番号 | タイトル | 情報番号 | サブタイトル | 発行年月日 |
286 | 電子書籍化、スキャンスナップ、メンテナンス、DIY | 雑情報 (36-8) |
| 2022年3月11日 |
277 | スキャンスナップS1500、フィード/排出ローラーの交換、シリコンチューブ | 雑情報 (36-7) | スキャンスナップS1500のフィード/排出ローラー交換 (自分で簡単、安価にローラーを交換する方法) | 追記2023年9月18日 2021年11月7日 |
93 | 電子書籍 著作権 | 雑情報 (36-6) | 2010年10月25日 | |
92 | 電子書籍 情報 | 雑情報 (36-5) | 2010年10月22日 | |
91 | 電子書籍 自炊 スキャン | 雑情報 (36-4) | 2010年10月21日 | |
90 | 電子書籍 自炊 裁断 | 雑情報 (36-3) | 2010年10月9日 | |
89 | 電子書籍 自炊 | 雑情報 (36-2) | 2010年9月17日 | |
88 | 電子書籍 本 | 雑情報 (36) | 2010年9月15日 | |
21 | 本 勉強 | 雑情報 (7) | 2008年11月12日 |
雑情報 (36-8)
電子書籍化(自炊)に欠かせないスキャンスナップのメンテナンス
要旨
1.スキャンスナップS1500について * 11年間スキャンスナップを使い続けてきたことで、スキャンした書籍類の種類、スキャン枚数の履歴がある。 * 消耗品の購入履歴を追跡すると消耗品の交換頻度がわかる。 * 現在までほぼ1か月に1回の頻度で毎回1,000枚の書籍類をスキャンできるのは、スキャンスナップの本体(ハード)と付属のソフトが完成された製品の証。 * 高速で大量の書類をスキャンできるのはスキャンスナップのみ。 2.スキャンスナップのメンテナンスに係るデータ * スキャンスナップのスキャン枚数のカウンタ数と想定した書籍類などがほぼ一致していた。 * 11年間に340,000枚の書籍類をスキャンしたが、トラブルは1回もなかった。 3.スキャンスナップの消耗品 * パッド(パッドユニット)はメーカ推奨の交換目安50,000枚の3倍、150,000枚に達した時に交換。 * 今までにパッドは2回交換した。 * ピックローラの交換はメーカ推奨100,000枚であるが340,000枚に達した時点でもまだトラブルなく使えている。 * ユーザが手軽にフィード/排出ローラーを交換する方法がわかり、自分で交換できるため消耗品リストに含めた。 * 11年目にメーカの消耗品には記載されていないフィード/排出ローラーをDIYで交換した。 4.メンテナンス * 機械を数十年間、トラブルなく稼働させる秘訣は運転員、点検員のメンテナンスにかかっており大変重要。 * スキャンスナップのメンテナンスは、メーカのマニュアルを基にする。 * 購入当初から長期間使えるよう自分なりのメンテナンスを怠らずにやってきた。 * 本体の清掃、クリーニングに純正品のクリーナ、ワイプ、ペーパーを使ったことはなく、代わりに軽く湿らせたティッシュペーパー、綿棒を使っている。 * ただし、軽く湿らせたティッシュペーパーでガラス面をきれいにする作業は、水滴が内部に入り込み故障の要因となりうるので、自己判断、自己責任で行ってほしい。 * ①清掃はスキャンスナップが冷えてから行う(熱いとガラスが割れる) ②ガラス面の汚れは軽く湿らせたティッシュペーパーで拭く ③ガラス面以外の箇所も清掃する |
1.スキャンスナップS1500について
1)スキャンスナップの使用状況
2010年9月にスキャンスナップS1500(以降、スキャンスナップと呼ぶ)を購入し、手持ちの書籍類をスキャンし電子書籍化を行ってきた。
並行して増え続ける購入した本、購読している雑誌、日常生活で受領する書類、冊子、年賀状及び新聞スクラップをスキャンしている。
画像1 富士通製 スキャンスナップ S1500の外観
2)メンテナンスに役立つデータ、履歴がある
11年間スキャンスナップを使い続けてきたことで、スキャンした書籍類の種類、スキャン枚数のデータがパソコンに残されている。また、消耗品の購入履歴も追跡できるので、それらのデータを基に消耗品の交換頻度がわかる。
今後は消耗品の交換年月の的確な予測ができるようになった。
3)スキャンスナップは優秀な製品
現在までほぼ1か月に1回の頻度で毎回1,000枚の書籍類をスキャンできるのは、スキャンスナップの本体(ハード)と付属のソフトが完成された製品の証である。
スキャンスナップの場合、可動部分の紙送り、紙の排出機構の構造はすばらしく、これを超える製品は出てこないと思う。
一般的に可動部分がある機械製品は、日常のメンテナンスと定期的な消耗品の交換を行わないと製品に損傷を与える、性能が低下する、製品の寿命が短くなるなどが起こる。
スキャンする際にトラブルの発生が多いと、スキャンスナップを使用することをあきらめ、別の機種へ買い替えたことだろう。
4)高速で大量の書類をスキャンできるのはスキャンスナップのみ
スキャナーとして、スキャンスナップ以外にキャノンのMG6330、エプソンのGT-X830を保有している。いずれもフラットベッド型のスキャナーなので、手差しでベッドに紙、写真などを並べなければならず、大量の書類を処理するスキャナーとして使えない。
投影型のスキャナーも販売されているが、最初にフラットベッド上に本などを置き、スキャンが終わる度に本をめくる、名刺などを置きなおす必要があるためフラットベッド型とほぼ同様な仕組みである。
やはり、高速で大量の書類を処理できるのはスキャンスナップだけである。
2.スキャンスナップのメンテナンスに係るデータ
スキャンスナップの購入時から現在までどのような書籍類をスキャンしたか、消耗品はいつ交換したのかをさかのぼって調べた。
1)スキャンスナップの購入
スキャンスナップを購入したのは手持ちの本が本箱、段ボールにあふれていたため、自炊して電子書籍化し書籍類をなくすためである。
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン 本を自炊(断裁+スキャン)し電子書籍として読もう (fc2.com)、2010年9月17日
2)スキャンスナップの消耗品の途中データ
スキャンスナップの消耗品の管理を見るとスキャンした枚数、消耗品交換の目安がわかる。消耗品のデータを見る方法は以下を参照。
★ScanSnap S1500 消耗品の管理(使用カウント表示) | にゃんと (nyanto.net)、(2022年3月10日)
2013年6月18日にパッドを交換した際の消耗品のデータを画像2に示す。
画像2 スキャンスナップS1500のカウンタ 2013年6月18日
この時に、初めてパッドを交換したがピックローラは交換していない。
メーカが推奨するパッドの交換の目安は50,000枚なので、その4倍の枚数をスキャンし、ピックローラは交換の目安の100,000枚以上使っているがまだ使えそう。
3)途中データ(2013年6月)までにスキャンした書籍類など
スキャンスナップの使用開始(2010年9月)から2013年6月までにスキャンした書籍類、雑書類、新聞スクラップの頁、枚数を想定した。
表1 2010年9月~2013年6月にスキャンした書籍類、雑書類、新聞スクラップの頁、枚数の想定
種類 | ①2010年9月 手元の書籍類 | ②2013年までの追加書籍類 | ③ ①+②の合計 |
| |||||
冊 | 頁 | 冊 | 頁 | 冊 | 頁 | ||||
書籍類 | 単行本 | 190 | 57,000 | 33 | 9900 | 223 | 66,900 | ||
文庫本 | 475 | 95,000 | 0 | 0 | 475 | 95,000 | |||
新書 | 180 | 36,000 | 99 | 13200 | 279 | 49,200 | |||
専門書(A4) | 90 | 27,000 | 0 | 0 | 90 | 27,000 | |||
専門書(B5) | 180 | 54,000 | 0 | 0 | 180 | 54,000 | |||
雑誌 | 95 | 19,000 | 66 | 13200 | 161 | 32,200 | |||
漫画 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |||
全集(文字主体) | 90 | 36,000 | 0 | 0 | 90 | 36,000 | |||
全集(写真主体) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |||
合計 | 1,300 | 324,000 | 198 | 36300 | 1,498 | 360,300 | |||
スキャン枚数(枚) | | 162,000 | | 18150 | | 180,150 | |||
雑書類 | 冊子、メモなど | 3250 | 3250 | ||||||
広告 | 1500 | 1500 | |||||||
はがき | 200 | 200 | |||||||
合計 | 4950 | 4950 | |||||||
スキャン枚数(枚) | 2475 | 2475 | |||||||
新聞スクラップ | 白黒スクラップ | 11000 | 11000 | ||||||
カラースクラップ | 5500 | 5500 | |||||||
合計 | 16500 | 16500 | |||||||
スキャン枚数(枚) | 16500 | 16500 |
表2 2010年9月~2013年6月にスキャンした枚数の想定
種類 | スキャンした枚数 枚 | 備考 |
書籍類(本、雑誌、全集) | 180,150 | 書籍類は両面に印刷されており、1枚スキャンすると2頁分になる |
雑書類(冊子、メモ、広告、はがき) | 2,475 | 雑書類の多くは両面に印刷されており1枚スキャンは2頁分 |
新聞スクラップ(白黒、カラー) | 16,500 | 新聞スクラップは片面しか読まないので1枚のスキャンで1頁分 |
合計 | 199,125 |
4)2021年10月のスキャンスナップの消耗品データ
2021年11月4日に2回目のパッドを交換した際の消耗品のデータを画像3に示す。
画像3 スキャンスナップS1500のカウンタ 2021年11月4日
この時に、2回目のパッドを交換したがピックローラは1回も交換していない。
メーカが推奨するパッドの交換の目安は50,000枚なので、1回目のパッド交換後140,000枚スキャンできた。概略推奨期間の3倍長く使えている。
ピックローラは交換なして340,00枚使えており、交換の目安100,000枚の3倍以上の寿命がある。
表3 2010年9月~2021年11月にスキャンした枚数の想定
種類 | スキャンした枚数 枚 | 備考 |
書籍類(本、雑誌、全集) | 249,250 | 書籍類は両面に印刷されており、1枚スキャンすると2頁分になる |
雑書類(冊子、メモ、広告、はがき) | 10,120 | 雑書類の多くは両面に印刷されており1枚スキャンは2頁分 |
新聞スクラップ(白黒、カラー) | 67,500 | 新聞スクラップは片面しか読まないので1枚のスキャンで1頁 |
合計 | 326,870 |
3.スキャンスナップの消耗品
1)パッド、ピックローラ
メーカが推奨するスキャンスナップの消耗品はパッドとピックローラの2つ。
★ScanSnap 消耗品|PFUダイレクト (fujitsu.com)、(2022年3月10日)
★ScanSnap S1500で消耗品を交換しないで10万枚スキャンしてみた - odd_hatchの読書ノート (hatenablog.jp)、2011年9月4日
2)フィード/排出ローラー
メーカの消耗品リストには載っていないが、フィード/排出ローラーが経年変化によりべたついて紙の送りこみ、排出ができなくなる。
フィード/排出ローラーの交換はメーカへ依頼すれば可能であるが、10年も使っていればスキャンスナップ自体が老朽化しているため、多額の費用をかけてメーカに頼むのは費用対効果から止めたい。
費用対効果(コストパフォーマンス)を考慮するとおのずと方針が決まる。
しかし、ユーザが手軽にフィード/排出ローラーを交換する方法がわかり、自分で交換できるため消耗品リストに含めた。
これらを基に消耗品のメーカ推奨の交換目安と実際の交換頻度、交換の判断を表4にまとめた。
表4 スキャンスナップの消耗品リスト
番号 | 消耗品の品名 | 推奨の交換目安 スキャン枚数 | 実際に交換した時のスキャン枚数 | 実際の交換時期から算出した交換の目安 | 交換の判断 |
1 | パッド | 50,000枚 | 200,000枚 140,000枚 | 150,000枚 | 紙が円滑に送られない |
2 | ピックローラ | 100,000枚 | 340、000枚後も交換無し | 350,000枚 | 経験していないので不明 |
番号 | 消耗品の品名 | 推奨の交換目安 購入後の年月 | 実際に交換した時の購入後の年数 *1) | 購入年月から算出した交換の目安 | 交換の判断 |
3 | フィード/排出ローラー | 無し | 11年経過 | 8~10年経過 | 紙が送られなくなる ローラーがべたついている |
*1) ゴム製品は、まったく使用しなくても経年変化により性状が変化し機能を果たさなくなる。
4.メンテナンス
1)メンテナンス全般
機械設計に従事した経験から、機械を数十年間、トラブルなく稼働させる秘訣は運転員、点検員のメンテナンスにかかっており、大変重要である。
メンテナンスがきちんと行われれば、耐用年数を超えて長期間運転をし続けることができる。
メンテナンスは稼働前の機器の点検、運転中の運転員による異常の検知と対応、稼働後の点検が毎日行われる。
これ以外に点検員による週、月、年に1回の点検と整備が行われ機械の異常(発熱、異音、振動)、摩耗、腐食を事前に知り部品の交換、補修、整備を行うことで突然のトラブルを回避している。
2)スキャンスナップのメンテナンス
スキャンスナップのメンテナンスはメーカのマニュアルを基にした。
★ScanSnap カタログ/マニュアル : 富士通 (fujitsu.com)、(2022年3月10日)
3)独自のメンテナンス
購入当初から、スキャンスナップを長期間使えるよう自分なりのメンテナンスを怠らずにやってきた。
11年間、1か月の頻度でメンテナンスを実施し、その結果として1回も故障に合ったことはなく、現在も使い続けられていることから、参考になると思う。
スキャンスナップ購入時から、本体の清掃、クリーニング用に純正品のクリーナF1、クリーニングワイプ、クリーニングペーパーを使ったことはない。
その代わりに、ティッシュペーパーで清掃し、細かな場所を気令する際に綿棒を使っている。
ただし、軽く湿らせたティッシュペーパーでガラス面をきれいにする作業は、気を付けないと水滴が内部に入り込み故障の要因となりうるので、あくまでも自己判断、自己責任で行ってほしい。
なお、以下に記載のスキャンスナップの部品の名称は上記のカタログ/マニュアルを参照のこと。
①清掃はスキャンスナップが冷えてから
清掃はスキャンスナップを使い終わった後にするのが良いが、1,000枚の書籍をスキャンすると、ガラス面(2面)の表面温度は50℃を超えており、触れないくらい熱い。スキャンが終わったら、ガラス面を含む本体を自然冷却させるため、本体を開けて1時間程度放置している。
②ガラス面の汚れは軽く湿らせたティッシュペーパーで拭く
ガラス面が冷えた後、清掃を行う。熱いまま湿らせたティッシュペーパーで拭くとガラスが割れるおそれがある。
一番大事な、ガラス面の汚れは軽く湿らせ(湿り気がある程度で良い。水がしたたり落ちるようでは、ガラス面の端から内部へ水が浸透しトラブルの恐れがある、また精密機器、電気製品なので水は原則厳禁)ティッシュペーパーで拭き、スキャンした際にガラス面に付着したインク、本の汚れ、接着剤のかすなどを取り除いた後、乾いたティッシュペーパーで水分などを完全に取り除いた。
③ガラス面以外の箇所も清掃する
回転するプラスチックローラーに汚れが残っていることが多いのでローラーも濡れたティッシュペーパーと乾燥したティッシュペーパーできれいにした。
センサーがついている箇所のシートガイドを取り外し、ピックローラーが汚れていないかを確認し、汚れていたら湿らせたティッシュペーパーで拭いた。
ピックローラーは乾くのに数分かかるので、完全に乾燥するのを確認した後シートガイドを取り付けた。
これらの作業の際、本体の表面についている特に紙紛が残っているので息を吹きかけてごみを飛ばした。後日100均で売っているキーボードなどを掃除するためのブローを購入し使ったこともある。
4)スキャンスナップの消耗品の交換、メンテナンスにかかった費用(表5)
スキャンスナップを11年間使い続けた際の消耗品、メンテナンス費用
表5 スキャンスナップの消耗品の仕様及び11年間にかかった費用
番号 | 項目 | メーカ名、品名など | 個数 | 単価 円 | 合計 円 | 備考 |
1 | パッド | 富士通製パッドユニット 11年間に2回交換 | 2 | 1,800 | 3,600 | 価格は購入時期がことなるので平均 |
2 | フィード/ 排出ローラー | タイガーポリマー製シリコンチューブ6mm×12mm 長さ1m 使用したのは10cm | 1 | 1,191 | 1,191 | DIYで交換 |
3 | ティッシュペーパー | 市販品 | - | - | - | |
4 | 綿棒 | 市販品 | - | - | - | |
合 計 | - | - | - | 4,791 | - |
注)価格はすべて輸送費、税込金額
フィード/排出ローラーの交換方法は3.スキャンスナップの消耗品を参照。
スキャンスナップは堅牢な事務用品なので、通常とおり使用、メンテナンスを欠かさずに行うと長期間故障することなく使うことができる。
11年間、340,000枚の書籍類をスキャンするのに要した消耗品などのランニングコストが、わずかに5,000円。
今後も、スキャンスナップを使い続けるつもりである。
雑情報 (36-7)
要旨
1.スキャンスナップS1500用フィードローラー、排出ローラーの交換 1)フィード/排出ローラーが劣化した * スキャンスナップS1500をトラブルなく11年間使い続けた。 * 最近、フィード/排出ローラーが劣化しべたついて紙送りができなくなった。 * 上下部のフィード/排出ローラーいずれも紙のインクで黒く変色。ローラー自体も劣化しべとつくほか、色も透明から黄色に変わっていた。 2)採用しなかったフィード/排出ローラーの交換方法 * スキャンスナップを相当程度分解した後、フィード/排出ローラーをはめ込む軸を取り外している。次にシリコンチューブを軸にはめ込み、歯車などの位置決め調整しながら再度組み立てる。 * 分解から再組立てまで4時間を要しており、歯車の位置調整、電気配線、コネクタの接続などの工程もあるので素人が容易に手出しするのは難しいと感じる。 3)採用したフィード/排出ローラーのみを交換する方法 * 最初に既存の劣化しベタベタしているローラーをカッターなどで取り除く。 * 次に、購入したシリコンチューブを所定の長さに輪切りした後、ローラーをフィード/排出ローラー軸にはめ込むため1か所に縦割りにカットを入れる。 * あとは、ローラーをフィード/排出ローラー軸へはめ込めば完成。 2.実施したフィード/排出ローラーのローラー交換 * ローラーに使用するシリコンチューブ6mm×12mm 長さ1mを購入。 * 既存のローラーはローラー軸にくっついており、ドライバー、カッター、ニッパーなどで少しずつ除去。 * 除去の際にスキャナーの最重要部のガラス面、超音波センサーを傷つけないよう、事前にそれらをマスキングテープで保護しておくこと。 * 購入したシリコンチューブ(6mm×12mm)はローラー軸に合う寸法に輪切り フィードローラー用:2.4cm×2個、排出ローラー用 :2.6cm×2個 * 次にローラー軸にはめ込めるよう輪切りしたローラーに一か所切り込みを入れる。 * 最初、軸へのローラーのはめ込みはむずかしいが、数回やると要領がわかる。 * ローラーを取り付け後、スキャンスナップの電源を入れ、ADFカバーを開けた状態でScanボタンを押しローラーの回転状況などを確認する。 * 7回Scanボタンを押すとローラーが1回転したことになるので、ローラーに異常がなければ完了。 * フィード/排出ローラーの交換に要した費用は1,200円、かかった時間は1時間。 3.フィード/排出ローラーを交換した後の作動状況と結論 * ローラー交換後、2回に分け2,000枚以上スキャンしたがトラブルは皆無。 * スキャンスナップのフィード/排出ローラーにシリコンチューブに切り込みを入れ軸にはめ込む方法は簡単、安価にできる交換方法。 * 自分で交換可能、かつ1,200円の費用と1時間でできるので試す価値がある。 4.ローラー交換後4か月経過したがトラブルは皆無(2022年3月5日追記) * ローラー交換後4,000枚スキャンしたが、スキャンスナップ本体、スキャンした画像いずれにもトラブルはまったくなかった。 * 2つ割りにカットしたローラーはスキャンスナップの延命化に寄与できる。 * ローラーの経年劣化によるべたつきでスキャンスナップが使えなくて困っているユーザは、この方法を試してみよう。 5.ローラー交換後、約2年経過したがトラブルなし(2023年9月18日追記) * 2つ割りのローラーに交換したことにより購入後13年間、機器、電気品のトラブルなく使い続けている。 * 軸にはめ込んだローラーは手で触ると軽く回転でき、ローラーのカット部(スリット)が見える。カット部が広がる、軸から抜け落ちることはなかった。 * 今後もこのまま使い続けられるだろう。 |
1.スキャンスナップS1500用フィードローラー、排出ローラーの交換
1)フィードローラーが劣化した
スキャンスナップS1500を本体、ソフト共にまったくトラブルなく11年使い続けてきた。
★人生と生活に役立つトレンディな情報マガジン 自炊(電子書籍化)の具体例、本のスキャン編 (fc2.com)、2010年10月21日
最近、消耗品リストに載っていないフィードローラーと排出ローラー(以降、フィード/排出ローラーと呼ぶ)が劣化しべたついて紙送りができなくなった。
画像1 富士通製 スキャンスナップ S1500の外観
画像2 スキャンスナップS1500のADFカバーを開けた状態
ADFカバーは持ち上げるとすぐに開けることができる
画像3 スキャンスナップ S1500を開けると上部にフィードローラー2個と下部に排出ローラー2個が見える。
画像4 スキャンスナップS1500のADFカバーを開けた外観図
フィード/排出ローラーの設置場所、大きさがわかる
★ScanSnapS1500 オペレーターガイド(取扱説明書)
P.456から外観図を引用
上下部のフィード/排出ローラーいずれも黒く変色していた。たぶん、多くの紙をスキャンしたためローラー表面に紙のインクが付いたもの。また、ローラー自体も劣化しておりべとつくほか、色も透明から黄色に変わっていた。
オペレーターガイドにはフィード/排出ローラーの交換の記載はなく、メーカへ修理、交換を依頼しないとできない。
次に自分でフィード/排出ローラーを交換できないかをネットで探した。
2)採用しなかったフィード/排出ローラーの交換方法
ネット上からスキャンスナップ(機種は様々)のフィード/排出ローラーを交換した例を見つけた。
多くはスキャンスナップを相当程度分解した後、フィード/排出ローラーをはめ込むステンレス製の軸を取り外している。次に購入した純正品に類似したシリコンチューブを軸にはめ込み、歯車などの位置決め調整しながら再度組み立てていた。
分解から再組立てまで4時間を要しており、歯車の位置調整、電気配線、コネクタの接続などの工程もあるので素人が容易に手出しするのは難しいように感じる。
★ScanSnap S500のフィードローラーの交換-p--q、2019年7月28日
★ScanSnap S1500のローラー交換 : まごころせいじつ堂 (livedoor.jp)、(2021年11月6日)
★ScanSnap S500のフィードローラーを交換しました|シロさん居ますか|note、2021年7月23日
★自炊生活は楽しい♪ >> 5年後、ローラーがダメになったので交換 - FUJITSU スキャンスナップ FI-S500のレビュー | ジグソー | レビューメディア (zigsow.jp)、2020年6月21日
しかし、上記事例はフィード/排出ローラー部の構造、ローラーの寸法、材質などの仕様がわかり、実際にフィード/排出ローラーを交換する際に大いに役に立った。
スキャンスナップを分解せずにローラーのみを交換できる方法はないかと更にネットを検索したら、素人でもうまくいけそうなサイトを探し当てた。
3)採用したフィード/排出ローラーのみを交換する方法
サイトに記載してある内容の概要は、
フィード/排出ローラー軸はそれぞれの左右にローラー(シリコンチューブ)が1個ずつ取り付けられており、ローラーの個数は合計4個。
最初に既存の劣化しベタベタしているローラーをカッターで取り除く。
次に、購入した純正品のローラーと同等のシリコンゴムチューブを所定の長さに輪切りにして4個作る。ローラーをフィード/排出ローラー軸にはめ込むため1か所に縦割りにカットを入れる。
あとは、ローラーをフィード/排出ローラー軸へはめ込めば完成。
★富士通Scansnap S510をローラー交換・修理した件 - 練馬区工務店ワンオペ営業日記 (hatenablog.com)、2021年7月2日
はめ込んだローラーは1か所をカットしているため、スキャン中にローラーが軸からずれる、外れることが懸念された。やってみないとわからないがたぶんうまくいきそう。
2.実施したフィード/排出ローラーのローラー交換
1)ローラーに使用するシリコンチューブの入手
ネット情報を参考にスキャンスナップS1500に適合するローラーとしてシリコンチューブを見つけたのでアマゾンから入手した。
ブランド:タイガーポリマー製シリコンチューブ6mm×12mm 長さ1mを購入した
画像5 シリコンチューブ6mm×12mm 長さ1m
万一、シリコンチューブがフィード/排出ローラー軸からずれたり、はがれたりした場合を想定し、専用の接着剤をチューブと一緒にアマゾンから購入した。
★Amazon | セメダイン ポリエチレン ポリプロピレン シリコーンゴム 専用接着剤 PPX 6gセット CA-522 | 瞬間接着剤 | 文房具・オフィス用品
実際、シリコンチューブはなにもしなくてもフィード/排出ローラーに密着して巻き付き、はがれることはなかったので接着剤を使うことはなかった。
実績から、接着剤は購入不要である。
画像6 シリコンチューブ用の接着剤(購入は不要)
セメダイン製ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴム専用接着剤 PPX 6g
2)既存のフィード/排出ローラーをステンレス製の軸から除去
べたついたローラーはローラー軸にくっついており、そのままでははがれないので、ドライバー、カッター、ニッパーなどで少しずつ除去した。
ローラーの除去はスキャナーの最重要部のガラス面、超音波センサーの近くでの作業になる。ガラス面を傷つけるとスキャン時に線が入ったりするなどの不都合が起こるので、ガラス面、超音波センサーをマスキングテープで保護してから行うことにした。
画像7 当初、ローラーをニッパーではがしている。
作業途中で工具がガラス面を傷つけると思い、すぐにガラス面、超音波センサーにマスキングテープを張り付けた
画像8 ガラス面、超音波センサーにマスキングテープを張り付け保護
画像9 フィードローラー軸のローラーをはがしている途中
画像10 フィード/排出ローラー軸共、既存ローラーの除去を完了
フィードローラー軸はローラーを取り付ける部分がフラットであるが、排出ローラー軸は一部に段差がある。
ローラーはかなりべとついており、4カ所をはがし終えるのに15分かかった。
画像11 はがしたローラーの破片
経年変化により劣化し透明から黄に変色しべたついている
3)新規シリコンチューブの加工
購入したシリコンチューブをフィード/排出ローラー軸にはめ込めるように加工した。
最初にローラー軸に合う寸法に輪切り、次にローラー軸にはめ込めるように輪切りしたローラーに一か所に切り込みを入れる。
①シリコンチューブの輪切り
輪切りにする長さは、ネットを調べたがどこにも記載がなく、以下の寸法でカットした。
フィードローラー:2.2cm×2個
(実際の取り付け状況から0.2cm長い2.4cmにするのがよい)
排出ローラー :2.4cm×2個
(実際の取り付け状況から0.2cm長い2.6cmにするのがよい)
画像12 シリコンチューブをローラーに合わせてカット
上部:残ったシリコンチューブ
下部右:フィードローラー用のシリコンチューブ
下部左:排出ローラー用のシリコンチューブ
②輪切りしたシリコンチューブに切り込みを入れる
画像13 ローラーそれぞれにカッターで1か所切り込みを入れた
4)加工したシリコンチューブを軸に取り付け
画像14 カットしたローラーをフィード/排出ローラー軸へはめ込んだ
最初は、切り込みがあるローラーを軸へはめ込む作業がうまくいかないが、数回やると要領がわかり、ローラーをローラー軸へはめ込むことができた。
ローラーの左右方向の位置は、規定と1mm程度違うが、いったんはめ込んだローラーを左右に移動させるのは難しいので、ずれたままでよしとした。
その後 スキャンスナップの電源を入れ、ADFカバーを開けた状態でScanボタンを押すとフィードローラー2個、排出ローラー2個が少し回転する。
Scanボタンを少し押してはフィード/排出ローラー軸からローラーが浮いていないか、ずれていなかを確認した。
7回Scanボタンを押すとローラーが1回転したことになるので、ローラーに異常がなければ完了。
★ScanSnapのお手入れ | ScanSnapヘルプ (fujitsu.com)
Dcansnaps1500の部品の名称、清掃の方法などを説明。
5)フィード/排出ローラーの交換に要した費用など(表1)
表1 フィード/排出ローラー交換の際に入手した物品の仕様、価格
番号 | 項目 | メーカ名、品名など | 個数 | 単価 円 | 合計 円 | 備考 |
1 | フィード/排出ローラー | タイガーポリマー製シリコンチューブ6mm×12mm 長さ1m | 1 | 1,191 | 1,191 | アマゾン |
2 | 接着剤 | セメダイン製ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴム専用接着剤PPX 6g | 1 | 918 | 918 | アマゾン使用せず |
合 計 | - | - | - | 2,096 | - |
注)価格はすべて輸送費、税込金額
3.フィード/排出ローラーを交換した後の作動状況と結論
1)ローラー交換後のスキャンスナップの状況
①ローラーを交換した直後のスキャン
フィード/排出ローラーを交換した後、すぐに雑誌200枚、新聞スクラップ800枚ほどをスキャンした。
使用時のスキャンスナップの設定は以前と同じ条件とした。
スキャン時の紙送り、紙が重なってスキャン、スキャン後の画像の抜け、ゆがみ、線が入るなどの異常などはなかった。
スキャン後、フィード/排出ローラーの状態を調べたが、ローラーの切り込みが広がっていることはなく、ローラー軸からローラーがはずれる様子も見られなかった。
②ローラーを交換後1か月経過した際のスキャン
ローラーを交換してから1か月後に、約1,500枚をスキャンしたが、従来と同様のスキャンスピードで行え、紙送り、ダブってスキャンされるなどのトラブルもなかった。
スキャン後の画像なども従来と変わらなかった。
画像15 ローラー交換後2,500枚スキャンした後のフィード/排出ローラーの状況
フィード/排出ローラーともローラーを軸へはめ込むための切り込みの隙間が見える。隙間はローラー交換時とかわっていない。
2)結論
スキャンスナップS1500のフィード/排出ローラーに互換品のシリコンチューブに切り込みを入れフィード/排出ローラー軸にはめ込む方法は簡単、安価にできる交換方法である。
長年スキャンスナップを使い続け、ローラーの劣化により使うことができなくなった場合であっても、互換ローラー(シリコンチューブ)を入手し、ローラー軸にはめ込むだけでスキャンスナップが復活できる。
古いスキャンスナップのローラー交換に10,000円以上の費用を払うなら廃棄することを選ぶユーザが多いだろう。
代わりに自分で交換可能、かつ1,200円の費用と1時間でできるのなら試す価値はある。
4.ローラー交換後4か月経過したがトラブルは皆無(2022年3月5日追記)
①ローラー交換後のスキャン枚数
ローラー交換後、従来とおり本、雑誌、新聞スクラップなどを今日まで月1回の頻度でスキャンしてきた。
1回のスキャンに処理した書籍類は、平均本2冊(300枚)、雑誌2冊(250枚)、新聞スクラップ(500枚)の合計1,050枚。
この4か月間に4回スキャンしたので
スキャンした書類の合計枚数は 4か月×1,050枚=4,200枚
②ローラー交換後のスキャン状況
ローラーを交換後、約4,000枚の書籍類をスキャンしたが、スキャン時の紙の巻き込み、送り、排出などのトラブルは一度もなく、またスキャンした画像の曲がりなどもなく、今まで通りOCR化も行えた。
③2つ割りローラーは使用に耐えうる
上記の結果から、2つ割りにカットしたローラーを取り付けることによりスキャンスナップを使い続けられるようになった。
2つ割りのローラーに交換することは、メーカの取扱説明書、消耗品リスト、メンテナンスリストにも載っていないが、素人でもできる方法なのでスキャンスナップの延命化に寄与できる。
今まで、ローラーの経年劣化によるべたつきでスキャンスナップが使えなくて困っているユーザは、この方法を試してみよう。
5.ローラー交換後、約2年経過したがトラブルなし(2023年9月18日追記)
1)スキャンスナップの総スキャン枚数
ローラー交換時の2021年11月4日の総スキャン枚数340,759枚
現在、2023年9月18日の総スキャン枚数354、690枚
この期間に139,310枚をスキャンしていた。
354、690枚-340,759枚=13,931枚
月平均:13,931枚÷20カ月=696枚/月
画像16 スキャンスナップS1500の消耗品カウンター
2021年11月4日の総スキャン枚数:340,759枚
画像17 スキャンスナップS1500の消耗品カウンター
2023年9月18日時点の総スキャン枚数:354,690枚
スキャン回数は前回の想定より少ないが、2つ割りのローラーに交換したことにより購入後13年間、機器、電気品のトラブルなく使い続けている。
画像18 スキャンスナップS1500の交換した2つ割りのローラー。4個
2つ割りしたローラーの状況は、色が少し黒くなっている。新聞紙をスキャンした際にインクが付着したためである。
軸にはめ込んだローラーは手で触ると軽く回転でき、ローラーのカット部が見える。カット部が広がる、軸から抜け落ちることはなかった。
今後もこのまま使い続けられるだろう。
△ページトップへ戻る1. 電子書籍の情報 1.1 電子書籍市場は着実に拡大 * アメリカでは急速に電子書籍市場の拡大が続いており、日本でもこの流れに乗り遅れまいとして様々な業種の会社が電子書籍の分野に参入。 1.2 出版業界の対応 1)電子書籍と本の共存 * 出版業界は衰退する書籍の出版ビジネスからの電子書籍の分野へ転換中。 2)電子書籍化に反対 * ムック本が大当たりした「宝島社」は電子書籍に反対。 1.3 作家の対応 1)電子書籍化を推進 * 作家の村上龍、瀬戸内寂聴は電子書籍を積極的に推進。 2)電子書籍化に消極的 * 素人が書籍を出版するにはハードルが高いが、一旦作家として認められると業界は限られた数の作家しかいないため居心地が良いため、電子書籍化に反対している作家もいる。 * どの社会にも名声、地位、資格などの既得権を得たものが、その既得権を傘に着て行動し、自分の存在を脅かすものを敵視するのは世の常。 3)本の印税 * 本の印税は作家と出版社の間で出版前に決められ、本の定価の8~15%、一般的に10%が相場。1年に10万部以上売れる本(印税1,000万円)は少ない。 2.電子書籍と著作権 2.1 海賊版の電子書籍 1)海賊版の電子書籍が現れる * “アップストア”に海賊版の村上春樹の「1Q84」、東野圭吾の「白夜行」、渡辺淳一の「失楽園」などの中国語版、村上春樹の小説集のロシア語版が販売されていた。 2)アップストアとは * アップストアでは電子書籍の出展者が販売価格を自由に決められ、取り分は出展者が70%、アップルが30%。 3)海賊版退治の方法 * 著作権者でないものが勝手に他人の本や電子書籍のコンテンツを公開する、販売することは許されるべきことではなく、早急な対策が必要。 2.2 自炊(手持ちの書籍の書籍電子化)の著作権 1)自炊に関する著作権 * 自炊、自炊の代行、自炊し裁断した書籍の処分、自炊した電子書籍のスキャンデータの取り扱いについては著作権法上、判例がなく、新たに裁判所においてこれらの内容に関する判決が出る、法的な判断基準が公布されるまではグレーゾーンのまま推移。 * 弁護士や学者などの専門家の見解はあくまでも、専門家の一般的な意向を示したもので、裁判所が判断した、法律で決められたものではない。 2) 事例の対応 a) 自分で自炊 * 趣味として保有している書籍を自分で裁断、スキャニングして電子書籍化するのは法律上まったく問題がない。 専門家の見解:手持ちの書籍の自炊であっても仕事目的なら違法となるかもしれない。 b) 自炊の代行業者を利用 * ネット上には自炊代行業者が1冊当たり、裁断+スキャニング+PDF化を200円前後で引き受け。 専門家の見解:著作権法上、自炊代行業者へ自炊を依頼することは違法の可能性が高い。 c) 自炊し裁断した書籍の処分 * ネット上のオークション、自炊本の処分サイトには裁断した書籍を販売しているが販売価格はたいへん安く手間賃にもならない。 専門家の見解:裁断した書籍を売る、逆に裁断された書籍を買うのは違法ではない。 d) スキャンデータの取り扱い * 自炊したスキャンデータを家族で共有するには、通常家庭にある書籍を家族が読むことと同じのため法律上問題はない。 専門家の見解:スキャンデータを知人に譲り渡す場合は、書籍の貸し借りが行われていることを考慮すると良いとも言えるし、ダメともいえる。 結論:自炊に対する専門家の見解は、それぞれ異なり統一見解はないため、自分で対処するしかない。 |
1. 電子書籍の普及が始まる 1) 先進国での電子機器の普及が頭打ち * 先進国ではパソコン、携帯電話、ゲーム機の普及率が頭打ちし、市場が縮小。 * 開発途上国では安い、単機能品が拡大しているが出荷量は増えても利益が出ない。 * 市場活性化のためパソコン、携帯電話、ゲーム機器を融合したスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレットPCのアイパッド(iPad)を発売中。 * 在来の機能にプラスした電子書籍が市場に躍り出てきた。 2) 電子書籍市場の創設と拡大 * 斬新的なハード&ソフトを開発・供給し続けているアップルはタブレットPCの「アイパッド」に電子書籍の機能を付け、更に軽く、使いやすく改良中。 * タブレットPCの分野にシャープは「ガラパゴス」、サムソン電子は低価格の「ギャラクシー」、NECと富士通も新製品を発売。 * 専用の電子書籍端末「キンドル」のアマゾン、「ソニーリーダー」のソニーは普及拡大を狙っている。 2. 電子書籍の普及 1) アメリカでの普及 * 電子書籍が一足先に普及しているアメリカでは、全書籍の約1割が電子書籍。 2) 日本での普及 * 日本の電子書籍端末の主力はまだ携帯電話である。 3. 参考資料 (電子書籍の情報) * 日経トレンディ 2010年11月号 “いよいよ始動する電子書籍” * 週間ダイヤモンド 2010年10月16日号 “電子書籍入門” |
1.スキャナー * スキャンスナップは形状が小さく、スキャンスピードは超高速。 * 解像度は白黒600、カラー300dpi。カラー雑誌でもOCRの文字認識ができる。 1.1 スキャナーの購入&設置場所 * 設置場所はパソコンと連動して使うため机の上あるいは横が適している。 1.2 スキャナーを使ってみた感想 1) 総合性能 2) 紙質による読み込みエラー * 安い再生紙を使った軽い単行本や薄手の紙を使った文庫本は重なりエラーが頻発。 3) 紙ほこりの発生 * 本の裁断やスキャナー時に紙くずや紙の粉がかなり発生。 * 自炊後に掃除機を使うのも重要な作業。 2. 自炊時に最も注意すべきファイル管理 * オリジナルファイルを消失しないように最大限の配慮をすること! * 自炊は何年も続くため自分が決めた手順や設定をきちんと決めておくこと。 3. 電子書籍や検索に使えるファイル管理の方法 3.1 自炊する本、雑誌のタイトルの付け方 * タイトルはすぐに読みたい本、雑誌が分かるようにする。 3.2 自炊した電子書籍のファイルやフォルダーの作成と管理&バックアップ * オリジナルファイルを消失させないため、オリジナルフォルダーの他に作業フォルダー、完成フォルダーを作成する。 * バックアップのため別のパソコンあるいは外付けHDDとDVD-Rに焼き付け。 3.3 スキャナーの設定 * スキャナーの設定は重要なので、当初からきちんと決めておく。 * 画質はスーパーファインとすることが重要。 * 古い本で黄ばんだ本の白黒の読み取り濃度は1ノッチ下げが良い。 3.4 スキャン後のオリジナルファイルの作成方法 * オリジナルファイルとするためPDF化された文面とカバーを一体化させる。 * 文面のページの欠落、重複がないことを確認することが重要。 3.5 作業ファイルの作成 * オリジナルファイルの完成後、直ちに作業ファイルを作成する。 3.6 完成ファイルの作成 * 使い勝手を良くするためと検索に使うためOCR化を行う。 4. 電子書籍として読む * OCR化した完成ファイルは1ページずつでも見開きでも読むことができる。 |
No. | 工 程 | 作 業 内 容 | 発生する物 |
1 | 裁断前の処理 | 単行本をカッターで解体 | 背表紙のくず、紙の粉 |
本の中味をチェック、除去 | しおり、書籍案内、ほこり | ||
カバー取り外し、カット | 帯、ほこり | ||
2 | 断裁機 | 断裁機で本をカット時 | カットした背表紙、紐状のしおり、紙の粉 |
断裁後の本がばらばらにカットされているかをチェック | 紙の粉、ほこり | ||
3 | スキャナー | スキャナー前に本文が重なりにならないようばらばらになっているかをチェック | 紙のくず、紙の粉、ほこり |
スキャナー時 | 紙の粉、ほこり | ||
スキャナー後の本文 | 紙の粉、ほこり | ||
スキャナー本体の清掃 | 紙の粉、ほこり |
名 称 | 保存先 | 備 考 |
オリジナル フォルダー | 常時使うパソコン | ・ オリジナルファイルを保存するフォルダーである。 ・ オリジナルファイルは、消失すると二度と入手できないため、必ず常時使うパソコンの他に2つ以上の方法によりバックアップ(コピー)を取っておくこと。 ・ 記録媒体は異なった方が望ましいので、他のパソコン、外付けHDDあるいはDVD-Rに保存する。 ・ オリジナルファイルは貴重かつ重要なものなので、オリジナルファイルを使って作業するのは最低限とするのが望ましい。そのため、オリジナルファイルが作成できたら、すぐにコピーにより作業ファイルを作成すること。また早めにバックアップを取ること。 ・ オリジナルファイルは、今後の技術の進歩による高性能のOCR、加工技術によりより的確な検索、読みやすいソフトが開発されるため、大事に保存しておく。 |
別のパソコン 又は外付けHDD | ||
DVD-R又は CD-R | ||
作業 フォルダー | 常時使うパソコン | ・ 作業ファイルを保存するフォルダーである。 ・ 電子書籍端末などで読むためや検索用にオリジナルファイルに圧縮処理やOCR化などの加工を行い、完成ファイルを作成する場合、オリジナルファイルから直接行うと、万一の場合、加工の途中でオリジナルファイルを消失したり、読み出し不良となったりする。また、誤ってオリジナルファイルに加工途中のファイルを上書きすることもある。 ・ 今後の作業はすべてこの作業ファイルを元にして行う。 ・ 作業ファイルは完成ファイルが完成したら不要なので、消去しパソコン内の無駄なファイル容量を減らす。 |
完成 フォルダー | 常時使うパソコン | ・ 完成したファイルを保存するフォルダーである。 ・ 圧縮処理、OCR化処理した完成ファイルを保存する。 ・ 今後、電子書籍端末を用いた本、雑誌の読書、中味の検索はすべてこの完成ファイルを用いて行う。 |
メインフォルダー | 大フォルダー | 中フォルダー | 小フォルダー |
電子書籍 | オリジナル | 本 | 単行本 |
新書 | |||
文庫 | |||
雑誌 | 情報誌 | ||
パソコン誌 | |||
経済誌 | |||
その他 | |||
その他 | |||
作業 | 本 | 単行本 | |
新書 | |||
文庫 | |||
雑誌 | 情報誌 | ||
パソコン誌 | |||
経済誌 | |||
その他 | |||
その他 | |||
完成 | 本 | 単行本 | |
新書 | |||
文庫 | |||
雑誌 | 情報誌 | ||
パソコン誌 | |||
経済誌 | |||
その他 | |||
その他 |
本、雑誌の部位 | 文 面 | カバー | ||||||
本、雑誌の状態 | 新しい | 古い 20年以上前の本、紙の色は黄色く、シミ、斑点が多い | 新しい | 古い 20年以上前の本、紙の色は黄色く、シミ、斑点が多い | 新旧 | 新旧 | ||
種類 | 単行本、文庫、新書 | 単行本、文庫、新書 | 単行本、文庫、新書 | 単行本、文庫、新書 | 雑誌 | 単行本、新書、文庫、雑誌 | ||
主体 | 文字主体 挿絵や写真が文章中に少しある | 文字もあるが挿絵、写真が多い | カラー写真、カラー文字が主体 | 下地カラー。 カラー写真、カラー文字 | ||||
スキャナー |