- 2017年12月06日 17:26 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2014年10月6日
雑情報 (42-9)
日経トレンディ 2014年11月号 打倒!英会話&TOEIC
要旨
1.日経トレンディ 2014年11月号 打倒!英会話&TOEIC * 10月5日、日経トレンディ 2014年11月号 「打倒!英会話&TOEIC」600円が発売された。 * 英会話の習得法について新たな観点から説明しており、一読の価値あり。 * 初級編では何十年間も英語を勉強したにもかかわらず、英語がしゃべれない会社員にとって、英語がしゃべれるきっかけとなりそう。 * 名刺交換、プレゼンのフレーズは同じなので、定型句を覚えれば必ずしゃべれる。 * ビジネスメールの不明点、確認事項の検索にはGoogleのフレーズ検索とワイルドカード検索を利用する。 * 自分の英語のレベルを知る手段として使うべきTOEICを高いスコアを取るための目的としない。 * 翻訳サイトは、和訳は意味をつかむ程度しかつかえない、英訳はまったく使えないレベルのため、会話を自動的に英語に変換する会話機は夢のまた夢。 2.日経トレンディ * 「日経トレンディ」は日本経済新聞社の情報網を使いまとめた役立つ情報誌。 * 商品案内、比較などの情報は「価格com」「アマゾン」「楽天」などのサイトに載っており、それらを比較することにより、どの商品がよいか、購入する/しない、どこの店で買うかの参考になる。 * 特定の商品、サービスに特化したサイトは騙しサイトが多い。 * 内容の真偽を各自、見分けることが必須となり、商品・サービスに対する目利き力をつけることが大事。 * 商品・サービスについて総合的に性能、機能、使い勝手、価格などを比較したサイトは少なく、「日経トレンディ」は利用価値が高い、信頼できる雑誌である。 |
△ページトップへ戻る 1.日経トレンディ 2014年11月号 打倒!英会話&TOEIC
副題:英語の学び方「最終結論」
あいさつ、名刺交換、メール・・・ 3つだけ覚えれば怖くない!
スピードラーニング、オンライン英会話・・・徹底検証!
実力以上に点を取る!最強テクニック集
10月5日、日経トレンディ 2014年11月号 「打倒!英会話&TOEIC」600円
が発売された。
英会話の習得法について新たな観点から説明しており、一読の価値あり。
日経トレンディで英会話についての特集号は初めてである。
内容の概要を以下に示す。
① 初級編のあいさつ、日常会話、メールの3つのつかみを押さえる
質問としてYes,Noの質問ではなく、Way,When,What,Who,Howの使い方を身につけると会話が続く。
あいさつでは学校で教わった英語を変え、大人の英語を身につける。
とっさの一言をマスターする。
(コメント)初級編では何十年間も英語を勉強したにもかかわらず、英語がしゃべれない会社員にとって、英語がしゃべれるきっかけとなりそう。
日本人は英語の基礎を習得しており、あと一押しのきっかけがわからずしゃべれないことが多い。
② 名刺交換、プレゼン
導入のフレーズは同じなので、定型句を覚えれば必ずしゃべれる。
③ ビジネスメール
時候の挨拶は一切不要。
定型フォーマットで簡潔に書く。
ビジネスメールの不明点、確認事項の検索にはGoogleのフレーズ検索とワイルドカード検索を利用する。
④ TOEICでスコアを上げる
TOEICの概要、英検との違い、TOEICのスコアと企業での海外赴任などの目安。
TOEICのスコアアップの各種方法。
(コメント)TOEICで一挙にスコアを上げる方法を示しているが、英語を使えることを目標としているなら、TOEICの点数に一喜一憂するのはバカバカしい。
TOEIC試験のくせをつかみ、集中的に攻略法を勉強すれば、短時間にTOEICの点数を格段に上げることはできるが、受験英語と同様、実践英会話には役立たない。
自分の英語のレベルを知る手段として使うべきTOEICを高いスコアを取るための目的としない。
⑤ 英会話を学ぶ方法の紹介と長所短所
オンライン英会話と英会話スクールの比較。
学習アプリの紹介、スピードラーニングの真相。
⑥ 翻訳サイトの紹介
翻訳サイトを比較検討した結果と載せてており、和訳は意味をつかむ程度しかつかえない、英訳はまったく使えないレベル。
(コメント)翻訳サイトの和訳はなんとなく意味が分かる程度、英訳はまったく使えないレベルであることから、会話を自動的に外国語に変換する会話機は夢のまた夢。
学術論文、特許申請書など主語と述語が明確かつ定型文で文章の場合には、翻訳サイトと専門分野別の用語集があれば、かなり翻訳できる。しかし、一般文書には開発の初期段階のレベルであり、会話のように短時間に要領よく無駄を省いた言葉にはほとんど使い物にならない。
2.日経トレンディ
1)日経トレンディの概要
「日経トレンディ」は、新製品紹介、今年のヒット商品番付、来年売れる商品・サービスの予想、新製品特に家電、スマホ、車のメーカ別の性能比較、お勧め品のランク付け、レジャー施設の紹介、ビジネスホテルのランク、航空会社比較、最強のカードの紹介、各種投資、保険の比較などを載せている。
「日経トレンディ」は日本経済新聞社の情報網を使い、最新の人気、売れ筋の商品・サービスを専門家の目から見て、特徴、長所のみならず短所、ユーザの厳しいコメントも載せている役立つ情報誌である。
2)商品案内、比較サイト
日々過ごす上で、どのような商品・サービスがはやっているのか、提供されている物品、サービスは性能、機能、価格、ユーザの意見などを比較することにより、自分のとって必要か、使えるかどうか、お金を払ってまで買う、使う、利用する価値があるかどうかがわかる。
これらの情報はネット上の、「価格com」「アマゾン」「楽天」などのサイトに載っており、それらを比較することにより、どの商品がよいか、購入する/しない、どこの店で買うかの参考となる。
また、個別の商品・サービスに特化した比較サイトも多く、グーグルの検索を用い、「商品名、比較、価格(無料)」で調べると検討したい商品・サービスの比較がわかる。
3)特定の商品、サービスに特化したサイトは騙しサイトが多い
個別の比較サイトは、意図的に特定のメーカや商品が優れている、No.1など、特定の商品などへ誘導する、恣意的に良い(逆に競合メーカを悪く、おとしめる内容)と推奨する詐欺まがいのケースがたくさんあるため、様々なサイトを見た上で比較検討しないと騙されてしまう。
最近、ステルスマーケットと呼ぶ、いわゆるやらせのコメント、恣意的なアンケート、誰もが勧める、良いと評価するように騙すサイトが増加し、サイトに記載された内容の真偽を各自、見分けることが必須となっている。
各自、商品・サービスに対する目利き力をつけることが大事である。
4)「日経トレンディ」は信頼できる情報誌
商品・サービスについて総合的に性能、機能、使い勝手、価格などを比較したサイトは少なく、「日経トレンディ」は利用価値が高い、信頼できる雑誌である。
ただし、「日経トレンディ」を毎月購読し、現在流行の情報を得るのもよいが、「日経トレンディ」には毎月スマホ、液晶テレビ、提携カード、航空会社のマイレージなど、特定の商品・サービスに絞った特集を載せているため、「日経トレンディネット」の雑誌案内を見て、自分に関心がある記事が発売された時のみ購読するのが良いだろう。
★日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/
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- 2014年10月07日 09:35 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2013年4月24日
雑情報 (42-8)
英語が使えるためには、更に5,000時間の勉強が必要
要旨
1. 学生時代、英語の勉強に費やした時間 * 日本人は学生時代に2,000時間の英語の授業を受ける。 * 自宅学習時間は個人差が大きく、500~3,000時間の範囲。 * 学生時代に英語習得のために費やした総勉強時間は2,500~5,000時間。 * 英語教育の変革が始まり、今後、小学生からの英語教育の開始、大学入学、卒業時に所定の英語レベルに到達するのを単位取得の要件にするなどが検討されている。 2. 英語習得の王道は勉強時間を増やすこと! * 英語の理解度、習熟度は各人のもつ資質、能力、英語的センスなどにより異なる。 * 個人においては、英語の勉強時間を増やせば増やすほど理解度、習熟度が上がり英語が使えるようになる。 3. 英語習得に必要な時間はどの程度? * アメリカの超エリートたちは、毎日研修6時間、個人勉強3~4時間の合計9~10時間の日本語漬けの勉強を2年間継続し、ビジネスで使える日本語を習得した。 * 日本人はアルファベットの読み、書きを知っており、英語を話す、聞くツールとしてアルファベットを使えるため、英語に触れる機会を増やすだけで英語をしゃべることができる。 4. サラリーマンが経験している英語習得の具体例 * 日本人は、大学卒業までの10年間、2,500~5,000時間も英語を勉強してきたのに、まともな英会話ができない。 * 高校~大学の間に海外で過ごす、あるいは海外語学留学などで半年~3年間、日本語から隔絶された地域で生活していると、英語が見違えるほどうまくなっている。 * 日本語を使わない/使えない環境に長い期間置かれると英語が使えるようになる。 * 英語の習得は短期集中的に学ぶと効果的。 * どのような英語の習得方法をとろうとも、日常英会話が使えるレベルに到達するには、英語の勉強や英語を使う環境に自分を5,000時間(大学卒業後の英語に係わる時間)置くことが必要条件となる。 * 英語の勉強は業務の中と自己研鑽の両方を併用すると効果的。 * 海外部門へ移動し海外業務を行うのが一番手っ取り早い英語習得法。 5. 英語習得のための学習法、教材選びは慎重に! * 英語の習得法は、各人の現在の英語のレベル、到達したい英語のレベル、素質、能力、確保できる時間、手間、経済力、気力などにより、方法がまったく異なる。 * 超エリートの勧める英語習得法は百害あって一利なし。 * 自分に合った英語習得法を選択しないと、効果がないばかりか、無駄に時間、手間及びお金を使い、挫折感を味わうことになりかねない。 |
△ページトップへ戻る 1. 学生時代、英語の勉強に費やした時間
学生時代、英語の勉強に費やした時間は、学校での授業と自宅学習の合計である。
1) 学校教育における英語の授業時間
大学卒業までに費やした英語の授業時間を表1に示す。
英語教育が必須となっている中学3年、高校3年、大学4年(日本の大学進学率は50%)の内の2年間、合計8年間に、2,000時間の英語の授業を受ける。
表1 学校教育時の授業時間
番号 | 学校教育 | 週間の授業時間 | 年間の 授業時間 (週/年) | 年数 (年) | 合計 授業時間 (時間) |
(時限/週) | (分/時限) | (時間/週) |
1 | 中学 | 6 | 50 | 5 | 50 | 3 | 750 |
2 | 高校 | 6 | 50 | 5 | 50 | 3 | 750 |
3 | 大学 | 6 | 50 | 5 | 50 | 2*1) | 500 |
合 計 | | | - | - | 8 | 2,000 |
*1)教養課程時の英語の授業時間のみとし専門課程時はなしとした
2) 英語の自宅学習(受験勉強)時間
学生たちは、英語の勉強を学校の授業の他に自宅で行っている。
表2に英語の自宅学習時間を示す。
中学、高校の低学年時、学生は日々の予習、復習及び定期試験の準備に忙しく、高学年になると、高校、大学受験のための受験勉強が主体となる。教育熱心な家庭では、子供を塾へ通わせ、家庭教師を呼ぶなどにより受験勉強の手助けとしている
大学入学後、英語の勉強は、教養課程においてカリキュラムの予習復習、単位取得の試験準備が主となる。専門課程に入ると、海外の留学生がいるゼミでは英語を用い、それ以外は専門分野に関する英語の文献を読むことが英語学習となる。
表2 学生時の英語の自宅学習(受験勉強)時間
番号 | 自宅学習 | 週間 勉強時間 (時間/週) | 年間 勉強時間 (週/年) | 年数 (年) | 勉強時間 |
学生 | 内容 | 小計 (時間) | 合計 (時間) |
1 | 中学 | 学習 | 2 | 50 | 2 | 200 | 400 |
2 | 受験 | 4 | 50 | 1 | 200 |
3 | 高校 | 学習 | 3 | 50 | 1 | 150 | 950 |
4 | 受験 | 8 | 50 | 2 | 800 |
5 | 大学 | 学習 | 2 | 50 | 2 | 200 | 500 |
6 | 就職 | 3 | 50 | 2 | 300 |
合 計 | - | - | 10 | - | 1,850 |
3) 学生時代の英語の総勉強時間
学生時代に英語の勉強に費やした総時間は、学校教育と自宅学習の合計となる(表3)。
表3 学生時代に英語学習に費やした総時間
番号 | 学習状況 | 学習時間(時間) | 備考 |
平均 | 範囲 |
1 | 学校教育 | 2,000 | 2,000 | 授業態度により理解度は変わる |
2 | 自宅学習 | 1,850 | 500~3,000 | 自宅学習は個人差が大きい |
合 計 | 3,850 | 2,500~5,000 | |
学校教育は、だれしも同じ時間の英語授業を受ける。
自宅学習時間は個人差が大きく、平均値の半分から倍の時間、すなわち500~3,000時間の範囲であろう。
これらから、英語習得のために費やした総勉強時間は、2,500~5,000時間となる。
4) 英語教育の変革が始まった
現在、日本の若者の学力、知力低下、ひいては日本の国力低下の根源の一つであったゆとり教育の是正が行われつつある。今後は、小学生からの英語教育の開始、家庭における英語教育への関心の高まり、読む書く英語教育から、話す聞く教育への変更により、英語教育への大転換がはかられようとしている。
更に大学入学、卒業時に所定の英語レベルに到達するのを単位取得の要件にするなど、今まで踏み込めなかった英語教育への変化がでてきた。
学校教育時に多大な時間をかけながらも、使える英語を身につけることができなかった中高年の覆轍を若い世代に味あわせることがないよう、政府から英語教育の推進が打ち出されたことは大変喜ばしい。
今後、英語教育が質量ともに変わることから、学生たちの英語を学ぶ、勉強する時間がかなり増えるのは間違いない。
2. 英語習得の王道は勉強時間を増やすこと!
1) 英語の習得には個人の資質や能力が影響する
学校教育における英語の理解度は、個人の授業態度により変わり、全般的な英語の理解度、習熟度は個人の資質、能力、英語的センスなどにより異なる。
短期間に英語を習得できた超エリートは、凡人の数分の一の努力と時間を費やすだけで英語を習得できている現実がある。
これらから、誰もが、他人と比較する場合、個人それぞれが費やした時間に対する英語の理解度、習熟度が異なることを知っている。
2) 英語の勉強時間を増やすほど英語が使えるようになる
一方、個人一人ひとりにおいては、英語の勉強に費やす時間を増やせば増やすほど英語の理解度、習熟度が上がりレベルが向上し、英語が使えるようになるのを経験上わかっている。
英語を使えるようになるのに近道はなく、個人それぞれが英語の勉強時間を増やすしか手はない。地道に英語の勉強を続けることこそが唯一英語を習得する道である。
3. 英語習得に必要な時間はどの程度?
1) アメリカ人が日本語を習得するのに必要な時間
日本人が英語を習得するのにどの程度の時間が必要かを具体的に示した資料は見当たらない。
しかし、アメリカ人が日本語を習得するのに要する時間についてまとめた資料がある。
3.英語習得の難しさに関する情報
において紹介した米国務省の付属機関に属する外務職員局(FSI: Foreign Service Institute)が1973 年に発表した「英語を母国語とする者が他の言語を習得するのに必要な学習時間」(Language Learning Difficulty for English Speakers)に解説を加えた以下のサイトが参考となる。
(2013年4月23日現在、このサイトは、新規ブログへ移行中のため見られない)
{要点}(上記2つのサイトで多少の内容、数値の差異があるが、大勢に影響しない)
① アメリカ人が英語以外の外国語(日本語)を習得する場合の報告書。
② 日本語の習得を受けた生徒は平均40歳の超エリート層。
③ 習得した日本語のレベルは、換算すると日本人のTOEIC950点、英検1級に相当。
④ 研修は6人以下の少人数クラスで6時間/日、5日/週、期間は88週(1年9ヶ月)合計研修時間2,500時間。
⑤ 研修以外に個人勉強を3~4時間/日、合計個人勉強時間は1,500時間。
⑥ 日本語の習得に費やした総勉強時間は4,000時間。
これから、超エリートたちが毎日研修6時間、個人勉強3~4時間の合計9~10時間の日本語漬けの勉強を2年間継続し、ビジネスで使える日本語を習得できた。
彼らはテレビに登場する日本語を流暢に話すアメリカ人同様、日本語の聞く、話すは日本人とほとんど遜色はないが、日本語の読み、書き能力についての記載がないことから、読み書きはほとんどできないだろう。
2) 日本人が英語を習得するのに必要な時間
前記の結果から、日本人が英語を習得するのは、逆の手法となる。
アメリカ人が日本文を読む、書くためには、ひらがな、かな、漢字の混成文字、(通常、日本人は2,000文字を使用)を覚えて使うのは至難の業なのに対し、日本人にとって、英語のアルファベットはたったの26文字しかないため、英語を話す、聞くと並行して英文を読む、書くことは比較的容易にできる。
英語を話せないけれど、英語を読み、書ける日本人が多いのはこのせいである。
日本人が英語をしゃべれないのは、英語を話す、聞く機会が絶対的に少ないことが要因となっている。
これらから、大学を卒業した日本人はアルファベットの読み、書きを知っており、英語を話す、聞くツールとしてアルファベットを使えるため、英会話に慣れる、英語に触れる機会を増やすだけで英語をしゃべることができる。
結論として、アメリカ人が日本語を習得するより、日本人が英語を習得する期間が短くて済むのは間違いない。
4. サラリーマンが経験している英語習得の具体例
1) 英語習得法による到達レベルと所要時間
学校教育時の英語学習、海外留学、海外業務部門への移動など、だれでも良く知っている事例ごとに、英語の到達レベルと所要時間などを表4にまとめた。
① 事例1:前記4.アメリカ人の超エリートが特訓を受け日本語を習得するケース。
2年間に4,000時間の猛勉強によりビジネスで使える日本語まで到達。
② 事例2:国内業務のみに従事している普通のサラリーマンの英語のレベル。
英語を大学卒業までに2,500~5,000時間も勉強したのに、英語をほとんどしゃべれない。
③ 事例3:中学から大学の期間中の2年以上を親の海外業務あるいは海外留学などにより英語圏で過ごす。海外滞在期間が半年~1年程度では、簡単な日常会話程度しか話せないが、2年を超すと日常会話にあまり不自由しなくなる。
④ 事例4:入社後、海外業務に携わり海外に派遣される、あるいは休社したり会社を辞めて語学留学などにより2年以上海外で過ごす。
英語を使わなければならない、英語をものにしようとの意欲が強いため、日常会話、ビジネス会話ともに上達が早い。
⑤ 事例5:MBAの派遣社員として2年間海外で勉強する。一流会社の超エリートが派遣され、費用は学費だけで1,000万円以上かかる。
MBAの派遣社員は会社でトップクラスの能力をもっているため、専門分野の勉強をしながら英語も習得する。普通のサラリーマンには無縁の事例。
⑥ 事例6:一般社員が、人事異動、自己申告などにより海外業務部門に配属されると、いやおうなしに英文の文書を読み、書かざるをえないため英語力が増す。当然、外国からの電話、外国人の来日などもあり英語を話す、聞くことも必要となり、自己啓発により英会話を習得することとなる。仕事をとおして自然と英語が使えるようになるこの例が一番多いケースでる。
ユニクロ、楽天は英語公用語化により、社内全部を海外業務部門とみなし、社員の英語力を高めるようにしている。
表4 英語習得の程度と所要時間など
番号 | 事例 | 基礎能力 | 到達レベル | 方法 | 習得期間 年 | 所要時間 時間 |
1 | アメリカ人が 日本語を習得 | 超エリート層 | ビジネスで使える日本語 | 英語特訓 | 2 | 4,000 |
2 | 一般社員 | 学校教育 大学卒 | ほとんど英会話はできない | 学校教育 | 10 | 2,500~5,000 |
3 | 学生 | 学生 | 日常英会話 | 親と一緒に英語圏で暮らす。 学生時代の語学留学 | 2~3 | 5,000 |
4 | 海外派遣社員 語学留学 | 大学卒 | 日常英会話 | 業務としての海外派遣 英語留学 | 2~3 | 5,000 |
5 | MBA派遣社員 | 超エリート社員 | ビジネスで使える英語 | MBA留学 | 2 | 4,000 |
6 | 一般社員 | 大学卒 | 日常英会話 基本的な業務ビジネス英文の読み、書き | 海外部門など常時英語(読む、書く)を使う環境 | 5~10 | 5,000 |
2) 英語の勉強は短期集中が効果的
表4の資料から、日本人は、大学卒業までの10年間、2,500~5,000時間も英語を勉強してきたのに、まともな英会話ができない。
その反面、高校~大学の間に海外で過ごす、あるいは海外語学留学などで半年~3年間、日本語から隔絶された地域で生活していると、英語が見違えるほどうまくなっている。
日本語を使わない/使えない環境に長い期間置かれると誰もが英語が使えるようになる。
日本人が英語を習得できないのは、一日中日本語の世界に浸かっており、短時間だけ英語の雰囲気の中で勉強をしても、終わるとすぐに日本語の世界に戻ってしまう。覚えた英語を使う機会がなく、すぐに日本語の世界への繰り返しを何十年も繰り返している。
これが英語の上達しない大きな原因の一つである。
これらから、学校教育時の英語の勉強のように長期間にわたり少しずつ英語の勉強をするよりも短期集中的に英語を学ぶことが効果的であろう。
英語が使えるようになるまでの期間は、強制的な英語の雰囲気の中に身を置かないとダメである。
3) 英語が使えるためには、更に5,000時間の英語の勉強が必要
表4を見るまでもなく、英語は学校教育で学んだだけでは使えないことがわかっている。
どのような英語の習得方法をとろうとも、日常英会話が使えるレベルに到達するには、英語の勉強や英語を使う環境に自分を5,000時間(大学卒業後の英語に係わる時間)置くことが必要条件となる。
自分の英語の勉強を振り返ると、多くの場合、1,000時間にも達していないのでは・・・
4) 英語の勉強は業務の中と自己研鑽の両方を併用すると効果的
現在、仕事を行う中で、英語の必要性を感じたり、英語を使った業務に所属あるいは積極的に英語を使った仕事をしたいと考えている社員が増えてきている。
では、どのようにして英語の勉強をすればよいのだろうか?
表4から、2年程度の短期間集中的に留学などの手段を用い5,000時間英語だけの環境に浸り、同時に英語の勉強をすれば日常英会話に不自由しなくなるが、国内の仕事で手一杯の社員には無理である。
一番参考になるのが、具体例6の、英語を常用している海外部門へ配属されるように自己申告あるいは上司にうったえるなどして国内だけの世界から海外関係の部署へ変わることである。
海外部門へ移動すると、日々の仕事は英語の書類の読み、書きが主体となるため、中学程度の英文法しか覚えてなく、限られた英単語の数しか使えなくとも、次第にビジネス文書の読み、書きができるようになる。
英語を話す、聞く能力は、実際に英会話の実践をしないと身につかないので、通勤の行きかえり、自宅でのラジオ、CDなどを使った英会話の勉強、英会話学校へ通うなどして習得するしかない。
英会話の習得方法は様々あり、自分の確保できる時間、手間、費用を勘案して決めよう。
海外部門へ配属されると、海外出張の機会も増え、海外駐在員などになることもあるので、それらを契機として英語能力が更に向上する。
海外出張、海外駐在は、自分にとって英語力を磨く場となるばかりとなく、日本では得ることができない広い知見を得ることができる。
海外駐在は若い世代にとって、家庭、子育ても考慮しなくてはならないため悩むところであるが、自分の将来に役立つことが多いので、声がかかれば、喜んで海外へ行ってはどうだろう・・・
5. 英語習得のための学習法、教材選びは慎重に
1) 英語を使えるメリットは抽象的
サラリーマンの立場から英語を使えるメリットをあげると、縮小する国内業務から海外業務への転換に対応できる、会社及び自分の将来に期待を持つことができる、リストラ回避に役立つなどがある。
個人的にはネット上に飛び交っている英語の情報を入手できる、外国人との交流ができる、いろいろな人々と出会え、世界各地を訪れることにより日本とは別の世界、異なった考えを知ることができる。その結果、自分の物の見方が多方面となり価値観の違いを認識し、自分の考え方、今後の人生の進路に良い影響を与える。
社員、個人いずれのケースでも、英語を使えるとなんとなく多様な価値観を理解し、将来の展望が開けそうな気がするが、実際はどうであろうか?
英語が使えるサラリーマン、留学あるいは業務や旅行で海外へ行っている人は、実体験からこれらのメリットをなるほど、自分も同様に考えるなど共感するところが多いであろうが、英語を使えない、まだ海外へ行ったことがない人にとっては、メリットがありそうだが、実感がなく、いまいち英語を習得する理由に結びつかない。
このように多くのサラリーマンはなんとなく英語の必要性を感じていながら、なかなか英語の習得を手掛けていない。いつも、英語を勉強しなくてはと思いながらも、切迫感がないため日々の仕事や生活に追われ、なにもしないままとなっている。
英語の習得に今一歩踏み切れない最大の理由はなんだろうか?
2) 英語習得の費用対効果が不明確
推測すると、英語を習得するためには時間、手間及び費用がかかるのに、それらに費やした分だけの効果がほんとうに得られるかどうかがはっきりしないからであろう。
経済の分野で良く耳にする、費用対効果のなせる業である。
3) 人は効果をすぐに知りたい
人間は、直接結果と効果がわかるものは手掛けるが、すぐに、目に見える効果がないものにはなかなか飛びつかない。
人間のもつこの本性を逆手に取った英語の習得法、学習教材の宣伝が目につく。
「1か月間勉強すれば、英語がしゃべれるようになります」「この英会話キットを使うと誰でもすぐに英語が口から出てきます」「聞き流すだけで英語がどんどん頭に入ってきます」「たったの1、000時間あれば、英語はあなたのもの」など、誇大宣伝、いい加減な宣伝がちまたに氾濫している。
うさんくさいこれらの会社はトラブルが多発しているようで、最近はどの宣伝にも、文面の最後に小さい文字で、「効果には、個人差があります」「体験者のコメントは個人の感想を述べたものです」などトラブルや訴訟回避の対策を打っている。
これらから、多くの購入者は教材を使ってみたが効果が見られず、さまざまな理由により継続できないで止めてしまう。
4) 英語習得のための学習法、教材があふれている
売らんがための英語関係の教材が氾濫している中、英語を習得するためには、やはり、なんらかの教材が必要なので、前もって自分にあった学習法、学び方、評判、効果などを十分に調べてから使用しよう。
ネット上には、「英語勉強法はこのようにするのが効果的」「この方法で英語がしゃべれるようになった」「今までの英語勉強法は間違っており、使える英語の方法はこれしかない」など、表向きは英語の習得法に関する体験、方法を述べているのが多い。これはなかなか良いことを書いているなと思って読んでいくと、最後に、これらの方法を実践するには、「この英会話スクールに入学しましょう」「この英語習得キットが役立ちます」「このテキストを推薦します」などと書いてある。
売り込みたい英会話学校、教材の宣伝のために英語勉強法を付け足しで載せたのが見え見えである。
有名な月刊誌サイトにも、一般記事の中にこれらの英語習得法を紛れ込ませて、ちゃっかり宣伝をしており、一般記事かそれとも単なる宣伝広告かを自分なりにきちんと判別しないとつい騙されてしまう。
5) 超エリートの勧める英語習得法は百害あって一利なし
英語の習得法は、各人の現在の英語のレベル、到達したい英語のレベル、素質、能力、確保できる時間、手間、経済力、気力などにより、方法がまったく異なる。
英語学習法を読む前に、著者の経歴をまず確認するのが先決である。
経歴に東大卒業、アメリカの超一流大学卒、アメリカのMBA修了者、超難関資格取得者、大学教授、著名な翻訳者など1,000人に1人程度しかいないこれらの超エリートが書いた英語学習法なら、読むのは止めよう。
普通のサラリーマンとは比較にならないほどズバ抜けた頭脳をもつ彼らの学習法をいくら知り、真似をしても持って生まれた資質、能力が違いすぎるので参考にならない。彼らは、凡人が何回も読んだり聞いたりしてやっと覚えられることを、わずか1回見聞きするだけで理解している。
各自、自分に合った英語習得法を選択しないと、効果がないばかりか、無駄に時間、手間及びお金を使い、挫折感を味わうことになりかねないので、学習法、教材選びは慎重に!
英語が習得できるよう自分なりの勉強法、やり方を見つけ実践しよう!
どのような方法をとろうとも5,000時間は必要なので、あせらず、コツコツ英語の勉強を続けよう。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
1. 学生時代、英語の勉強に費やした時間
★日本経済新聞 2013年4月21日 外国人教員1万人に
3年で倍、英語力向上 自民再生本部案
(2013年4月23日現在、このサイトは、新規ブログへ移行中のため見られない)
このサイトに含まれている英語関係のコメントは、英語習得のために役立つ情報がいろいろあり大変参考になる。
3. 英語習得に必要な時間はどの程度?
5. 英語習得のための学習法、教材選びは慎重に
英語が使えることが、いかに仕事をするうえで得をしているか、彼らの英語勉強法をまとめたサイトを紹介する。
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- 2013年04月24日 14:49 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年7月15日
雑情報 (42-7)
楽天、英語公用語化の恩恵を最も受けるのは個人
要旨
1.楽天の壮大な実験、英語公用語化始まる * 楽天の三木谷浩史(みきたにひろし)社長は2010年4月に社内の英語公用語化を掲げ、2012年7月1日から完全実施された。 2.「たかが英語!(Englishnization)」 * 今までの英語啓発本は、英語に関心がある個人の英語力を高め、英語を使えるようにしようとも発想で書かれていた。 * 三木谷社長は、英語公用語化の考え、完全実施までの経緯を「たかが英語」として出版した。 * 三木谷社長は社員全員が英語を使えるようになろうとの考えである。 * 社長の掛け声のもと、楽天の社員全員の英語力は確実、着実にうまくなっている。 * 英語公用語化により、最大の恩恵を受けるのは個人そのものである。 * 楽天の英語公用語化の社内実験は、次に他の会社へ波及し、連鎖反応のように多くの会社へ導入されることをせつに期待する。いや、ぜひとも、ほとんどの日本企業に採用してほしいものである。 * 更に、実践的な英語教育を行い、若い世代の誰もが世界へ進出できるよう、夢と希望をもたせたい。 * 日本の会社/社長は社内の英語教育などを含め何事にも現状維持、保身そのもの。 3.英語の優位性は変わらない * 英語の優位性は国際社会では衆目の一致するところ。 * 英語はコミュニケーションの道具(ツール) * 日本はグローバル化のため、多様性(ダイバーシティ)を取り組むこと。そのためには英語が使えることが欠かせない。 |
△ページトップへ戻る 1.楽天の壮大な実験、英語公用語化始まる
楽天が2010年4月に社内の英語公用語化を掲げ、そのターゲットの2012年7月1から完全実施となった。
楽天におけるこの期間の英語公用語化の途中経過は、既発行に雑情報42~42-6を参照のこと。
英語公用語化の過程及び社員の英語レベルの上達ぐあいはどうだったのだろうか・・・
楽天の三木谷浩史(みきたにひろし)社長の記者会見の内容を紹介する。
2.「たかが英語!(Englishnization)」
1)英語公用語化の最大の恩恵を受けるのは個人そのもの
英語公用語化が始まった7月1日、三木谷社長が書いた「たかが英語!(Englishnization)」が出版された。
★三木谷浩史 たかが英語!(Englishnization) 講談社 1,050円(税込)
さっそく、購入し読んでみた。
今までの英語啓発本は、英語に関心がある個人の英語力を高め、英語を使えるようにしようとも発想で書かれていた。根本にあるのは、英語は業務などで英語を必要としている社員だけが使えれば十分との考えである。
三木谷社長は、社員全員の英語力を高めることにより楽天を世界企業にしようと考えている。日本の会社は国内だけに閉じこもるだけでは存続できず、世界をまたにかけて業務を行う世界企業でないと生き残れない。そのためには、社員全員が英語を使えるようなろうとの考えである。
社長の掛け声のもと、楽天の社員全員の英語力は確実、着実にうまくなっている。
英語公用語化により、最大の恩恵を受けるのは個人そのものであるが、それが楽天社内の業務に生かされ、しだいに業績に大きく寄与することとなろう。
2)実践的な英語教育なしに未来はない!
楽天の英語公用語化の社内実験は、次に他の会社へ波及し、連鎖反応のように多くの会社へ導入されることをせつに期待する。いや、ぜひとも、ほとんどの日本企業に採用してほしいものである。
また、学校教育では小学校の4年生から英語教育を取り入れ、高校授業の一部は英語だけを使い、大学の授業では半数の学科が英語だけを使うようになると、若者は世界中のどこへでも飛び立っていける。日本国内の大学生の就職難は、英語が使えることにより解消するのは間違いない。実践的な英語教育を充実させないと、日本の若い世代に未来はない。
当然、英語を使える日本人が増えるにつれ、新聞やネットの大きなタイトルには、すべて英語が併記され、主要な記事には英語の要約がついていることだろう。
3)日本の会社/社長は口先だけ
口では、国際化を口酸っぱく発言している社長は掃いて捨てる程いるが、その元はマスコミの情報を又聞きして、いかにも自分の考えらしく言っているだけである。
楽天の三木谷社長以外に社員全員を英語が使えるように本気になり実践しているのは、ユニクロの柳井正社長、ソフトバンクの孫正義社長など数えるほどしかいない。
英語が使えないと仕事にならない商社の社長、たまたま英語が流暢なため社長になった会社でさえ、いまだに、特定の社員だけに英語を学ばせている。
日本企業/社長は、いつまでたっても目先のことしか考えていない。社会貢献や日本の没落を防ぐためなどについて、社長たちは口では偉そうなことを言っていても、まったく実践していないのが実情である。
会社は営利企業なので、儲けにならないことはやらない、自社以外のことには関係ないとと言ってしまえば、それまでであるが・・・
★エキサイトニュース、2012年7月12日、
3.英語の優位性
1)英語の優位性は国際社会では衆目の一致するところ
フランス語への執着が強いフランス人も英語の優位性を認めざるを得ないのが現実。プライドだけでは国力を維持できない。
2)英語はコミュニケーションの道具(ツール)
日本はグローバル化のため、多様性(ダイバーシティ)を取り組むこと。
国際社会で生き抜くため多様性を身に付けるには、英語が使えることが欠かせない。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
★読売新聞 2012年7月15日 ワールドビュー EU 仏語の退潮
★日本経済新聞 2012年7月15日 日曜に考える 中外時評
多様性が育む競争力
問われる日本企業の国際化
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- 2013年01月03日 23:51 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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週刊東洋経済の「脱TOEICの英語術」の紹介
1.TOEICで高得点を取っても英語がしゃべれない
昨日(2012年5月28日)
週刊東洋経済 2012年6月2日号「脱TOEICの英語術」690円
が発売された。
週刊 東洋経済は、週刊ダイヤモンドほど売れていないため、コンビニではおいていない店が多い。
(概要)
1)日本の企業では従業員の採用、配属、昇進時の英語力の判断として、TOEICの点数をよりどころとしている。
他の英語検定試験の英検やTOEFLは実社会で使う英語能力の判断としては使えないため、止む無くTOEICを使っているのが実情。
2)TOEICは日本と韓国の受験生が大半を占める、ガラパゴス英語検定試験となっている。
3)TOEICは聞く、読む能力の試験だけなので、話す、書く能力はわからない。
最近、TOEICでは話す、書く能力の試験も追加されているが、受験生は少ない。
4)英語がそれほど重要視されていなかった20年ほど前までは、本当に英語を必要としている社会人だけが英語の勉強をしていた。そのため、TOEICの受験生はオールラウンドの英語能力をもっており、TOEICの聞く、読むの試験だけで話す、書く能力も推測できた。
5)現在はTOEICの聞く、読むの点数を上げるための攻略本やツールが氾濫しており、コツさえつかめば、誰でも短時間勉強すれば高い点数が取れるようになった。
その結果、TOEICで800点以上の高得点をとっても、話す、書く能力は十分身についていないため、まともに英語が話せない、英語の文章が書けない、おかしな状況となっている。
端的に言えば、TOEICは英語の話す、書く能力を反映していない、いびつな検定試験となっている。
6)企業側はTOEICの欠点がわかっているため、使える英語、すなわち英語の話す能力を知るために、外国人との会話など、別の英語の能力を知る方法を使い始めた。
企業が求めているのは仕事で使える実践的な英語。
7)韓国ではTOEICの代わりに英語の国家試験NEAT(読む、聞く、話す、書く試験)を今年から導入した。
8)英語を使えるということは、英語を話すことができること。
TOEICは知識(単語と文法を覚えている)の試験で、スキル(英語を話し、書く能力)の試験ではない。
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- 2013年01月03日 20:40 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年4月10日
雑情報 (42-5)
日本人の英語力ランキング&英語習得の難しさ
要旨
1.日本人の英語力ランキング * 国別の英語力ランキングの信頼性があるかどうかは サンプルがランダムに選ばれること及びサンプル数が一定数以上あること。 * TOEIC、TOEFL共に特定の意思をもった受験者の集まりから各国別の英語力ランキングとして使えない。 * EF EPIは世界各国の無料のネット受験者の成績をEF EPI スコアとしてまとめており、英語力のランキングとしてある程度信頼性があると考えられる。 EF EPIによる日本の英語力ランキングの世界14位は妥当な位置であろう。 * 日本語と英語とはまったく別の言語のため、日本人にとって本当に使える英語に到達するには、相当優秀な能力をもってしても、かなりの努力と時間を必要とする。 2.日本人が英語を習得するのは難しい 1)日本人にとっての英語の現状 * 日本人は長い期間、英語を勉強してきたがなかなか使えるようにならない。 * 海外では日本人の英語は通じない。 * エリート社員や強い意志を持ち海外へ行くと英語がうまくなる。 * 漫然と海外へ行くだけでは英語は身につかない。 * 現地の環境にどっぷりと浸かった帰国子女の英語はうまい。 2)英語の習得に影響する7つ要因 * 英語を習得する難しさの要因をまとめると7つ。それらは1言語学的状況、2資質・能力、3周辺環境、4資産・所得、5やる気、6必然性、7趣向。 * 7つの要因を良い方向へもっていけばいくほど、英語をはやく、うまく使えるようになるが、2資質、能力、3周辺環境、4資産・所得、及び6必然性は運や境遇に左右される割合が高く、これらに恵まれているほど有利。 3)7つの要因を解決する糸口 * 日本語と英語とは、根本的に文法及び文字体系の差異が大きく、日本人が英語を習得することを難しくしている。 * 個人の資質・能力の差は英語の習得に影響するが周辺環境の方がより影響が大。 * 英語を習得するのに一番良い方法は、日本語を使わない環境に自分を置くこと。そのような状態におかれると、人間、日々生活するため、やむなく英語を覚え、使う。 * 資産・所得格差が教育格差、英語レベルの格差となっている。 * 運に恵まれなかった普通の会社員も、なんとかして英語をマスターしないと今後はますます生き残れなくなる。 * 英語習得にとって、やる気は重要な要素である。 * やる気と同様な意味合いを持つものが必然性。母国語の日本語だけを使えば過ごせたよき時代は終焉しようとしている。 * 趣味として英語に興味があると、英語を習得するのが早くなる。 |
△ページトップへ戻る 1.日本人の英語力ランキング
1.1 英語力ランキングとは何か
1)英語力ランキングは実情を反映しているか?
日本人の英語力は世界の中でどの程度に位置しているのだろうか?
国別の英語力ランキングを推定できる報告書がTOEIC、TOEFL、EF EPIから発表されており、いずれも国別の受験者の成績を順に並べたものである。
しかし、これらの英語力ランキングは、各国民の実際の英語レベルを反映しているのであろうか?
そもそも、国別の英語力ランキングが信頼できるかどうかは、二つの条件をいずれも満足することが必要となる。一つは受験者がその国を代表するようランダム(無作為)に選ばれたもの、もう一つは受験者の数が統計学上、一定数以上あることである。
2)英語検定試験はランキングとして使えるか?
英語力ランキングの信頼性の観点から、3つの英語検定試験を見直すと、今までと異なった側面が見えてくる。
TOEICは5,000円、TOEFLは210ドル(17,000円)の受験料を払い受験し、EF EPIは無料のネット試験である。
TOEIC、TOEFLは1年間に何度も受験できる上、試験に向けて受験勉強をすると点数がアップすることから高校、大学の受験英語に似た特徴がある。
これらから、TOEIC、TOEFLは、ランダムに各国の受験者を集めたものではなく、特定の意思をもった受験者の集まりと言えることから、各国別の英語力ランキングとして比較すること自体、意味を持たない。
詳しい説明はあとで述べるが、TOEICは日本人が受験する場合、自分の英語力を客観的に知りたい、あるいは他人が受験しているからなんとなく自分も受けたい受験生が多いが、他国の受験者は本当に実力のあるものしか受けない。よって、いずれのケースともその国全体の英語のレベルを示しているとはいえない。
TOEFLはどの国の受験者も試験のレベルと受験費用の高さから実質的に高学歴、高所得者しか受けることができないことから各国民の平均的な英語力のレベルとはほど遠い。
EF EPIは無料で受験した受験者の選定、数をどのようにして決めたのかが明白でないが、英語力ランキングとして意味をなさないTOEICやTOEFLの試験結果より多少信頼性がありそうである。
ただし、TOEIC及びTOEFLは他国民との英語力の比較には使えないが、国内における自分の英語のレベルを知るためにはかなり有効なので、試験そのものを否定しているわけではない。
1.2 英語力ランキングの例
1)TOEICの試験状況と結果(ランキングとして使えない)
TOEICの成績は各国の英語力ランキングとしてまったく使うことができないが、全体の傾向を知るには参考となる。
TOEICの最新データは10年前のデータしかなく、その古いデータを使い評価する。
今の時代、様々な分野においてめまぐるしく状況が変化しており、3年前より古いデータはもはや参考にもならないことが多い。公共性の高い団体がデータを開示しない実情は、日本の公共部門の閉鎖性がいまだに続いていることを示している。情報公開が建前のみに終始し一向に進まない現状は、不都合な事柄をいつまでたっても変えようとしない、変わらない日本の悪しき見本となっており、没落しつつある日本の要因の一つであろう。
表1 にTOEICの世界地域別試験データに示す。
TOEIC受験者の72%は日本人、15%は韓国人の合計87%がこの両国民で占められており、TOEICが世界規模の英語の検定試験ではなく日本と韓国のみのマイナーな試験であることがわかる。
平均スコアから、満点990点中、日本人は451点と世界の中で最低となっており、ほとんど英語が使えないレベルである。韓国人は537点とその当時でも日本人よりも100点程度高いレベルを示している。他の地域の受験者の成績は600点以上あり、なんとか日常会話ができるレベルに到達している。
マイナーなTOEIC試験を受験するその他地域の受験者は数も少なく、受験生はどのような考えをもって受けているのであろうか・・・
表1 TOEICの世界地域別試験データ(2002~2003年調査)
地域 | 受験者数 | 平均点 |
日本 | 1,502,235 | 451 |
韓国 | 305,637 | 537 |
アジア | 98,738 | 519 |
ヨーロッパ | 129,065 | 673 |
北米 | 26,072 | 625 |
アフリカ | 7,038 | 635 |
2)TOEFLの試験状況と結果(ランキングとして使えない)
TOEFLの成績もTOEICと同様、各国の英語力ランキングとしてはまったく使えないが、全体の傾向を見るために載せる。
TOEFLは、欧米の大学、大学院への留学のために必要とされる英語の能力試験との意味合いを持ち、世界各国の実力ある受験者のみが受けることから英語のレベルは相当に高い。かつ、受験料が210ドル(17,000円)とべらぼうに高く、いきおい受験者は先進国では自費留学ができる資産家、高所得者が多く、日本でも海外留学を目指す資産家の子息に加え、MBA取得のための会社派遣予定者が大半である。開発途上国においては、高額のTOEFL受験料を払ってまで受験できるのは、幼少時から勉強を続けることができる為政者など、限られた特権階級の子弟の国費派遣あるいは国際援助組織派遣の留学志望者だけである。
表2にTOEFLの国別英語力ランキングを示す。
TOEFLの120点満点中、各国の受験者平均得点を順に並べたものを示しており、このデータは最新版の2010年分である。
この結果から、日本人の英語力は163カ国中135位と最下位、アジア30カ国中27位とみじめなありさまとなっている。
日本人の英語力は最貧国の自国の識字率すら相当低いアフリカ諸国より下方になっている。何をもってその国の英語力を定義するのかが問題となるが、その国の超エリートのみの英語力をもってその国の平均的な英語力とすること自体、ばかげた話である。
TOEFLを受験する日本人は欧米の大学、大学院への留学を目指すため、かなりの英語の実力がある受験者しか受けていない試験のはずであるが、他国の受験者と比較すると惨憺たる成績しか残せていない。
理由として、資産家のバカ息子たちの日本逃避、箔をつけるために海外留学させる必要から止む無く受験した低成績グループ、欧米のMBAへの入学を目指すため会社派遣候補者の属する高成績グループの2グループが混在しているが、低成績グループの受験者の比率が高いのかもしれない。
また、日本語と英語とはまったく別の言語のため、日本人にとって本当に使える英語に到達するには、相当優秀な能力をもってしても、かなりの努力と時間を必要とすることを示している。
表2 TOEFLによる各国別英語力ランキング(2010年)
順位 | 国名 | TOEFLスコア |
1 | オランダ | 100 |
2 | デンマーク | 99 |
3 | シンガポール | 98 |
3 | オーストリア | 98 |
| | |
| インド | 92 |
| | |
80 | 韓国 | 81 |
| | |
105 | 中国 | 77 |
| | |
| ベトナム | 73 |
| | |
135 | 日本 | 70 |
注)TOEFLの満点は120
3)EF EPIの試験状況と結果(ランキングとして使える)
TOEIC及びTOEFLは他国民との英語力の比較には使えないが、EF EPIは世界各国の無料のネット受験者の成績をEF EPI スコアとしてまとめており、英語力のランキングとしてある程度信頼性があると考えられる。
表3にEF Education FirstのEF EPI英語能力指数に示す。
日本の世界ランキングは14位に位置している。
言語的に英語に近い言語を使っているノルウェー、デンマークなどの北欧諸国、地理的に多国語の一つとして英語を公用語化しているオーストリア、ベルギーなどの国民の英語ランキングが高いのは当然であろう。
日本と同等レベルに香港、韓国が位置しており、日本国民の平均的な英語レベルとしてはこの程度が妥当のように思える。もちろん、香港、韓国においては業務として日常的に英語を使っているサラリーマンの比率は日本より高いうえ、彼らの英語は日本人よりかなり上手である。
プライドの高いフランス人が英語を学ぼうとしないのは理解できるし、イタリア、スペインなどの南欧諸国の英語力が低いのは、楽天主義、なるようにしかならない享楽主義の国民性が影響しているのだろう。
BRICs諸国の中国、インド、ブラジル及びロシアの4か国がほぼ同じ低いランクにあるのは教育環境のせいであろう。これらの国では一部の富裕層のみが子供の教育に力を注いできたが、多くの国民は生活するのに精いっぱいのため子供への教育に配慮する余裕がなかった結果、現在の状況となった。今後、BRICs諸国では莫大な人口の大半を占める中間所得層の経済力が増し、より良い生活を得ると、次に求めるのは将来の子供ために教育にお金をつぎ込む(親にとって子供への教育投資を重要視し最優先に行うことが、生涯を通し最も効率が良い投資となることは、世界共通の認識となっている)ようになり、経済力の発展とあいまって、瞬く間に国民の教育レベルの向上と英語力がアップしていくだろう。
また、英語力がまだ低位に位置しているインドネシア、ベトナムも経済発展につれ教育投資が増えると急速に英語力も高まるのは明らかである。
英語力は、先進国のように経済力がある、あるいはBRICs諸国のような経済が発展している国では経済力と歩調を合わせて伸びていく。
そのほか、韓国、中国、メキシコのように地理的要因、人口過剰、国内の雇用が少ないなどの要件により、海外へ出ていく、あるいは海外との貿易、交流を行わないと生きていくことが難しい国では、英語が使えないと良い生活や将来の展望が期待できないなどから英語を使わざるを得ない必然性から英語力が伸びる。
表3 世界の英語力ランキング (EF EPI英語能力指数)
順位 | 国 名 | EF EPI スコア | レベル | 順位 | 国 名 | EF EPI スコア | レベル |
1 | ノルウェー | 69.09 | 非常に優秀 | 21 | スロバキア | 50.64 | 標準的 |
2 | オランダ | 67.93 | 非常に優秀 | 22 | コスタリカ | 49.15 | 標準以下 |
3 | デンマーク | 66.58 | 非常に優秀 | 23 | イタリア | 49.05 | 標準以下 |
4 | スウェーデン | 66.26 | 非常に優秀 | 24 | スペイン | 49.01 | 標準以下 |
5 | フィンランド | 61.25 | 非常に優秀 | 25 | 台湾 | 48.93 | 標準以下 |
6 | オーストリア | 58.58 | 優秀 | 26 | サウジアラビア | 48.05 | 標準以下 |
7 | ベルギー | 57.23 | 優秀 | 27 | グアテマラ | 47.80 | 標準以下 |
8 | ドイツ | 56.64 | 優秀 | 28 | エルサルバドル | 47.65 | 標準以下 |
9 | マレーシア | 55.54 | 優秀 | 29 | 中国 | 47.62 | 標準以下 |
10 | ポーランド | 54.62 | 標準的 | 30 | インド | 47.35 | 標準以下 |
11 | スイス | 54.60 | 標準的 | 31 | ブラジル | 47.27 | 標準以下 |
12 | 香港 | 54.44 | 標準的 | 32 | ロシア | 45.79 | 標準以下 |
13 | 韓国 | 54.19 | 標準的 | 33 | ドミニカ共和国 | 44.91 | 低能力 |
14 | 日本 | 54.17 | 標準的 | 34 | インドネシア | 44.78 | 低能力 |
15 | ポルトガル | 53.62 | 標準的 | 35 | ペルー | 44.71 | 低能力 |
16 | アルゼンチン | 53.49 | 標準的 | 36 | チリ | 44.63 | 低能力 |
17 | フランス | 53.16 | 標準的 | 37 | エクアドル | 44.54 | 低能力 |
18 | メキシコ | 51.48 | 標準的 | 38 | ベネズエラ | 44.43 | 低能力 |
19 | チェコ共和国 | 51.31 | 標準的 | 39 | ベトナム | 44.32 | 低能力 |
20 | ハンガリー | 50.80 | 標準的 | 40 | パナマ | 43.62 | 低能力 |
英語力ランキングについて参考記事を載せる。
この英語能力指数について、サイトに掲載されていたコメントを添付する。
2.日本人が英語を習得するのは難しい
2.1 日本人にとっての英語の現状
1)日本人は長い期間、英語を勉強してきた
母国語を使っている国民が他の国の言語を習得する場合、言語の種類によって簡単に使えるようになる言語もあれば、相当勉強をしてもいっこうに使いものにならない言語もある。
日本人が外国語といえば英語、その英語は日本人にとって習得するのが大変難しいことはだれもが体験、理解している。団塊の世代より後に生まれた世代は、英語の勉強を中学3年、高校3年、若者の過半数が大学へ通う時代となり、大学在学4年間中の2年の合計8年間も英語を学んできたはずであるが、その成果は?
高校、大学の受験英語はなんとかクリアし進学、無事に卒業、その間、会社の入社試験のために英語の勉強をし続け、入社後も自己啓発のため英検、TOEICを受けてきたけれど・・・
つまるところ、日本人の英語レベルは大学受験時に最も能力が高まるが、それ以降は英語を使う機会がほとんどないため低下していく。
2)海外では日本人の英語は通じない
日本人の英語のレベルは海外旅行へでかけると明らかになる
飛行機の中で、外国人アテンダントにコーヒーを頼んだのにコーラが出てきた、入国審査の際、事前に旅行の目的が聞かれることはわかっていたのでうまく返答できたが、最近取り入れられた指紋照合の指示がわからなかった。海外旅行の当初からこの調子ではどうなることやら・・・。
予想どおり、レストランで食事をオーダーしたいのにウエイトレスに英語が通じず、自分が食べたいものを食べられなかった。
海外旅行でさえ、トホホの連続である。
ましてや、仕事での海外出張はどうなることやら・・・
3)エリート社員や強い意志を持ち海外へ行くと英語がうまくなる
企業派遣による海外語学研修、社内選抜による海外へのMBA派遣、自ら会社を休職あるいは辞め海外の語学学校、大学へ通う、青年海外協力隊などのメンバとして派遣されるなどにより数年間、海外で生活した学生、会社員は帰国する頃には英語が相当うまくなっている。
企業派遣の会社員が英語を使えるようになるのは、元々企業派遣を行えるような会社は商社、銀行などの超一流企業であり、社員の資質、能力が高いことが素地としてある。MBAに派遣される社員はそれにプラスして一流会社の超エリート社員のため、資質や能力が会社の中でもトップクラスである。
自発的に海外へ行ってまで英語を習得しようとする若者は英語をマスターしたいとの強い意識がある。海外青年協力隊へ志願する若者は、現地で生活することで語学のみならず他国の実情、国情の違い、住んでいる人々との交流など日本に居ては体験できない様々なことを学ぶことができる。
このように、高い資質、能力を持っている、英語を習得したいとの強い意志を持っていると英語の上達が早い。
4)漫然と海外へ行くだけでは英語は身につかない
単に海外に居るだけでは英語がうまくならない事例も良く耳にする。
日本でどの会社にも就職できずに目的意識が希薄なまま海外へ逃避したニートやフリーター。日本の大学をどこも落第し入学できなかった資産家や会社社長の子供たち、親は会社の跡継ぎとして大学卒の肩書だけは与えたいと望みどこでもよいから外国の大学へ強制的に入学させたケースの場合、個人の資質や能力が劣るうえに、英語を身に付けようとの意欲も乏しいため、何年海外へ滞在していても英語は使えるようにならない。
外国にいる間、同類の落ちこぼれ日本人ばかりが仲間意識により集まり、常に日本語の会話をしている。外国で他の外国人とあまり接触しないのなら、英語がうまくならないのも当然といえば当然である。
新聞に掲載される新社長の経歴を眺めていると、時折オーナー社長の子息が跡継ぎとして社長に就任している例がある。経歴を見ると誰も知らないような外国の大学卒の肩書が載っており、ははぁ~これは典型的なバカ社長の例だろうと想像する。
学歴詐称していないだけ、まだましかもしれない。世の中には外国の大学へ入学しかしていないのにも係わらず経歴書に大学卒業したと嘘の記載をしたり、ネット上には外国の大学卒業証書の販売も行われており、世の中、見栄を張りたい人が結構いるものである。
5)現地の環境にどっぷりと浸かった帰国子女の英語はうまい
帰国子女は親の仕事の関係で小学校~高校の時期の数年間を親と一緒に海外で過ごし、現地の学校へ通うなどして現地の環境に隅々まで溶け込むうちにいつのまにか英語がうまくなっている。
帰国子女は日本へ帰国当初、日本語が日本人ほどうまくしゃべれないため、小さい子供だと一部いじめなどにあった、また、帰国子女が大学入試の英語やTOEICを受けても受験英語の内容が難しくて点が取れないとマスコミで取り上げられる。
いじめは、海外へ自分の子供を連れていけなかった普通のサラリーマン家庭の親たちのやっかみとうらやましさが子供を通して帰国子女への八つ当たりになったのだろうが、現在は、所得の向上により普通のサラリーマン家庭でも子供を海外留学させることが可能な状況となっている。そのせいであろう、最近は企業や社会において帰国子女の見直しが行われ、英語が使え、国際感覚を持っているとのことで良いイメージに変わってきている。
日本の受験英語はひっかけが多く日常英語とは意味合いが異なる。言い換えると、テクニックで点数が取れる受験英語と実用上使える日常英語との差である。
日本人がTOEIC向けに受験勉強をして高い得点をとっても、同じ点数を取った帰国子女の英会話能力にはまったく太刀打ちできない。
2.2 英語の習得に影響する7つ要因
日本人が英語を習得する難しさ及びうまくなった例から、英語を習得するためのヒントを次にまとめる。
英語を習得する難しさの要因をまとめると以下の7つとなる。
1言語学的状況、2資質・能力、3周辺環境、4資産・所得、5やる気、6必然性、7趣向があげられる。
表4に英語習得に影響する7つの要因とその影響度を示す。
この7つの要因を良い方向へもっていけばいくほど、英語をはやく、うまく使えるようになるが、2資質、能力、3周辺環境、4資産・所得、及び6必然性は運や境遇に左右される割合が高く、これらに恵まれているほど有利となる。
英語を習得するため、おのおの自分の個人的な状況、家庭環境、経済状況、会社における立場などが違うことを知った上で最良の方法を自分で探し出しチャレンジするしかない。
次に、それぞれの要因を良い方向へ持っていくための糸口を述べる。
表4 英語習得に影響する要因とその影響度
番号 | 影響する要因 | 習得への 影響度 | 備 考 |
項目 | 内容 |
1 | 言語学的状況 | 英語は日本語とは全く別の言語 | ★★★★★ | 日本人には誰にとっても同じ条件 |
2 | 資質・能力 | 全般的な資質・能力が高いと習得が早い | ★★ | 才能は天賦のもので個人差があるが、努力により大きく伸ばすことができる |
3 | 周辺環境 | 海外在住、英語の業務など英語に接する期間が長いほど有利 | ★★★★ | 英語に接する環境の多寡が習得度に大きく影響する |
4 | 資産・所得 | 親が金持ちほど英語習得に有利 | ★★★★ | 資産・所得が多いほど、英語習得にかける費用、方法を選択でき最適な習得法を採用できる |
5 | やる気 | やる気が多いほど上達が早い | ★★★ | やる気は英語習得への近道 |
6 | 必然性 | 必然性は英語習得の原動力 必然性がないと、英語を学ぼうとは思わない | ★★★★ | 英語のレベルが就職、昇進、リストラなどの判断となると、誰しも追い込まれ、がむしゃらに英語を習得するようになる |
7 | 趣向 | 英語が好きだと上達が早い | ★ | 好きこそもののじょうずなれ |
2.3 7つの要因を解決する糸口
1)日本語と英語との言語学的関係
日本語と英語とは、根本的に文法及び文字体系の差異が大きく、日本人が英語を習得することを難しくしている。
この他、英語の母音、子音などの発音が日本語と違っていることから、英語の読む、書くより聞く、話すが難しい。
言語学的に日本語と英語とは最も異なる言語とされており、日本人が英語を習得するまでの道筋は英語に類似した言語を使っている西洋諸国の国民よりもはるかに遠い。
2)個人の資質・能力の差
英語を習得する際、個人の資質、能力の差により習得するまでの期間、習得の程度が異なる。
個人の資質や能力が異なるのは周知の事実であり、この差異は英語の習得のみにとどまらず、すべての知的活動に影響を及ぼしている。
英語を習得する際、読み、書きは個人の資質、能力がそのまま反映されるが、聞く、話すはそれ以外に良い音感や聴覚能力をもっている、発声能力が優れていると優位となる。
しかし、海外に長く暮らす、国内にいても片親が外国人の家庭、仕事で常に英語を使っているなど、普段から英語に接している環境に置かれると、誰もがいつのまにか英語を使えるようになる。
このことから、英語の習得には個人の資質や能力よりも、英語に接する環境にあるかいなかの方が影響力が大きい。
3)周辺環境
英語を習得するのに一番良い方法は、日本語を使わない環境に自分を置くことである。そのような状態におかれると、人間、日々生活するため、やむなく英語を覚え、使うようになる。
英語を使わない環境として、前記した海外語学研修、海外留学あるいは親の海外駐在などにより数年間海外へ住むと英語を使えるようになる。
また、国内にいても会社の海外部門に所属、海外との業務やコンタクトが多い部署へいると、常に英語の書類を読む、書く、外国人と接する機会が増えるため知らず知らずのうちに英語が身につく。
もし、現在の職場が英語に縁がない部署なら、年1回の自己申告、上司との面接時に海外との仕事をしたいとの希望を示し少しでも早く英語に接する機会を増やそう。もちろん、前提条件として日ごろから英語の勉強を続けていることが必要である。
4)資産・所得
経済的に裕福かどうかで英語の習得に大きな差がついている現実がある。
資産家や高所得者、高学歴の親を持つ家庭の子息などは、資産があるがゆえに国内の英語学校へ通う、個人語学レッスンを受けるのみならず海外語学研修、海外留学などにより英語がうまくなっている。
まさに、資産・所得格差が教育格差、英語レベルの格差となっている。
資産・所得格差の拡大は英語のみならず教育一般にかかわる大きな問題をはらんでいる。現在、東大へ入学するためには、能力プラス親が裕福でないと難しい状況となっている。すなわち、子供の教育のため小さいころから塾や習い事にたくさんのお金をかけ教育投資をし続けないと東大へは行くことができない。
格差を嘆いてもしかたがない。
運に恵まれなかった普通の会社員も、なんとかして英語をマスターしないと今後はますます生き残れなくなる。
あまり費用がかからない会社の英会話教室の受講、テレビやネットの英語ニュースを聴く、英語の本、英字新聞を読む、NHKテレビ、ラジオの英会話の視聴などにより英語だけの状況に自分を追い込み、コツコツと英語の力をつけよう。
5)やる気
何をするにしても本人のやる気の程度により、出来栄えが大きく変わることは誰しも経験している。
英語の場合、どうしようもない、逃げることができない場面に追い込まれると、誰もがやるより仕方がないためがむしゃらに勉強をすることから英語がうまくなる。
日常生活の中において、英語を使えたらよいなと考えている程度では、やる気はほとんどないのに等しく、その程度のやる気ではいくら時間をかけても英語はうまくならない。
しかし、海外出張時に外国人に対して通訳なしで説明しなくてはならない、講演会の場において英語の講演をしなくてはいけなくなった、海外営業所の駐在員として派遣されるのが決まったなど、英語しか使えない、使わなければならない状況に追い込まれると、誰しも本気にならざるを得ないため、英語もすぐに身につく。
英語習得にとって、やる気は重要な要素である。
6)必然性
やる気と同様な意味合いを持つものが必然性である。今まで日本のサラリーマンは国内の人口が1.27億人とかなりの規模を持ち、かつ人口増に恵まれたため国内需要を追い続けるだけで企業も利益を得、サラリーマンも生活することができた。そのため、サラリーマンは国内向けの仕事を日本語を使い行っていればよい時代が長く続いてきたが、もはや、人口減で国内需要に頼っているだけでは生き残ることはできなくなっている。
世界の中で、母国語だけ使えれば裕福に暮らすことができる国は日本、アメリカ、イギリスだけだった。
しかし、世界共通語となった英語圏のアメリカと英国は母国語だけでもまだ当分の期間過ごすことができるだろうが、日本人は日本語だけ使っていてはもはや生き残れない。
今まで、例外的に母国語の日本語だけを使えば過ごせたよき時代は終焉しようとしている。
今後は英語を母国語としていない他の国と同様、ビジネスを行うには世界共通語の英語を使わないと仕事もできないし、最新の膨大な情報も入手することができなくなりつつある。
国民の英語力の向上が目覚ましい国として良く引き合いに出される韓国は、国家をあげて教育、特に英語力の強化に励んでいる。
韓国の人口は日本の約1/3の4,900万人しかなく、自国の需要だけでは経済が成り立たないため、海外への輸出に頼るしかなく、そのため英語が使えることが必須となっている。中国と日本に挟まれ、歴史的にその両国の影響から逃れられず世界へ飛び出していかないと国家自体の存続が危ぶまれる危機感から脱することが生き残る道である。
韓国人の親が教育熱心で子供たちも超難関大学をめざし卒業後もサムソン電子などの世界的な超一流へ入社するためにがむしゃらに英語の勉強をするのは、韓国社会では日本以上に学歴格差が大きく、一旦落ちこぼれると韓国内では生き残るのが難しいため、誰もが必死に英語を勉強している。
がんばってサムソン電子へ入社できても、それがゴールではなく、熾烈な社内競争についていけず、退職する社員が後をたたない現状もある。
しかし、すさまじいばかりの韓国人のハングリー精神が、電気部門で日本を追い越し、自動車の分野でも日本に追いつきつつある。
国内だけでは生きていけない韓国の置かれた厳しい状況が国民の英語力強化に反映されている。
7)趣向
英語で表現された映画を観たり、音楽を聴いたり、興味のあることを知りたい、あるいは英語そのものへの関心が高い、すなわち趣味として英語に興味があると、英語を習得するのが早くなる。
英語の表現や英語自体に関心が高いと、黙っていてもおのずとやる気がでてくるためである。
好きこそものの上手なれのことわざ通り、英語を趣味としていれば、英語を習得するための勉強時間、語学テキスト、語学レッスン代などの費用に糸目をつけないため、ますます英語の上達が早く、上手になる。
3.英語習得の難しさに関する情報
この報告書の概要は2005年5月に語学に堪能なフリーライターの五十嵐麻理のサイト「真(まこと)があって運の尽き」、更に2009年9月にLM-7(ペンネームか?)が「A Successful Failure」に載せている。
いずれのサイトとも要約や追加のコメントの必要がないほど、明快かつわかりやすく説明している。
また、この報告書に書かれた、言語習得の難易度を言語との距離に置き換えて図式化したサイトもある。
*1) 真があって運の尽き:
五十嵐麻理が2004~2005年に発行したブログ
五十嵐麻理は、1976年生まれの現在36歳。小学校、高校時代米国へ留学し英語はネイティブ並みに使える。珍スポット愛好家、フリーライター。
小さいころから百科事典全26巻を読破し、速読、多読の超優秀な女性
複数のインターネットを管理し、アクセス数100万を超えるサイトを5つ運営している多彩な才能をもっている。
彼女の「言葉についての関連記事」には、他にも英語を習得する際に役立つ内容が盛りだくさんある。
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- 2013年01月03日 18:40 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年3月27日
雑情報 (42-4)
英語とネットは世界とのコミュニケーションツール
要旨
1.英語は世界とのコミュニケーションツール * 非ネイティブ国のビジネスマン同士がその国なまりの英語を使い仕事をすることが当たり前となっている。 * ネットの世界も英語の情報量が他の言語を圧倒。 * 英語による情報の入手や発信ができないと、ネット上に飛びかっているさまざまな情報を迅速に得る機会を逃し、グローバルな友人を増やすチャンスを失う。 * 40代より若い世代は、会社で生き残るためにはネットと英語を使えることが必須。 * 仕事であれプライベートであれ、ネットと英語が使えると日本語だけの場合に比べ情報の質、量ともに格段に増加する。 * 人生において役立つものは、たくさんの知識、知恵の基となる情報。 情報以上に自分の人生に自由と選択肢を与えることができるお金はたくさんあった方が良いし、それ以上に価値があり、お金や情報に代替することができない人間関係、特に家族、隣人、友人はいつまでも大事にしたい。 2.ネット世界における言語の状況 * ネットユーザの人口は英語と中国語がそれぞれ全体の1/4を占め双璧。 * ネットユーザの人口が急増しているのは、中国、ロシア、ブラジル(ポルトガル語)、中東諸国(アラビア語)及びメキシコ(スペイン語)である。 * 国の経済規模と成長の度合いがネットユーザの人口や伸び率に色濃く反映。 * 言語が現在のみならず将来にわたり世界中で使われるためには、その言語のネットユーザ人口や情報量が増えるだけでなく、コンテンツや重要度がポイントとなる。 * 知識の百科事典「ウィキペディア」の言語別記事数では英語が1位を占め、ドイツ語、フランス語、オランダ語など西欧諸国の言語が上位をずらりと占める。 * 中国語はウィキペディアの言語別記事数では、虫眼鏡で探さなければいけないほど下位。 * ウィキペディアの閲覧数は英語が半数を占めており、世界のネットユーザが英語を使いアクセスして物事を調べたり、内容を知ろうとする様子がわかる。 * ネットで使われている言語で存在感を示している中国語、アラビア語、朝鮮語は、ウィキペディアの言語別記事数、閲覧数共に下方に埋没しており、これらの国民は知的関心度は低い。 |
△ページトップへ戻る 1.英語は世界とのコミュニケーションツール
1)ビジネスの世界では英語が共通語
国際化の進展に伴い、ビジネスの世界では英語が先進国、開発途上国を問わず、業務に使用する共通の言語として欠かすことができなくなってきた。
英語はネイティブのアメリカ、イギリス人同士が母国語として話すより、異なった非ネイティブ国のビジネスマン同士がその国なまりの英語を使い仕事をすることが当たり前となっている。
2)ネットの世界も英語が他の言語を圧倒
ネットの世界も英語の情報量が他の言語を圧倒しており、英語による情報の入手や発信ができないと、ネット上に飛びかっているさまざまな情報を迅速に得る機会を逃し、グローバルな友人を増やすチャンスを失ってしまう。
3)若い世代はネットと英語を使えることが必須
定年退職しやることがなくなんとなく1日を過ごしている年長者、テレビを漫然と見続けている専業主婦にとって、タブレット型パソコンやスマートフォンを購入してまで、ネットの世界へ飛び込もうとは思わない。今更、自分の家の周りの500m四方より外で何が起ころうとも自分に関係もなく、関心もない人にとっては、ネットも英語も無縁の話である。
しかし、40代より若い世代は、今後数十年以上会社に勤め家族を養わなければならないことから、会社で生き残るためにはネットと英語を使えることが必須となっている。
40歳を超え、人生の折り返し点を過ぎた世代は、更なる飛躍を図る、もうこの程度で疲れた、将来が見えてきたなど各人により将来展望がかなり異なっている。リストラされない、更に上のポジションを得る、将来の転身のためには、英語を使えることが重要な要素となっている。
4)英語を使えると世界が格段に広がる
仕事であれプライベートであれ、ネットと英語が使えると日本語だけの場合に比べ情報の質、量ともに格段に増加する。その結果、あっと驚くような発見があったり、何を行うにしてもたくさんの情報の中から自分の欲しいアイデアや方法を選択できるようになり、より良い決断ができる。
何といっても、人生において役立つものは、たくさんの知識、知恵の基となる情報である。
もちろん、情報以上に自分の人生に自由と選択肢を与えることができるお金はたくさんあった方が良いし、それ以上に価値があり、お金や情報に代替することができない人間関係、特に家族、隣人、友人はいつまでも大事にしたいものである。
2.ネット世界における言語の状況
2.1 言語別のネットユーザの人口
1)ネットユーザの人口は英語と中国語が双璧
ネットは業務のみならず個人の生活にも深く入り込み、ネットなしでは日々過ごすことができないほど重要な双方向の伝達手段、情報の発信、情報入手のツールとなっている。
前回、公用語と母国語を話す人口がどの程度いるのかを載せたが、今回はネット上でどの言語が良く使われているのかをまとめた。
表1にネットユーザの使っている言語の人口、図1にそれらの言語の割合を示す。
ネットユーザの人口は英語と中国語がそれぞれ全体の1/4を占め双璧となっている。
先進国のネットの普及率は40~80%となっているが、開発途上国は10%に満たない国も多い。
言語ごとのネットユーザの人口は、普段使う言葉の人口とネットの普及率から決まる。
ネットユーザの人口(億人)
=普段使う言語の人口(億人)×ネットの普及率(%)÷100
ネットユーザの人口は、普段使う言語の人口が多いほど、ネット普及率が高いほど多くなる。
中国のネットユーザ人口が多いのは普段使う言葉の人口が13億人と多くネットの普及が40%と中程度のためである。日本語、ドイツ語の場合はネットの普及率が80%程度と高いためネットユーザの人口が多い。
また、朝鮮語のネットユーザ人口が多いのは、韓国のネット普及率が80%を超え世界トップクラスであることを示している。
2)ネットユーザの伸びは経済成長を反映
この10年間、ネットユーザの人口が急増しているのは、BRICsの一員を占めネットが急速に普及しつつある中国、ロシア、ブラジル(ポルトガル語)と石油価格の高騰により経済力を増しつつある中東諸国(アラビア語)及びアメリカに隣接し経済成長が著しいメキシコ(スペイン語)である。
その反面、日本、韓国(朝鮮語)は経済成長の鈍化に伴いネットユーザの人口はほとんど増加していない。
やはり、国の経済規模とその成長の度合いがネットユーザの人口や伸び率に色濃く反映されている。
表1 ネットで使われている言語
言語の種類 | ネットユーザの人口 (億人) | ネットの普及率 (%) | ネットユーザの 伸び率 (2000-2011) (%) | 普段使う言語 (母国語)の人口 (億人) |
英語 | 5.65 | 43.4 | 301 | 13.0 |
中国語 | 5.10 | 37.2 | 1,480 | 13.7 |
スペイン語 | 1.65 | 39.0 | 807 | 4.23 |
日本語 | 0.992 | 78.4 | 111 | 1.26 |
ポルトガル語 | 0.826 | 32.5 | 990 | 2.53 |
ドイツ語 | 0.754 | 79.5 | 174 | 0.948 |
アラビア語 | 0.653 | 18.8 | 2,500 | 3.47 |
フランス語 | 0.598 | 17.2 | 398 | 3.48 |
ロシア語 | 0.597 | 42.8 | 1,830 | 1.39 |
朝鮮語 | 0.394 | 55.2 | 107 | 0.714 *x) |
その他 | 0.350 | 14.6 | 589 | 24.0 |
合計 | 21.0 | 30.3 | 482 | 69.3 |
*X) 朝鮮語を使う国の人口は、韓国0.45億人+北朝鮮0.27億人の合計。

2.2 言語別のネット情報の重要度
1)言語はコンテンツや重要度を示す
ネット情報のコンテンツ(中身)や重要度は、その言語を使うネットユーザの人口だけでは判断できない。
言語が現在のみならず将来にわたり世界中の人々に使われるためには、その言語のネットユーザ人口や情報量が増えるだけでなく、言葉により表されたコンテンツや重要度がポイントとなる。
2)コンテンツや重要性を示すネットツールは?
ネットで使われている言語をコンテンツと重要度を加味し見直すこととする。
言語別のネット情報に含まれているコンテンツや重要度を知る方法として、世界中のさまざまな言語で使われ誰もが良く使っている情報発信、コミュニケーションツールは何があるだろうか?
メール、ブログ、ツイッター、ホームページ、グーグル、ウィキペディアなどがあげられる。
そのうち、メール、ブログ、ツイッターは仕事やプライベートのコミュニケーション手段、日常の出来事の紹介、発信がほとんどのため使えそうにない。
ホームページは、各種疑問への回答、誰もが知りたいことに関しては学術論文並みの素晴らしいコンテンツも多いが、単なる日記代わり、趣味の紹介などを載せたものが大半のため採用できない。
グーグルは世界中のあらゆる情報を検索することができるため、グーグルなしにはネットの使用価値は半減するほど素晴らしいが、グーグルが企業として集めた各種統計資料にはどのようなものがあり、どう蓄積、整理、公開されているのかが分からない。また、言語に関する情報は公開されていないので使えない。
最後に残ったウィキペディアはネット上の百科事典としてその地位を確立している。ウィキペディアは言語別の記事数及び日々の閲覧数を公開しており、コンテンツや重要度を知る材料となりうる。
よって、次にウィキペディアの統計資料を紹介する。
3)ウィキペディアからわかる言語別のコンテンツと重要度
ウィキペディアの言語別記事数及び閲覧数を図2、3にまとめた。
a)言語別記事数
予想通り、言語別記事数では英語が1位を占め、ドイツ語、フランス語、オランダ語など西欧諸国の言語が上位をずらりと占めている。これらの言語を使うヨーロッパ諸国は16世紀のルネサンス期以降、文化、芸術の復興が花開き現代文化の礎となり、18世紀にイギリスで起こった産業革命が科学技術の基礎を築いた。
現在も西欧諸国はその文化、技術的な影響を引き継ぎ、国民はそれぞれに洗練された教養や文化を身に付け、国家や企業は科学、産業技術、現在はそれに加えて経済、金融分野にも秀でている。
中国語はネットユーザの人口において英語と並ぶシェアを占めているが、ウィキペディアの言語別記事数では、虫眼鏡で探さなければいけないほど下位となっている。
中国の共産党一党独裁によるネットの監視と管理の徹底(現在中国ではウィキペディアは規制されていないとのことである)のせいもあるだろう。また、中国独自のネット百科事典サイト「百度百科」「互動百科」が使われているせいかもしれないが、中国にはウィキペディアに記事として載せるコンテンツに乏しいのか、多くの中国人が百科事典(広い分野の知識や情報)に関心がないためかもしれない。
これらから、中国人は教養、文化、科学技術などに縁がない、どうでもよいことにネットを使っているように思える。
注意しなくてはいけないのは、中国の統計資料は国家の意向が加味された作文だし、情報統制、管理が厳しいので本当のネットユーザの姿は外部にはわからない。
図2 ウィキペディア 言語別記事数
b)言語別閲覧数(プレビュー数)
ウィキペディアの閲覧数は英語が半数を占めており、世界のネットユーザが英語を使いアクセスして物事を調べたり、内容を知ろうとする様子が良くわかる。
それに引き替え、ネットで使われている言語で存在感を示している中国語、アラビア語、朝鮮語は、ウィキペディアの言語別記事数、閲覧数共に下方に埋没しており、これらの国民は知的関心度が低いようである。
図3 ウィキペディア プレビュー数
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
話者の数、話者の経済力、話者の文化力から言語の重要度を説明している。
わかりやすくまとめられており、投稿者のコメント欄にはたくさんの見解が載せてある。
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- 2013年01月03日 14:10 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年3月15日
雑情報 (42-3)
英語が使えない一般社員に新たな飛躍のチャンス到来
要旨
1.英語は世界の公用語 * 世界中で使われている言語の中で英語は公用語として14億人に使われ第一位。 母国語は10億人が使う中国語が第一位、3.5億人が使う英語が第二位。 * 戦争における勝者の証(あかし)は言語と宗教の強制。 2.企業にとっての英語 * 東日本大震災、原発事故、タイの大洪水は企業に海外進出と英語強化を決断させるきっかけとなった。 * 楽天、ユニクロは他社に比べ社員の英語化で2年先行している。 * 海外展開が避けられなくなり、もはや、少数の英語を使える社員がいるだけでは会社は成り立たない。 * 英語が使えるだけで社内において優位な立場にたっていた社員の時代は終わろうとしている。 3.一般社員にとっての英語 * 英語を使えないその他大勢の一般社員にとって、大きな時代の転機、新たな飛躍のチャンスが到来した。 * 先手必勝で英語を身に付けよう!!! 4.日本企業が求める英語のレベル * ビジネスマンが業務で使う英語レベルのものさしはTOEIC。 * 企業の求める英語のレベルは海外部門でおいてさえなんとか日常会話ができる程度、それ以外の一般社員は日常会話すらまともにできない状況。 * 楽天、ユニクロの英語公用化をきっかけとして、今後、どの企業においても一般社員の英語のレベルがアップすると、英語がまともに使えなかったがゆえに様々な競争において負けていたが、挽回のチャンス、日本再生のきっかけとなる。 * 楽天、ユニクロのように、社長から女性事務員まで含めた全社員の英語レベルの底上げをはかることが日本にとって必須となってきた。 |
△ページトップへ戻る 1.英語は世界の公用語
1)公用語と母国語
世界中で使われている言語の中で英語は公用語*1)として14億人に使われ第一位となっている。母国語*2)としては10億人が使う中国語が第一位、3.5億人が使う英語が第二位となっている。
表1に言語別の公用語人口、母国語の人口と主要国を示す。
この結果から、英語は母国語として使われているアメリカ、イギリスなど以外に、イギリスの植民地であったカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでも英語が公用語となっている。そのほかインドは英語が第二公用語、香港、シンガポール、フィリピン、アフリカのガーナ、ウガンダなど旧英国植民地国も英語が公用語である。
それに引き替え、中国語、日本語、韓国語、ベトナム語などは自国民のみが使っている。
*1) 公用語:ある国や地域の公的場所において使用される言語を示す。一つの言語だけとは限らす複数の場合もある。
*2) 母国語:自分の国の言葉。
表1 言語別の公用語人口、母国語の人口と主要国
順位 | 種類 | 公用語人口 | 母国語人口 | 母国語として使用している主要国 |
1 | 英語 | 14 | 3.5 | アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア |
2 | 中国語 | 10 | 10 | 中国、台湾 |
3 | ヒンディ語 | 7.0 | 2.0 | インド、フィージー |
4 | スペイン語 | 2.8 | 2.5 | スペイン、アルゼンチン、キューバ、メキシコ |
5 | ロシア語 | 2.7 | 1.5 | ロシア、旧ソ連邦諸国 |
6 | フランス語 | 2.2 | 0.7 | フランス、スイス、コンゴ、ギニア |
7 | アラビア語 | 1.7 | 1.5 | エジプト、イラク、サウジアラビア、シリア |
8 | ポルトガル語 | 1.6 | 1.4 | ポルトガル、ブラジル、アンゴラ |
9 | マレー語 | 1.6 | 0.2 | マレーシア、シンガポール |
10 | ベンガル語 | 1.5 | 1.5 | インド、バングラディシュ |
11 | 日本語 | 1.2 | 1.2 | 日本 |
12 | ドイツ語 | 1.0 | 1.0 | ドイツ、オーストリア、ベルギー |
13 | ウルドゥー語 | 0.85 | 0.85 | インド、パキスタン |
14 | イタリア語 | 0.60 | 0.60 | イタリア、クロアチア、スイス |
15 | 韓国語 | 0.60 | 0.60 | 韓国、北朝鮮 |
16 | ベトナム語 | 0.60 | 0.50 | ベトナム |
17 | ペルシャ語 | 0.55 | 0.55 | イラン、アフガニスタン |
18 | タガログ語 | 0.50 | 0.50 | フィリピン |
19 | タイ語 | 0.50 | 0.50 | タイ |
20 | トルコ語 | 0.50 | 0.50 | トルコ、ブルガリア |
- | パンジャブ語 | 0.70 | 0.70 | インド、パキスタン |
- | ジャワ語 | 0.65 | 0.65 | インドネシア |
- | ビハール語 | 0.65 | 0.65 | インド |
- | テルグ語 | 0.55 | 0.55 | インド |
- | タミール語 | 0.55 | 0.55 | インド |
- | マラータ語 | 0.50 | 0.50 | インド |
の一覧を参考にまとめた。
2)言語と宗教は勝者の証
言語の広がりを振り返ると、人類は有史以前から絶え間のない戦争により勝者は敗者を支配し略奪と搾取を続け言語、宗教、習慣を強制してきた。その成果/結果として人種の多様化、言語と布教の拡大、技術や文化が世界各地へ広がった。
英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語などは15世紀末から始まった植民地時代にそれらの言語の宗主国(支配国)が世界各国へ領土を拡大したことにより広まった。
歴史は元へ戻せないが、その名残は世界遺産として世界各地の遺跡に見ることができるし、各国の言語、宗教、習慣にもうかがい知ることができる。
2.企業にとっての英語
1)政治の不作為により失われた20年
日本は1990年代前半のバブル崩壊後経済は失速し、失われた10年どころか失われた20年にもなり、一昨年GDPは中国に抜かれ世界第3位へ陥落した。もはやバブル崩壊までの日本の目を見張るような高度成長の神話と栄光は失われ、落ちこぼれ国家の道を転がり続けている。
失われた20年を引き起こし、放置してきた自民党政権、引き継いだ民主党政権共に何事も決められない、何でも先送りばかりを繰り返している。経済低迷の根源となっている少子高齢化、1,000兆円にも達しようとする国家財政の赤字を押しとどめる政策はいつまでたっても実現できないままである。
2)企業存続の危機
不作為な政府の対応は円高、資源高に対応しきれず、企業の業績に悪い影響を及ぼしている。
企業は今まで長引く円高や国内需要の減少に耐えてきたが、東日本大震災、原発事故、タイの大洪水は、弱り切っていた日本企業を更に疲弊させ、企業の存続を難しくしている。
3)生き残りのカギは海外進出と英語
東日本大震災、原発事故、タイの大洪水は企業に最終決断を促すきっかけとなった。
企業は生き残りをはかるため、想定外の事態が発生することを念頭におき、工場の分散化を計画し、日本にとどまっているだけではダメだとのことでいっせいに海外へ活路を向けた。
ここにきて、企業は社員がまともに英語を使えない現実に直面している。
4)英語で先行する楽天、ユニクロ
楽天、ユニクロは2年前の2009年、新興企業は日本だけのマーケットに甘んじていては人口減による日本の没落とともに会社も衰退することを痛感し、世界市場にマーケットを拡大しないと会社の存亡すら危うくなることから、トップが大号令をかけ全社員英語を使える社員となるよう公言していた。
今回、多くの企業が本格的に海外進出、海外展開を決断している頃、先行している楽天とユニクロは社員の英語力アップを加速させることだろう。
3.英語を使える社員のポジション
1)従来の英語を使える社員
企業は英語を使いこなせる社員を海外事業部の営業、技術部門へ配属し海外の企業との原材料の輸入、製品の輸出、海外支店や駐在員事務所との対応、海外の企業との技術提携、海外の工場建設、操業などに対応させてきた。
また、海外業務に関し必要に応じ法務、人事、企画部門などが加わり、より具体的な対応を行う場合には国内部門に配属されている技術者や工場の生産、品質管理などの担当者も参加した。
このため、海外事業部に所属する社員はTOEICで700点以上の英語の能力が必要となることから、配属される新入社員は父親が商社、通信社、航空会社、金融機関などに勤務し、両親と共に一時期を海外で過ごした帰国子女、あるいは高校、大学の交換留学や自費留学で海外での語学研修を経験したものが大半であった。
また、海外業務がしだいに増えるにつれ、増員のため入社後自発的に英語を勉強してきた社員の移動や外国人、他社の海外部門で勤務してきた中途社員の採用により対応してきた。
企業の売上が国内主体、工場も国内が大半の場合には、上記のように英語が堪能な社員をかき集めれば事足りていた。
2)今後必要となるのは英語が使える社員
少子高齢化による消費の減少、GDPの伸び悩みにより国内売上の減少、反対に新興国におけるインフラ投資の増加、中間層の拡大による消費の拡大から海外の売り上げ比率が増加してくると、海外企業と提携、技術の供与、合弁工場の建設、直接海外へ工場建設をすることが生き残る道となる。
海外での売上比率が増加すると、まず海外支店や海外の駐在員事務所が設立され、続いて製造、技術部門が海外展開する。
当然、海外とのさまざまな業務が増えるにつれ、海外事業部の社員は不足がちとなり、英語を使える海外事業部の社員が通訳代わりにいつも製造、技術部門と一緒に行動することは難しくなった。
もはや、少数の英語を使える社員がいるだけでは会社は成り立たなくなってきた。
3)英語が使えるだけの社員の没落
多くの日本企業は、英語をまともにしゃべれる社員が少ないため、英語を流暢に使える社員はもてはやされ社長室、秘書室、人事、企画など海外との接触が良くある部署へ配属され優遇されている。
誰も口には出さないけれど、英語を使える上記及び海外事業部に所属している社員は優越感をもち、国内事業部の英語を使えない社員はなんとなく劣等感をもっている。
たかがパソコンと同様に一つのツール(道具)として英語が使えるだけで、特に営業、経理、技術などの専門知識は乏しくともなんとなく仕事ができる社員のように思われている。
しかし、英語が使えるだけで優位な立場にたっていた社員の時代は終わろうとしている。
多くの一般社員が英語を使えるようになると、今までの英語を使えるだけの社員は、英語以外の専門分野を身に付けないとそのポジションを追われることになるかもしれない。
4.一般社員にとっての英語
1)一般社員にとって英語は飛躍のチャンス
英語を使えないその他大勢の一般社員にとって、大きな時代の転機が来た。
海外展開に企業の命運がかかるようになると、どの部門に所属する社員であっても、いつ何時、海外の業務を任され、担当することが当たり前となる。
専ら国内業務だけに従事し、将来もあまり希望がもてないなと考えていた(その他大勢の?)社員は、今後は英語を新たな武器として海外の新天地で自分の能力を発揮できる機会を得られることとなった。
今まで英語に関係ないと考え英語と縁がなかった社員にとって新たな飛躍のチャンスが到来した。
2)先手必勝、すぐに英語の勉強を!
この機会に英語に縁がなかった一般社員は英語を始めるきっかけができたことに感謝し、率先して会社が提供する英語研修や教育を受け、かつ自己啓発として自宅で英語の勉強を行おう。
つい今しがたまで英語が必要となるかもと考え、仕事の片手間に自己啓発のために英語の勉強してきた社員は、今後は腹をくくって本格的に英語を身に付けよう。
誰もがいっせいに英語を習得するために走り出したので、すぐに一緒に走り出すのが肝心。
ためらって出遅れると、すぐに走り出した社員と差がついてくるので、躊躇せずに英語を勉強しよう。
先手必勝で英語を身に付けよう!!!
5.日本企業が求める英語のレベル
1)英語の検定試験
ビジネスマンの英語能力を評価するための試験としてTOEICが知られている。英語の検定試験にはTOEIC、TOEFL及び英検を3大英語検定と呼び、それ以外に国連英検、ケンブリッジ大学英語検定、観光英語検定などがある。
表2に3大英語検定の概要を示す。
これらの比較からビジネスマンが業務で使う英語のものさしとしてTOEICを受けるのが最も適切だとわかる。
表2 3大英語検定の概要
略称 | TOEIC(トイック) | TOEFL(トーフル) | 英検 |
名称 | Test of English International Communication | Test of English as a Foreign Language | 実用英語技能検定 |
運営 | (財)国際ビジネスコミュニュケーション協会 (IIBC) | 国際教育交換協議会(CIEE) | (財)日本英語検定協会 |
概要 | 英語を母国語としない人を対象とした、仕事で使える英語能力の試験。 日本語の能力は関係なく英語のコミュニュケーション能力のみの試験。 | 北米の短大、大学、大学院への授業についていけるかどうかの試験。 留学希望者への採用試験に使われる。 日本語の能力は関係なく英語のコミュニュケーション能力のみの試験。 | 日本人の英語での学術的な読み書き能力の試験。 学校、受験英語のレベル確認用に使われる。 通訳、翻訳のための英語能力を確認する試験のため英語、日本語両方の能力が必要。 |
試験内容 | 試験問題は同じ。 リスニング、リーディングの試験。 リスニング100問、リーディング100問。990点満点。 スピーキング能力は問わない。 | 試験問題は同じ。 パソコンを使って問題を解く試験。 リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの試験。 各30点満点合計120点満点 | 1級~5級まで7つの級があり、試験問題は級により異なる。 3級以上は面接によるスピーキングがある。 リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの試験。 1、準1級の合格点は満点の70%前後、それ以下の級は満点の60%前後。 |
特徴 | リスニングが半分を占めるためリスニング能力が要求される。 | 世界130カ国の3000以上の機関が英語力の証明、入学、奨学金、卒業基準としている。 | 日本の英語検定試験のさきがけ。 |
受験生 | 180万人/年(2010) 受験生のほとんどは日本と韓国人(1996年以降開示なし)。 受験生の大半は大学生と社会人。 | 日本、韓国、中国が10万人/年程度。世界で80万人/年(2004年以降国別受験者数の開示はなし) | 250万人/年 受験生は中学、高校生が9割。 |
2)企業が求める社員の英語のレベル
企業が業務で必要とする英語のレベルをTOEICの点数を基に評価すると表3のようになる。
表4に企業が期待する部門別のTOEICの点数と実際の得点を示す。
表3 TOEICの点数と評価
レベル | 点数(点) | 評 価 |
A | 860以上 | 非英語圏者としてとして十分な英語力を持ち、英語で仕事・生活が不自由なくでき、専門性の高い話題も対処できる、 |
B | 730以上 | さまざまな状況において英語でコミュニケーシンができる。 非英語圏者と十分なコミュニケーションができる。 海外赴任の基準となるレベル。 |
C | 650以上 | 日常会話が多少できる。 限定された範囲内で英語での業務ができる。 700点以上は履歴書に記載できる。昇進試験の基準となるレベル。 |
470以上 | 日常会話は少しできる。 中学レベルの英語を完全にマスターし、使いこなせるレベル |
D | 220以上 | 日常会話の最低限のコミュニケーションができる |
表4 企業が期待する部門別のTOEICの点数と実際の得点 (点)
部門など | 期待する点数 | 実際の得点 |
海外部門 | 655~850 | 695 |
営業部門 | 745~525 | 540 |
技術部門 | 725~515 | 485 |
新入社員 | 655~445 | 485 |
これらから、企業は英語を使える社員を必要としているが、英語のレベルは海外部門でおいてさえなんとか日常会話ができる程度、それ以外の一般社員は日常会話すらまともにできない状況がわかる。
貿易立国として世界で生きていくしかない日本は、今まで良くこの程度の英語のレベルで海外と業務を行ってこられたものだと驚くばかりである。
楽天、ユニクロの英語公用化をきっかけとして、今後、どの企業においても一般社員の英語のレベルがアップすると、英語がまともに使えなかったがゆえに様々な競争において(韓国などの英語力を強化していた国)負けていたが、挽回のチャンス、日本再生のきっかけとなろう。
今までのように超優秀のほんの数名の社員のみをMBA(Master of Business Administration、経営学修士)として海外研修へ派遣したり、自己啓発に意欲がある社員だけの業務終了後の語学研修にとどまり、あとは社員の自己啓発まかせきりではこの程度の英語のレベルしか到達できなかったのは明白である。
やはり、楽天、ユニクロのように、社長から女性事務員まで含めた全社員の英語レベルの底上げをはかることが必要となってきている。
3)主要企業が求める英語のレベル
主要企業が求める英語のレベルをまとめたサイトを添付する。
なお、このサイトにはいろいろ検索したサイトの中で、英語に関する情報を良くまとめられており、このサイトの情報を読むだけでも大変役立つ。
サイトの情報には玉石混淆し石ころが相当混じっているが、このサイトはきらりと光る玉のサイトである。
★A Successful Failure 2011年2月10日
★A Successful Failure 2011年2月10日
http://blog.livedoor.jp/lunarmodule7/archives/2193986.html
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考になる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
{全般的な社内公用語について}
★朝日新聞 2010年10月14日 英語の社内公用語
成長戦略に欠かせぬ能力
★日本経済新聞 2010年8月30日 英語今なぜ社内公用語化?
市場に国境なし、視野を海外に
★日本経済新聞 2011年1月8日 暮らしと経済の問題
日本の会社なのに英語が公用語なの?
海外の人と一緒に働く時代に
小3以上でも必須の国(韓国)も
現地の言葉で習慣学ぶ
★日本経済新聞 2011年3月9日 気になる! 会社員に英語必修の波
★日本経済新聞 2011年3月26日 エコノ探偵団
大人になっても英語を勉強するの?
昇進・ビジネスで重要視
就活、外国人との競争も
{個別企業の社員の英語強化対策}
★日本経済新聞 2010年12月8日 ユニクロ全店長海外勤務
ファストリ、管理職合わせ900人
組織・人材を国際化
★日本経済新聞 2010年9月7日 「英語を共通語に」証券業界も
会議で使用/採用時に重視
外国人幹部・海外業務の増加背景
★日本経済新聞 2010年11月25日 若手は全員海外へ
商社、研修を強化
外国間の取引に力
融資先の海外進出に対応
★朝日新聞 2011年2月10日 三井住友銀の総合職
国内行員も「TOEIC800点」
融資先も海外進出に対応
★日本経済新聞 2011年10月10日 注目の職場 三菱商事 20代全社員を海外派遣
異文化が育てる国際人材
新興国中心に半年~1年
現地事情の理解深める
人材の柔軟性、地球規模で
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- 2013年01月03日 13:14 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年3月4日
雑情報 (42-2)
英語は使えて当たり前が世界のビジネスマンの常識
<英語は使えて当たり前>
21世紀に入り、中国、ブラジルなど莫大な人口を抱えるBRICsの台頭をきっかけに、石油、石炭などのエネルギー資源、膨大な胃袋を満たすための穀物、インフラを構築するための鉄鋼、セメントなどの物品の大増産とそれらを運ぶ物流網が急拡大した。同時にネットの普及により誰でも情報を入手できるようになった。
各国間で物品を間違いなく輸出入するには共通の言語が必要となり、英語が世界の共通語として使われ、また、知識や情報を入手、発信するのも英語である。
今の時代、英語を使えないと、もはやグローバル化した世界では生きていけなくなっている。
今後、国内だけでしか使えない日本語にしがみついていると、少子高齢化によるGDPの減少からじり貧になるのは確実である。
座して死を待つより、いち早く英語の世界へ飛び込み、世界をまたにかけて仕事を行ったり世界の知見を得よう。
会社員は会社の業務において英語を使い、自宅に帰ればネットを通し英語の動画、音楽を楽しみ、情報を入手することができる。
日本語だけの世界と比較すると楽しみ、知識、情報が何倍にも増える。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
★週刊ダイヤモンド 2012年3月3日 身につく! 英語&中国語
凄絶!楽天の「英語公用語化」
P.36、37 ビジネス英語の力を通勤電車で高めよう
P.38~41 自分に合う方法で英語習得
P.49 就活で必要なTOEICスコア 年々上昇でついに700点超
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- 2013年01月03日 12:41 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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2012年3月3日
雑情報 (42)
英語が使えないと会社では生き残れない
1.英語の公用化
2010年に英語の公用語化した楽天は、着々と進み、今では入社後の新入社員から役職まで、ランクに応じた英語のレベルに到達し、社内では英語が公用語化している。
トップの号令のもと、やればだれでも英語を使えるようになる事例となった。
ほとんどのサラリーマンは、現在の日本の現状から英語を何とかものにしたいと考えてはいるが、英語を習得するために時間、手間、費用がかかることを言い訳にして、本気になって英語を習得することに躊躇している。
また、サラリーマンは「国内部門に所属している」、「会社は海外展開していない」、「40歳になりいまさら英語・・」、「海外向けは海外部門にまかせている」、「会社では英語教育をしていない」など様々な英語を使わなくても良い、英語を話せなくとも会社を追い出されることはないなど、英語を習得しない理由にあげている。
その間、先駆けて社内の英語を公用語化した楽天は、他社のサラリーマンを抜き去り三菱商事、三井物産などの商社並みの英語力を身につけた。
たった、1年半でこれほどまで社員の英語力がアップしており、まだ英語をどうしようかと迷っているサラリーマンは置いてきぼりをくらう。
2.良く考えてからでは、もはや落ちこぼれ
良く考えてから、英語を習得するかどうか考えようとしているあなたは、もはや落ちこぼれ。
会社で生き残るため、世界で生き残るために今すぐ、英語が使えるように勉強しよう!!!
今回、楽天の英語公用語化に関する衝撃的なニュースが流れたので、急きょ、楽天の英語公用語化のみについての関連情報を伝える。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
★週間ダイヤモンド 2012年3月3日 身につく! 英語&中国語
凄絶*1)!楽天の「英語公用語化」
*1) 凄絶(せいぜつ):非常にすさまじいことの意味
★読売新聞 2010年8月7日 Why? 社内英語か
視野広がる、時と場合で使い分けを
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- 2013年01月03日 11:56 |
- 英語(公用語 必須 勉強)
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