翌日の昼のおかずにしよう。
アメリカではずいぶん昔から「ドギーバッグ」の名前で、食べ残しを持ち帰ることが習慣となっている。
 
日本でも、ドギーバッグ」として持ち帰りたいと言えば、ほとんどのレストランがOKになりつつある。逆に、「ドギーバッグ」を嫌がるレストランは次回から避けよう。
 
残り物を使い回ししているとは、思いたくないが・・・
20085月に発覚した船場吉兆の料理の使い回し事件をきっかけにしたレストランなどの調査によると、21%のレストランが料理の使い回しを行っていたとのこと。
 
*3「ドギーバッグ」は、レストランなどで食べ残しを入れて持ち帰るための容器のことで、欧米では従来から使われている。食べ残しを持って帰るのが恥ずかしいため、犬の餌という名目で持ち帰ったことが名称の由来。
 
Jcast ニュース、2008519日、
飲食店「料理使い回し」 21%が「ある」回答の衝撃
http://www.j-cast.com/2008/05/19020305.html
 
2)  エコポイント制度の利用
景気対策として打ち出された「エコポイント」制度はうまく使うとエアコン、冷蔵庫、デジタルテレビを安く購入でき、かつ消費電力減となる場合もあるので、これらの製品を10年程度使用しているなら、買い替えを検討しよう。
エコポイント制度は20103月末まで利用できるので、あわてて買い換える必要はない。
 
詳細は添付の添付資料を参考にし、今のままの古い家電を使い続けた場合と、この機会に買い換えた場合について、古い家電がいつまで使えるか、買い替えコスト、買い替え後の電気代を十分に比較検討してどうするかを決めること。
 
買い替え検討する場合の注意点は、
 
a)  冷蔵庫
10年以上使っている冷蔵庫ならエコポイント、リサイクル費、消費電力を考慮すると、買い換えた方が得になる。古い冷蔵庫は耐用年数から故障する可能性も大である。
 
b)  エアコン
10年以上使っているエアコンなら既存のエアコンより消費電力が相当少なくなっている。しかし、エコポイントが付くエアコンの価格は格安エアコンと比較すると5万円程度高く、買い替え費用と消費電力を勘案すると、本当に買い換えたほうが得かどうか疑問。エアコンは15年以上使えるし、安いエアコンなら6万円程度でも買えるので十分検討すること。
 
c)  デジタルテレビ
現在、古いアナログテレビを見ているのなら、デジタルテレビの映りの良さを日々楽しめることからこの機会に買い替えするのが良い。
古いテレビは場所もとり、処分するのにリサイクル費もかかるが、液晶テレビに買い換えると狭い部屋が広くなる。また、液晶テレビの価格は数年前の半値以下となり価格対性能が一番向上しているので得である。
ただし、買い替えの機会に旧型の19インチや25インチのブラウン管テレビから大型37インチの液晶テレビ、42インチのプラズマテレビへ買い換えると逆に電気代が増えることを認識しておくこと。
今主流の32インチ液晶テレビなら価格も10万円程度、消費電力も少ないため、手ごろかな?
しかし、テレビ画面の大型化が進み、来年の主流は37インチ、それ以降はもっと大型になる可能性がある(ただし、狭いリビングルームにはあまり大型テレビは置けない)。
 
 
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
 
1.衣食住の現状
★読売新聞             200954   生活「苦しくなった」54% 本社世論調査
                                                         第2次石油危機以来の高水準
                             
★読売新聞             200962   サラリーマン小遣い減45600
                                                         不況直撃 18%が「減った」
 
3.国民の物離れは構造的
Nikkei Business 2009525日   特集  物欲消滅
                                                          タンスの中はもういっぱい
                                                          「持たない生活」が「買わない消費者」を生む
                                                          不景気だけが要因ではない
                                                          「消費の飽和」が明らかに
                                                          年齢が上がるほどモノ離れ実感
 
Nikkei Business 2009525日   特集  物欲消滅
                                                          付加価値を再定義せよ
                                                          モノよりコトが上位にランクイン
 
4.巣ごもりを楽しもう
★日本経済新聞       2009614日 クイックサーベイ
                                                          不況で「労働時間減った」が3    
                                                           20代は自己啓発に熱心
 
★読売新聞              2009523日  巣ごもりおウチが一番!
                                                           「中で楽しむ」ゲーム・レンジ・菜園セット
 
5.賢い節約生活
★日本経済新聞       200966    食べ残しは持ち帰り
                                                           ドギーバッグ普及道半ば
                                                           店は食中毒懸念        
 
★日本経済新聞       2009530日  省エネ家電、買い急ぐ前に
                                                           出費と節約効果を見極め      
 
★日本経済新聞       2009613日  日経モニター会議 エコ家電使った感想は
                                                           エアコン満足度高く 

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  1. 2013年02月10日 20:46 |
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