番号 | タイトル | 情報番号 | サブタイトル | 発行年月日 |
203 | アルバム、整理、スキャン、One Drive | 雑情報 (54-3) | アルバムの整理、減容化及びスキャン画像の共有化を実行してわかったこと | 2015年11月6日 |
174 | 写真 アルバム 整理 | 雑情報 (54-2) | 2014年3月21日 | |
173 | 写真 アルバム 整理 | 雑情報 (54) | 2014年1月18日 | |
54 | プリンター インク | PC情報 (15-3) | 2009年11月13日 | |
49 | プリンター 使い方 | PC情報 (15-2) | 2009年10月3日 | |
48 | プリンター 使い方 | PC情報 (15) | 2009年10月3日 | |
35 | DVD-R 寿命 | PC情報 (12) | 2009年3月29日 | |
33 | DVD コピー | PC情報 (10) | 2009年3月14日 | |
29 | バックアップ 外付けHDD | PC情報 (8) | 2009年1月18日 |
関連タイトル
13 | 整理 本 思い出 | 雑情報 (4) | 2008年1月13日 | |
176 | クラウド One Drive | PC情報 (25-3) | 2014年6月4日 | |
136 | パソコン 共有化 クラウド | PC情報 (25-2) | 2012年7月10日 | |
135 | パソコン 共有化 クラウド | PC情報 (25) | 2012年7月1日 | |
197 | フリーソフト 画像 動画 写真 | PC情報 (29-6) | 2015年3月20日 | |
207 | One Drive、無料容量、手続き期限 | One Driveの無料容量を維持するため、すぐに手続きを!手続き期限は1月31日 | 2016年1月27日 |
2015年11月6日
雑情報 (54-3)
アルバムの整理、減容化及びスキャン画像の共有化を実行してわかったこと
要旨
1.アルバムの整理 、減容化 * 2年前から家庭内の整理整頓、不用品の廃棄、いわゆる断捨離のひとつとしてアルバムの整理を手掛けている。 * 整理を終え、残したものはネガと写真及び未整理の卒業アルバムだけ。 * フエルアルバムからはがした写真は、無印良品のPPアルバムへ移し、かつPPアルバムの1ポケットに複数枚入れたことによりアルバムの容量は1/4に激減。 * 断捨離を実感したのは、数十年間ほとんど見ることもないのに場所を占めていたフエルエルバムがなくなったこと。 2.スキャン画像の整理、とりまとめ * スキャナーの設定として、ネガは3,200~4,800dpi、写真は600dpiを勧める。 * 画質はネガをスキャンした方が写真をスキャンよりもはるかに鮮明。 * 画像の整理は、最初にネガのスキャン画像、次に写真のスキャン画像とすれば、画像に抜けがなく、かつダブりを防ぐことができる。 * ネガ、写真をスキャンしたオリジナル画像は永久保存とし、かつ、すぐにバックアップすることが重要。 * トラブルは突然発生する。オリジナル画像を失ってから嘆いても元には戻らない。 * 画像の整理を行う際、オリジナル画像を複製したコピー画像を用いることを徹底しよう! * 撮影年月日などの画像の内容がわかるのはデジカメが普及期したあとだけ。 * 光学式カメラで撮影した古い写真のことは親が知っている。 * 高齢者は、健康寿命に到達、認知症になる前にアルバムの整理を完了させたい。 * IT機器を使えば簡単に自分、家族の記録を保存できるので、大いに利用しよう。 3.画像を家族で共有化 * クラウドを利用すると自分だけが画像を閲覧できるのみならず、共有化設定により家族、友人も画像を眺めることができる。 * 一般人に良く知られた無料クラウドはOne Drive、グーグルドライブ、ドロップボックス、エバーノートの4つ。その中でOne Driveは総合評価が高かった。 * 2015年11月3日、マイクロソフトからOne Driveの無料容量を大幅に縮小するとのニュースが発表された。 * マイクロソフトが、弱小IT企業のまねをして無料でユーザを吊り、頃合いを見計らって詐欺まがいの無料容量の大幅縮小に踏み切ったことは驚き。 * マイクロソフトによるクラウドOne Driveの無料容量の大幅縮小は、OSウィンドウズ8の技術、営業上の失敗に続く大きな経営判断の失敗となるだろう。 |
1)実行した内容
2年前から家庭内の整理整頓、不用品の廃棄、いわゆる断捨離のひとつとしてアルバムの整理を手掛けている。
方法は、ネガフイルム(以降、ネガと呼ぶ)、プリント写真(以降、写真と呼ぶ)を複合プリンター(スキャナー)で読みとり、画像をパソコンへ保存した。
その後、ネガはシートファイル(画像1)に入れ、写真は新たに購入した無印良品のポリプロピレンアルバム(画像3、以降、PPアルバムと呼ぶ)へ保管した。
これらの経緯(アルバムの整理のきっかけ、スキャン方法、パソコンへ取り込んだ画像の管理、閲覧方法の検討、最終的に実行した内容、整理した後にわかった留意事項など)は以下を参照。
★雑情報(54)手持ちのプリンターとフリーソフトで昔の写真が蘇る(よみがえる)
2014年1月18日、
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-235.html
★雑情報(54-2) 写真の整理&デジタル化及び新しいアルバムの選定、2014年3月21日
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-238.html
2)整理を終えたアルバムのその後
アルバムの整理を終え、最後まで残したものはネガと写真及び未整理の卒業写真アルバムだけである。
ネガはすべて保存し、写真はピンボケしたもの、友人へ渡そうと焼き増したが、渡す機会を逃し手元に残っているなどあきらかにダブっている写真は廃棄し、それ以外は全部残した。その結果、写真は当初の99%が手元にある。
卒業写真のような製本されたアルバムはばらすことができない、形状が大きく、厚みがあるのでスキャンをするにしても手間がかかりそうなので、いまのところそのまま保管している(画像7)。
捨てた物は、ネガを入れていた包装紙及び写真をはがした*1)後のフエルアルバムの本体、フォトショップで写真を受け取る時にもらった一時的に保存する簡易型のアルバム。
フエルアルバムからはがした写真は、新規に購入した無印良品のPPアルバムへ移し、かつPPアルバムの1ポケット当たり複数枚を差し込むことでアルバムの容量は概略1/4に激減した。
断捨離を実感したのは、数十年間ほとんど見ることもないのに場所を占めていたフエルエルバムがなくなったことである。
残るのは未着手の卒業写真アルバムだけとなり、その処理をどうしようかと思案中である。卒業写真の整理、処理方法については、ネットで良い対策がないかを調べ実行する予定である。
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*1) フエルアルバムから古い写真をはがす方法
フエルアルバムから写真をはがす場合、数十年前に貼り付けた写真は台紙にぴったりとこびりつききれいにはがすのが難しい。
ドライヤーを使い台紙から写真をはがす方法がネット上に載っており、実際にやってみたら簡単にはがせた。
方法は、まず、台紙を覆っているプラスチックカバーをはがす。
次に、張り付いた写真の上からドライヤーで熱風をあて、写真と台紙を温めると台紙に塗られた接着剤の付着力が弱くなる。
写真の端を手でつかんではがすと写真が破れる、切れる、しわしわになることなく簡単にはがれた。
ドライヤーは家庭用のドライヤーが使え、またドライヤーは連続使用しても問題ない。
★なるめも、古い写真をアルバムから剥がす方法 うまく台紙から剥がせた!
2015年9月5日 http://なるめも.com/480/
★Panasonic、ドライヤーよくあるご質問→連続して使えますか?
http://panasonic.jp/support_n/hair/dryer/faq/q_tsukaikata.html
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画像2 ネガスキャン後のネガ(5,000コマ)の保管状況
全部のネガはシートファイル3冊に保存
画像3 スキャン後の写真を無印良品のPPアルバムに保存
画像4 スキャン後の写真を無印良品のPPアルバムに保存
PPアルバムに差し込んだ写真、1ポケットの表裏合計で4~6枚収納
画像5 スキャン後、大きなサイズの写真は無印良品のPPアルバムに保存
PPアルバムの最初(最後)のA4サイズのポケットに収納
左は通常の写真を入れるポケット、右は大きな写真を入れる大ポケット
画像6 手持ちの写真、5,000枚を無印良品のPPアルバムに8冊に保存
画像7 未整理の卒業写真
2.スキャン画像の整理、とりまとめ
1)スキャン画像はネガフイルム由来の方が鮮明
スキャンしたネガ、写真はそれぞれデジタル画像としてパソコンへ取り込んだ。
スキャン時の設定は、スキャナーの性能、解像度、処理時間、保存する画像の容量などを勘案しネガは3,200dpi、写真は600dpiとした。
その結果、パソコンには、ネガと写真からスキャンした画像の両方が保存されている。
画質を比較すると、ネガをスキャンした方がプリント写真をスキャンしたよりもはるかに解像度が高く、鮮明である(画像8、9)。
なお、画像9のプリント写真は、プリント時にネガの上下、左右をカットしているため画像が小さい。
表示画像はほぼ同じサイズになるように調整したものである。
これらから、最初にネガのスキャン画像を整理し、次にネガがない写真(友人から入手、プロのカメラマンが撮影したものなど)をスキャンしたものを追加画像とすれば、画像に抜けがなく、かつダブりを防ぐことができる。
2)オリジナル画像は永久保存とし、かつバックアップが必須
パソコンで画像を整理する前に行うべき大切なことがある。
オリジナルのネガ、写真のスキャン画像のいずれも、永久保存データとして取り扱うことが重要である。
更に、今使っているパソコンとは別の記録媒体(他のパソコン、外付けHDD、DVD-Rなど)へバックアップすることが欠かせない。
バックアップはオリジナルのネガ、写真をパソコンへ取り込んだら、すぐに実行しよう。
いつ何時、パソコンのトラブルでオリジナル画像が一挙に消失するかもしれない。また、時間がたつとバックアップするのがおっくうとなり、そのうちバックアプすることを忘れてしまう。
トラブルは突然発生する。オリジナル画像を失ってから嘆いても元には戻らない。
★PC情報 (32) パソコンデータのバックアップ方法&CD-R、DVD-Rを安全、簡単に破壊する方法、2015年2月19日
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-267.html
3)画像の整理には、必ずコピー画像を使う
二度と撮影できないオリジナル画像に上書き、加工をしないことは常識である。
このため、画像の整理を行う際、オリジナル画像を複製したコピー画像を用いることを徹底しよう!
コピー画像なら、誤って加工、消去しても、オリジナル画像から再度複製することができるのでやり直しがきく。
画像に年月日、タイトル名を追記する、画像を家族、子ども、風景、旅行など項目(ファイル)ごとに整理する際には、必ずコピー画像を使用する。
ただし、コピー画像を整理に使っていても、重複ファイルの検索、削除ソフトを使用していると、オリジナル画像とコピー画像とが別のファイル名であっても同一画像だと判断してしまう。削除の設定(古いファイル、新しいファイルのいずれかを削除)によってはオリジナル画像を削除してしまうおそれがある。
対策は、オリジナル画像を一つのオリジナルフォルダーに保存しておき、そのフォルダーは重複ファイル検索・削除ソフトの検索、削除対象からはずしておけばよい。
★PC情報 (29-5)、無料のサービス、フリーソフトを活用しパソコンを快適に使おう、その3→2.パソコンの操作、その他に便利なソフトの詳細→ 4)重複ファイル、画像の処理、2015年3月11日
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-271.html
4)画像の内容がわかるのはデジタルカメラの普及期以降
画像に撮影年月日、撮影場所、撮影の概要、写っている人物名などが、ファイル名やバックデータにあると、家族や他人が画像を見た際、状況が即座にわかる。
2000年以前の光学式カメラには、日付表示付の設定をしていないと年月日が表示されないし、もっと古い時代のカメラにはその機能さえなかった。
2000年以降に普及したデジタルカメラ(以降、デジカメと呼ぶ)、iPhone、iPadなどデジタル記録できるIT機器には、撮影時、自動的に撮影日、撮影場所の位置、撮影機器の種類、撮影情報などがバックデータとして保存されている。
このため、マイクロソフトのフォトギャラリー、グーグルのピカサなどの画像閲覧ソフトを使うとバックデータを表示させることができる。
5)古い写真の内容は親が一番知っている
古い写真の撮影年月日を知るには、写真の裏に年月日を書きこんでいた場合に限られる。
フエルアルバムに貼り付けてある写真の裏の書き込み、あるいはフエルアルバムのプラスチックカバーに年月日などを貼り付けていた以外、撮影日を知る方法は親の記憶、他の写真からの類推に頼るしかない。
フエルアルバムは原則、写真を古い順に貼り付けているので、フエルアルバムを表紙から順に撮影しておけば、写真の順序がわかる。また、写真の中に記念日、誕生日などがあれば年月日を特定できる。
このため、アルバムの整理にあたり、前もってフエルアルバムの中身を撮影しておくことが欠かせない。
画像10 フエルアルバムに撮影順に貼り付けた写真
★雑情報(54-2) 写真の整理&デジタル化及び新しいアルバムの選定→4.古いアルバムの整理&廃棄→2)古いアルバムの全画像をデジカメで撮影する、
2014年3月21日 http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-238.html
6)親世代はIT機器を使いアルバムを整理しよう
現在、70代の親世代は元気に過ごし昔の記憶を覚えているので、健康寿命に到達、認知症になる前にアルバムの整理を完了させたい。
アルバムの整理は、親にとっては若い時代の思い出にひたる機会となり、子どもは覚えていない小さいころの頃の記録、小学校以降の成長の記録になる。
しかし、古い写真の撮影年月日を調べる、パソコンで整理するのはかなりの手間と日数がかかるので、高齢者は先延ばしせずにすぐ着手しよう。
むかしのことを記憶しているのは高齢者だけである!
自分でアルバムの整理をしないと、自分や家族がどのように生きてきたかの証はどこにも残らない。
有名人の生涯、家族などは本、雑誌、ネット上に残されているが、一般人は自分で記録しないと、戸籍以外なにもない。
現在、IT機器を使えば簡単に自分、家族の記録を保存できるので、大いに利用しよう。
3.画像を家族で共有化
1)クラウドを利用し画像を家族で共有化
アルバム整理が終わりパソコンへ保存した画像は、家族一同が閲覧できるようにしよう。
アルバムの整理は完了するのに日数がかるので、整理の途上であっても出来上がった分から共有化するとよい。
パソコンが登場して以来、データはすべてパソコンへ保存、利用してきたが、クラウドの出現によりスマホ、タブレットのような端末には極力データ、ソフト(アプリ)を保存せずにクラウド上に置き、そこから必要なものだけを引き出して使うようになった。
クラウドを利用すると自分だけが画像を閲覧できるのみならず、共有化設定により家族、友人などへそれぞれ閲覧できる画像を自由に設定し眺めることができる。
2)One Driveは、無料クラウドの中で総合評価が高かった
現在、一般人に良く知られた無料クラウドはOne Drive、グーグルドライブ、ドロップボックス、エバーノートの4つ。
その中で、One Driveは専門誌、サイトの口コミからの評価が高かった。
私は1年前からOne Driveを利用し家族間で整理を終えたアルバムを共有化している。
当初、自分のみに画像を保存した。その後、離れて暮らす子供たちもOne Driveの共有化を使い始めたため、今ではOne Driveをとおし相互に家族の状況がわかるようになった。
One Driveには画像の共有化以外、作成途上のファイル、ネットなどから入手したデータなどを保存し日々利用している。
また、大容量のファイルを友人へ転送する際には欠かせないソフトとなっている。
★パソコン情報 (25-3)、 クラウドのOneDrive(旧SkyDrive)は使いやすい、2014年6月4日
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-242.html
3)One Driveの無料容量が大幅にカットされる
2015年11月3日、突然、マイクロソフトからOne Driveの無料容量を大幅に縮小するとのニュースが発表され、One Driveを利用しているユーザにとって大激震となった。
★ヤフーニュース(ITmedia ニュース)、Microsoft、「OneDrive」の無料容量縮小ヘ“容量無制限”は終了、2015年11月3日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151103-00000029-zdn_n-sci
ITのソフト業界は、新規ソフトを当初無料で使わせ、ユーザが増えるのをまって課金、有料化している。逆にユーザが増えない、メンテナンスに費用がかかりすぎる、利益を生まない、市場規模が小さいとわかるとソフトの提供を止めるのは日常茶飯事となっている。
しかし、マイクロソフトが、弱小IT企業のまねをして無料でユーザを吊り、頃合いを見計らって詐欺まがいの無料容量の大幅縮小に踏み切ったことは驚きである。
私の場合、One Driveへ初期の段階から登録していたので無料容量は41.5GBまで使える。現在、36.5GB使っており空き容量は5GBしかない(画像11)。
マイクロソフトのニュースによると、2016年3月以降は6.5GB(5GB+1.5GB)しか無料保存できないことから、いずれのファイルをOne Driveへ残すかを決めなければならない。
One Driveに保存し家族間で共有化している画像の容量は8.5GB、(画像12、概略写真3,000枚分)なので、アルバムの写真の画像は家族それぞれのパソコンへ保存してもらい、One Driveで利用、共有化する画像は、新規にデジカメ、iPhone、iPadで撮影したものだけとする予定。
なお、パソコンへ保存したアルバムの画像、One Driveの共有化画像いずれも、フォトギャラリーで閲覧できるので支障はないだろう。
また、グーグルのクラウド、グーグルドライブは15GBまで無料保存できるので、そちらへ乗り換えることも検討される。
個人向けのクラウドは普及が始まったばかりである。
今後、クラウドのサービスはより使いやすくなり、新規参入企業が増え、競争は激しくなるだろう。当然、無料容量は増えていくと思われるが?
4)マイクロソフトの迷走
今回のマイクロソフトによるクラウドOne Driveの無料容量の大幅縮小は、OSウィンドウズ8の技術、営業上の失敗に続く大きな経営判断の失敗となるだろう。
すでに、ウィンドウズ8の後継OSとして公開したウィンドウズ10は、ウィンドウズ7、8、8.1からの無償アップデートを伴って進行中であるが失敗する可能性が大である。
長年ウィンドウズを利用してきたユーザは、現在使用中のウィンドウズ7をセキュリティ更新が終了する2020年まで使い続け、その後は、他社のOS、グーグルのクロームなどへ乗り換えるケースもかなりありそうである。
技術の優位さがなくなり、過去の遺産を食いつぶしているマイクロソフトの迷走は続く。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
全般
★NAVERまとめ、「断・捨・離」実践方法 ~忙しい人必見!「断・捨・離」で頭と心をすっきりさせよう、2015年11月5日、
http://matome.naver.jp/odai/2133077715910584401
★断捨離 | やましたひでこ公式サイト、2015年11月5日、
2014年3月21日
2015年11月12日追記
雑情報 (54-2)
写真の整理&デジタル化及び新しいアルバムの選定
(実施例が載っている雑情報(54-3)も参照)
要旨
1.アルバム整理&デジタル化は一気に行う * アルバム整理は、生涯に何度も行うことはなく、一生に1~3回 * アルバム整理&デジタル化は始めたら一気に行おう。一旦休むと再開するのは大変 2.準備作業が重要 * 最初にすべての写真を一か所に集めることが写真整理をスムーズに運ぶ * アルバム整理と同時に不用品の断捨離も行う * 片付けるに従い、不要な物を長年大事にとっておいたことがわかる。不用品がなくなると快適に過ごすことができる。 * 高齢者は老前整理も兼ね徹底的な断捨離を行う。 * 思い出の品を含む不用品を整理、廃棄を始めるきっかけ(誘引)として「デジカメで撮影」することは大変有効な方法。 3.写真のデジタル化に必要な機器の確認 * ネガフィルムを保有し、かつフィルムスキャナー機能が使えるとより良い画像でデジタル化できる。 * プリンター複合機の解像度の設定は、画質を左右する最重要項目のため、スキャナーの持つ最高画質(600dpi)でスキャンする。 * スキャンスナップで写真をスキャンする際の解像度は最高解像度(設定はエクセレント、カラー)の600dpiに設定する。 4.古いアルバムの整理&廃棄 * 2000年以前のネガフィルム式のカメラで撮影した写真はすべて確認。 * 事前にフエルアルバムの貼っている順にページごとデジカメで撮影すること! * フエルアルバムの写真ははがす際に破れ、一部がちぎれる、うまくはがしても、裏面には糊が付着し、表面には全体に筋状の縞模様が浮き出て散々な状況。 5.古い写真を見直すとわかってくること * 同じような写真がアルバムに貼り付けてあり、撮影年月日が不明の写真が多い。 6.新しいアルバムの選定 * スキャンをした後、写真の処分は捨てるが基本! * 推奨するアルバムは、無印良品のポリプロピレンアルバム(PPアルバム)、(V)L判・264枚用、578円/冊。 * PPアルバムは1ポケットあたり裏表で4~6枚保管できる。 * 最初と最後のページに大きなサイズの写真を保管できる。 * PPアルバムの欠点として、閲覧中にポケットに入れた写真が抜け落ちてくることがあるが、それでも、PPアルバムの優位性は変わらない。 |
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-235.html
に古いアルバムに保存されている退色、黄ばんだプリント写真(以降、写真と呼ぶ)を手持ちのプリンターとフリーソフトを用い、デジタル化して蘇らせる方法を載せた。
数十年前の古い写真が色鮮やかに復活できることがわかり、すでに手持ちのアルバムの整理を始めているかもしれない・・・・・・
今回、実際に行ったアルバムの整理&デジタル化の状況を示す。
古いアルバムを整理するにあたり、以下の順に行うと、出戻りがなくスムーズに進む。
1.アルバム整理&デジタル化は一気に行う
アルバム整理&デジタル化は、始めたら一気に実行したい。その理由は・・・・・・
1)アルバム整理は、生涯に何度も行うことはなく、一生に1~3回
アルバムに貼り付けた写真の整理は、子どもが独立、結婚などにより実家を離れる、定年退職後に時間を自由に使える、親の遺品整理など人生の節目に行うことが多い。その機会を逃すと、アルバムは自分が死ぬまで押入れの隅に入れっぱなしとなる。とどのつまり、自分が死んだあと、遺族が何枚かの写真を残しアルバムをすべて捨ててしまうのが現実である。
自分や家族が写っている写真は自分、親、子どもにとって思い出の品として一生涯残しておきたいものの筆頭であるが、自分と縁遠くなるほど関心が薄くなり、第三者にとってはまったく無関係なものである。
2)アルバム整理&デジタル化は始めたら一気に行おう。一旦休むと再開するのは大変
実際にアルバム整理&デジタル化を行ってみて、相当な手間と時間がかかる作業であることがわかった。2013年12月に取りかかり、2014年3月中旬現在、まだ終わっていない。
私の場合、年末年始の雑用と重なり一旦休んだ。その後、再開する機会をうかがっているがどこまでアルバム整理をしたのかがあいまいとなっており、いまだにどうしようかと思案中。
このため、アルバム整理&デジタル化を途中で休止したら、再開するのは難しい。
2.準備作業が重要
アルバム整理&デジタル化は、開始したら途中で投げ出すことがないよう、事前に十分な準備をしてから着手したい。
1)整理するアルバムなどを集める
最初に整理するアルバム、バラの写真、卒業写真などがどこに保管され、どの程度の数量あるのかを調べる。
もし、ネガフィルムも保管しているのなら、ネガフィルムも同時に探そう(写真1)。
写真1 35mmのネガフィルム
アルバム、卒業写真などは書棚の隅、押し入れの奥、使っていない部屋にダンボール詰めなどにより保管しているので、一つ一つ取り出し中身を確認する。
バラの写真は家族それぞれの机の引き出しの中、棚の引き出し、本棚の隅などに点在している。
部屋の整理整頓が不十分なまま、写真を集め始めると、デジタル化の途中で集め残しの写真がぱらぱらと見つかり、その写真の整理に二度手間がかる。結果として、写真整理に嫌気がさし一時中断することとなり、いつまでたっても終わらない。
最初にすべての写真を一か所に集めることが写真整理をスムーズに運ぶこつとなる。
2)不用品の断捨離、高齢者は老前整理
① アルバム整理と同時に不用品の断捨離も行う
アルバム整理のため、普段開ける頻度が少ない押し入れや使っていない部屋を探しまわるのだから、ついでに長年使っていない不用品の整理をしてみよう。
この機会に断捨離を行うと一挙に無駄なく押入れ、空き部屋から不用品が一掃され、室内が見違えるほど片付く。
片付けるに従い、いかに使っていない、今後使うことがない不要な物を長年大事にとっておいたことがわかることだろう。それらがなくなっても、まったく生活に支障はなく、逆に、部屋が広くなりより快適に過ごすことができる。
② 老前整理も兼ねた断捨離
高齢者の場合、老前整理も兼ね徹底的な断捨離を行うとよい。もはや、残り少ない人生に使う事が無い物を持ち続けてもまったく意味がない。自分の死後に残された家族がガラクタの整理に無駄な手間、暇、お金をかけることがないよう、自分が元気なうちに自分で徹底的に不用品を処分したい。
遺族にとって、高齢者が普段使っている物&長年保管している物品の中で引き取りたい/使いたいものは、数える程しかなく、ほとんどはゴミとして捨てられるだけである。
不用品は普通ゴミ、紙ゴミ、布類、金属などに分別し、市町村の指定の曜日に排出すれタダで済む。しかし、大量のゴミを分別せずに排出すると役所は収集してくれず、やむなく廃品処理業者へバカ高いお金を払い処理してもらう羽目となる。
粗大ゴミに類する家電品などの処分は、市町村の粗大ゴミ収集担当へ連絡し、200~1,000円/個の粗大ゴミ処理費を払えば、1~2週間後には手元から粗大ゴミがなくなる。
このように、数週間の余裕をもって不用品を分別し排出すると、無料で不用品がなくなる。
時間を自由に使うことができる高齢者は、無駄なお金を使うことがないよう数か月かけてゆっくり老前整理をしよう。
この機会にアルバム整理にかこつけて、さまざまな物品、親族、友人とのつきあいの断捨離を実行してみては?
★yomiDr. [老前整理]モノ減らし、身軽な余生、2011年3月10日、読売新聞
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=37920
3)思い出の品はデジカメで撮影後に廃棄する
断捨離を行う際、昔の恋人からのプレゼント、恩人からの頂き物、旅行先で購入した物、会社、趣味の分野などの業績の賞状、お祝い、記念品などの品、長年使いこんだ物など思い出や愛着がある品は、捨てがたい。
断捨離をスムーズに行わせるこつは、捨てる前に思い出の品をデジカメで画像を残しておくと、物品への執着を断ち切りやすい。思い出は画像を眺めることにより、いつでも脳裏に蘇らせることができる。
保存した思い出の品の画像はタブレット型iPad、スマホ、パソコンなどによりいつでも見ることができるが、人間、いつでも見ることができるとわかった途端に安心してしまう。結局、本人は一回も思い出の品の画像を見たいと思わない/見ることがないまま亡くなるかもしれない・・・・・・
思い出の品として最後(死ぬ)まで自分で手元に残しておきたい物以外はすべて廃棄するとほっとして清々とした気分になるかも?
思い出の品を含む不用品を整理、廃棄を始めるきっかけ(誘引)として「デジカメで撮影」することは大変有効な方法である。
★雑情報(4) 取扱説明書、本などの文書類及び思い出の品の整理法、
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-147.html
3.写真のデジタル化に必要な機器の確認
1)どのような機器を保有しているか?
パソコンとスキャン機能があるプリンター複合機さえあれば写真のデジタル化ができる(写真2)。
写真のデジタル化に必要なソフトはキャノン、エプソンなどのプリンター複合機に付属しているソフトが使えるし、別途ネット上からフリーソフトを入手してもよい。
写真のスキャンにはプリンター複合機の他に、より高性能のスキャナー専用機、電子書籍化に使われるスキャンスナップなどの高速スキャナーを使うこともできるので、これらをもっているかどうかを確認する。
写真の他にネガフィルムを保有しているのなら、写真からのスキャンよりも数倍も解像度が優れているネガフィルムからスキャンすることを検討しよう。
写真2 パソコンとプリンター複合機
2)ネガフィルムを保有している場合、フィルムスキャナー機能を持っているか
手持ちのプリンター複合機にネガフィルムをスキャンできるフィルムスキャン機能があるかどうか?を確認しよう(写真3、4)。
写真3 フィルムスキャンできるプリンター複合機
キャノンMP950(2005年製)
写真4 プリンター複合機MP950のフィルムスキャン状況
12コマの35mmネガフィルムをセット
キャノン、エプソン共に2009年より前の、高位のプリンター複合機にはフィルムスキャン機能が標準装備されていたが、2010年以降、プリンター複合機には装備されなくなった。
もし、フィルムスキャン付きのプリンター複合機を保有しているのなら、フィルムスキャンを行い画像のデジタル化を行う。
フィルムスキャン機能付きのプリンター複合機を持っていないなら、フィルムスキャンをあきらめるか(ネガフィルムは、将来使うかもしれない?ネガフィルムは保管にスペースをとらないため、捨てないで保存しておくのが望ましい)、新規にフィルムスキャン機能付きのスキャナー専用機(フラットベッド型)を購入するかを検討する。
ネガフィルムをプリント写真及びディスプレイで見る場合の最適解像度を表1に示す。
表1 ネガフィルム(35mm)をプリント写真、ディスプレイで見る場合の最適解像度
番号 | 処理後のサイズ | 最適解像度 (dpi) | 画素数 (万画素) | 備考 | ||
呼称 | 縦×横 (mm) | プリント 写真 | ディス プレイ | |||
1 | L判 | 89×127 | 1,200 | 300 | 200 | 一般的なプリント写真 |
2 | ハガキ | 100×148 | 1,200 | 300 | 200 | 普通、年賀状のサイズ |
3 | 2L判 | 127×178 | 1,600 | 400 | 350 | 伸ばし写真サイズ |
4 | A4 | 210×297 | 2,400 | 600 | 800 | 一般文書のサイズ コンパクトデジカメレベル |
5 | A3 | 297×420 | 3,200 | 800 | 1,400 | 19インチディスプレイレベル 一眼レフデジカメレベル |
6 | 4,800 | 3,200 | ネガフィルムのレベル |
参考)ネガフィルムの性能(ISO100):3,500~4,000画素
フルハイビジョンテレビの画質:209万画素
表1の意味は、35mmのネガフィルムをプリント写真として焼き付けるならフィルムスキャン時の解像度は1,200dpiでよい。ただし、2L版やA4サイズに引き伸ばすならそれぞれ1,600、2,400dpiでパソコンへ保存しないとプリント写真の画質が荒くなる。
ディスプレイ上でL判サイズ(89×127mm)の大きさで見るなら300dpiで良いが、19インチのディスプレイで全画面表示したいなら800dpiで処理しないと画像が荒くなる。
また、ネガフィルムの性能は3,500~4,000dpi、かつ一眼レフカメラの解像度は3,200dpiであることから、フィルムスキャン時の解像度は、4,000dpi以上に設定しても意味がない。
3)スキャン性能の設定と試用
スキャンできるプリンター複合機(フラットベッド式)あるいはスキャンスナップ(高速スキャナー)を保有していたら、次にスキャン性能を確認する。
以下に、プリンター複合機とスキャンスナップ各々の性能確認方法を示す。
(1)プリンター複合機
プリンター複合機のスキャン性能は解像度とスキャンに要する時間の2つが重要である。
① 解像度
解像度の設定は、画質を左右する最重要項目のため、スキャナーの持つ最高画質でスキャンすることが要点。
プリンター複合機の解像度はカラースキャン時の最高解像度(多くの機種は600dpi)とし、読み込み後のパソコンへの保存はjpegとする。
試しに最初は1枚、次にスキャナー面に複数枚並べてスキャンし、スキャン後、写真1枚1枚が個別に保存されているかを確認する(写真5)。
設定:カラー写真、自動読み取り(複数の原稿)、一枚ずつの場合は原稿サイズを指定、読み取り解像度600dpi
1枚ずつスキャンする場合、写真面(画像が写っている)以外の余白も一緒にスキャンするとデジタル化した時に画質が低下するので、写真面のみをスキャンするよう、画面の設定により縦 cm×横 cmに設定する。
② スキャンに要する時間:
プリンター複合機の取扱説明書に書いてあるスキャン速度は意味をなさない。スキャンするには、写真を数枚ずつスキャナー面に並べ→スキャン開始→スキャン終了→写真を取り除き新しい写真を並べる一連の作業を繰り返すので、実際のスキャン時間にプラスして相当な時間が必要となる。
実際、連続して写真をスキャンするには、取扱説明書に記載のスキャン時間の数倍~10倍程度の時間がかかる。
プリンター複合機を使う場合の要点をまとめると、
① 解像度:スキャンの設定は、カラーの最高解像度600dpiに設定、jpegで保存
② スキャンに要する時間:取扱説明書の数倍~10倍の時間が必要。
(2)スキャンスナップ
書籍や文書の電子書籍化のためにスキャンスナップを持っているなら、写真のスキャン用に使うと、プリンター複合機とは比較にならないほどの高速でスキャンできる
(写真6)。
写真6 スキャンスナップ (富士通 S1500)
① 解像度
写真をスキャンする際の解像度は最高解像度(設定はエクセレント、カラー)の600dpiに設定する。普通の文書、カラー印刷の解像度はスーパーファイン、カラーの300dpiの設定なのでエクセレントを使うのは写真のスキャンのみぐらいである。取扱説明書にはエクセレントに設定すると、スキャンにかかる時間、パソコンへの保存時間が相当かかると書いてあるが、実際は短時間に処理は終わってしまう。
スキャンスナップ保有者は、最高解像度でスキャンすることを推奨する(写真7)。
写真7 スキャンスナップS1500の設定
設定:読み取りモード、画質の選択 エクセレント、
カラーモードの選択:カラー、読み取り面の選択:片面読み取り
② スキャンに要する時間
トレイに写真40枚程度を並べスキャンを開始すると、1分程でスキャン及びパソコンへの取り込みが終了する。
サイズが異なるL版、2L版などの写真が混在していても、スキャンスナップでサイズを判別し一括して短時間にスキャンできる。
③ 写真の破損など
写真の裏にアルバム台紙の糊が残っている、写真に破れ、破損、ボロボロになる寸前など物理的外観が劣化している場合、古い写真を更にしわしわにする、損傷をひどくすることになるので使わないこと。
このような物理的外観が悪い写真の場合、プリンター複合機を使いスキャンする。
スキャンスナップを使う場合の要点をまとめると、
① 解像度:スキャンの設定は、カラーの最高解像度600dpiに設定、jpegで保存
② スキャンに要する時間:スキャン時間、写真をトレイへ載せるなどを含めても、プリンター複合機とは比較にならないほど高速で処理できる。
③ 写真の破損など:写真の裏に糊が付着、破れ、破損した写真はスキャンスナップを使用せずにプリンター複合機を使いスキャンする。
4.古いアルバムの整理&廃棄
1)写真の枚数を知る
アルバムを整理する場合、手持ちのフエルアルバム、卒業写真、結婚写真などの他、バラの写真などを書棚、机の引き出し、段ボール箱、押し入れなどから集め、どの程度の枚数になるのかを確認するのが第一段階。
特にデジカメが普及する2000年以前のネガフィルム式のカメラで撮影した写真を保存したアルバム、バラ写真はすべて確認する。
デジカメ写真で撮影し、パソコンやDVD-Rに保存しているデータはいつでも閲覧、加工、撮影年月日が確認(写真に年月日が表示されてなくとも、Jtrim、フォトギャラリー、Picasaなどのソフトを使うと撮影日時がわかる)できるので、今はそのままにしておく。
2)古いアルバムの全画像をデジカメで撮影する。
古いアルバムを整理する際、必ずやっておくべきことは、フエルアルバムの貼っている順にページ(プラコートのまま台紙)ごと(台紙1ページに3~5枚の写真を張り付けている)デジカメで撮影すること!
デジカメで撮影する理由は、アルバムの写真をはがしてスキャナーで読み込む際、はがす作業、スキャナーの読み込み、読み込んだあとの保管などの各段階がきちんと進行すればよい問題ないが、実際にやってみると、順序とおり進まない。
はがした写真の破損がひどいためセロテープや糊で修復処理をした、スキャナーの読み込み順序を間違えた、スキャナーでうまくスキャンできてなく再度スキャンしなおした、スキャン後に写真の順序がバラバラとなったなどにより、写真の撮影年月がわからなくなる。
アルバムには古いものから年月日順に並べて貼り付けてあるのに、はがした途端に順序がわからなくなる。
それらを元の撮影年月日順へ並べ直す、前後の確認をするためには、古いアルバムの全画像をデジカメで撮影してあれば可能である。
アルバムの写真をはがした後、この写真はいつ撮影したのかな?と戸惑うことがないよう、事前にデジカメ写真で撮影しておこう。
もちろん、写真に撮影年月日が写しこまれている、写真の裏に撮影年月日が書き込んであれば良いが、実際には、古い写真ほど撮影年月日などの表記がないものが多い。
3)アルバムのデジカメ画像は閲覧には使えない
アルバムの各ページをデジカメで撮影した画像をパソコンで拡大して見ると、写真の内容や写真に写し込まれた年月日はわかる。しかし、デジカメで撮影した画像はあくまでも、撮影された写真の年月日やタイトルを追記する場合のよりどころとするだけで、閲覧用としては適さない(使えない)。
閲覧用の画像は、写真を一枚ずつスキャンあるいはネガフィルムを一コマずつフィルムスキャンしたものである。
4)古いアルバムの整理&廃棄
手持ちの古いアルバムは、自分、家族の小中高校の卒業写真帳を除くと、結婚後に貼り付けを始めたナカバヤシのフエルアルバムが最初である。
その当時、重厚なフエルアルバムに子どもの写真を保存するのが一般的であった。
高度成長期の真っただ中、多くの家庭で応接間の書棚あるいはテレビキャビネットに日本文学、世界文学、美術、歴史全集や百科事典を見栄えがするよう陳列しておくのが流行していた。
現在陳列してある百科事典、美術全集などは購入後一度も開いたことがない、整理のために豪華な装丁の外函から本を取り出すと、書店の細長いタグがそのまま残っているのでは・・・・・・
アルバムもその流れをくみ、見栄えのするかさばるものほど人気があり、多くの家庭がフエルアルバム購入した。
我が家でも数十年ぶりに押し入れ、段ボール箱などバラバラに保管されていたアルバム帳を取り出し、整理した(写真8)。
写真8 35~15年前のアルバム帳 20冊
どのアルバムも10年以上開かれることもない間に、外装のビニールカバーにはホコリが付着し、数冊のアルバムに触っただけで手が真っ黒になる(写真9)。
写真9 フエルアルバムの外観
更に、アルバムを開くと、ホコリは写真を貼り付けたプラコート(プラスチックコーティング、樹脂コーティング)の表面にも付着しているようで手が黒くなる。
さすがに、ホコリはプラコート台紙の内面には侵入していないが、写真を貼り付けている台紙の上下部から内側2cmぐらいまで黄色く変色している(写真10)。
写真10 フエルアルバムの状況
台紙の上下部2cmまで黄色く変色
30年を経過したプラコートはいったん台紙からはがすと、もはや接着性はなく、二度と付着できない。
また、20年以上経過したアルバムの写真は、台紙にしっかり固着しはがすには、先の細いペーパーナイフを写真の4隅から刃先を差し込まないとはがれない。
少しはがれたら手で写真を引き上げて更に剥がすが、しっかり固着しているため徐々にはがさないとプリント写真の印画紙の裏側がはがれてしまう。
古い写真ほどうまくはがれず、破れたり、一部がちぎれたりと散々な状態となる(写真11)。
その上、はがす際、写真の裏面にべっとりと縞状の糊が付着しており、取り除くのに1枚1枚、写真の裏面全体をペーパーナイフでそぎ落とさなければならず、大変な作業である。数枚なら我慢できるが、数十枚以上となると、本当に嫌になってしまう。
また、うまくはがした写真であっても、裏面には台紙につけられた筋にそってべっとりと糊が付着し、表面には、写真全体にわたって筋状の縞模様が浮き出ている。
写真11 フエルアルバムからはがした写真の裏面
写真は破れ、台紙の糊がべったり付着
作業をする間、アルバムのカバー、プラコート台紙の表面に付着した細かなホコリ、はがした糊の破片などの粉じんが舞い上がり、周囲はほこりまみれとなる。
これらから、アルバムを整理する際、ゴミの除去と掃除がかかせない。
フエルアルバムから写真をはがしたあとにでるゴミは、ビニールカバー及びはがしたプラコートは可燃物、アルバムの台紙は紙ごみとしてそれぞれ分別し、所定の日に排出しよう(写真12)。
写真12 フエルアルバムから写真をはがした後
左:台紙、中央:はがした写真、右:プラコート
フエルアルバムは全体として変色、ホコリが付着、肝心の写真は退色、黄ばみが進み、なにやかにやでひどい状況になっている。
せっかく写真を長期間保存できると考えフエルアルバムを購入したのに、今になってこのありさまにがっかりした。
今振り返ると、写真の裏面に撮影年月日を書き込んだら、古い順に並べて菓子箱にでも入れて保管しておいた方が良かったようである。
5.古い写真を見直すとわかってくること
スキャナーで画像を読み終えた写真はどうするのが良いだろうか?
古いアルバムの写真を見直すと、いろいろなことがわかってくる。
① 同じような写真がアルバムに貼り付けてある
昔は写真を撮影、現像、プリントするのにお金がかかっていたため、失敗した写真以外すべてアルバムに貼り付けていた。
後日、似ている写真をアルバムからはがし、後ろに貼り付けた写真を順に前に移動することは誰もやらない。結局、一旦アルバムに貼り付けた写真は、その当時のまま保管され続ける。
② 撮影年月日が不明の写真が多い
撮影年月日を写真の裏に書き込みがない、カメラに自動年月日表示機能がない/設定していないといつ撮影したのかが不明。
特に友人からもらった幼稚園、学校の催し物(お遊戯会、運動会、遠足、修学旅行)の際に撮影した写真は年月日がわからず、年月日の確認ができないことがある。
③ プロカメラマンの写真は日付入り
卒業式、各種発表会、修学旅行などプロのカメラマンが撮影した参加者全員の写真には年月日とタイトルが写真の下部に追記してあり整理しやすい。
ただし、これらの写真は大きなサイズのため、保存する写真のサイズが決まっているアルバムでは一緒に保存できない。別途保存することとなるが、撮影年月日順というアルバムの最も重要な目的が損なわれる。
④ 友人から入手した写真の保管はバラバラ
撮影してから日にちがたってから入手した写真は、中途でフエルアルバムに追加することができないため、そのまま別途写真を保存するか、アルバムの後ろに貼り付けている。
6.新しいアルバムの選定
1)スキャン後、写真の処理はどうすればいい?
スキャンをした後、写真の処分は捨てるが基本!
① ピンボケしたり、ダブったり類似した写真は廃棄。
② 自分、家族にとって本当に手元で見たい写真のみを残し、それ以外は捨てる。
写真はデジタル化しているため、①のピンボケ、ダブり、類似した写真の廃棄は即実施するが、②の写真として見たい写真のみを選定し、残りを廃棄するのは名残惜しく難しい。
簡単に写真の取り出し、入れ替えができるアルバムなら今すぐに写真を廃棄する必要はなくなるので、そのようなアルバムはないか・・・・・・
これらを考慮して新しいアルバムを選定した。
2)新しいアルバムの条件
新しいアルバムの条件として譲れない事項は、軽くて、保管スペースが少なくて済み、手軽に取り出してみることができるものとする。
原則的に、失敗写真以外はすべて保存することとする。
その際、良く似た写真、同じ日に写した写真はまとめて保管できるようにする。
写真は、あとで入れ替えがある程度可能なタイプとする。
2L版などの大きな写真も同じアルバムに保管できること。
3)無印良品のポリプロピレンアルバムは使える
上記の条件をほぼ満足するアルバムは、無印良品のポリプロピレンアルバム(PPアルバム)、(V)L判・264枚用(以降、PPアルバムと呼ぶ)578円/冊である(写真13)。
写真13 無印良品のポリプロピレンアルバム(PPアルバム)、(V)L判・264枚用
画像はアルバム10冊を撮影
http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4934761434957?searchno=5
ネット上はアルバムの選定に関するブログ、投稿がたくさんあり、どれも大変参考となる。ネットの情報から、古い写真の整理を検討/行った人は、最終的に無印良品のPPアルバムへ行きつくようである(写真14)。
表2にアルバムの検討事項及び新旧アルバムの比較を示す。
表2 デジタル化した後のアルバムの検討事項と比較
番号 | 検討事項 | 無印良品の PPアルバム (推奨アルバム) | なかばやしの フエルアルバム (従来のアルバム) | |
項目 | 望ましい内容 | |||
1 | 全体容量 | 小さい | ◎ | × |
2 | 全体重量 | 軽い | ◎ | × |
3 | 体裁 | 簡素 | ◎ | × |
重厚・見栄え | △ | ◎ | ||
4 | 保存枚数 | 多い | ◎ | ○ |
5 | 写真の追加、削除 | 簡単 | ○ | × |
6 | 写真の複数枚保存 | 可能 | ◎ ポケット | △ |
7 | 後日写真を追加 | 可能 | ○ 10枚程度ならポケットに可能 | × |
8 | 類似した写真の保存 | 可能 | ○ 1ポケットに複数保存 | △ 台紙に複数貼るか2,3枚重ねとする |
9 | 大型写真の保存 | 可能 | △ アルバムの最前頁と最後頁 | ◎ |
10 | 保存時のホコリ、汚れの付着 | 少ない | △ | △ |
11 | 写真の退色、黄ばみ | 少ない | × | × |
12 | プリント紙の変質、糊の付着 | ない | ◎ | × |
13 | 閲覧時のずれ、抜け落ち | ない | × ポケットから写真の抜け落ちがある | ◎ |
14 | 実用的な用途 | 使い易い | ◎ | △ |
15 | 価格 | 安い | ◎ | ○ |
総合評価 | ◎ | △ |
写真14 フエルアルバムと無印良品のPPアルバムの外観
左:フエルアルバム、右、PPアルバム
PPアルバムの最大の特徴はアルバムの原点というべきシンプルさそのものである。
余分な機能、体裁はまったくなく、実用上必要な機能は備わっている使い勝手のよいアルバムである。
写真の保管、撮影年月日順に並べる、手軽にできる、手間がかからない、保管場所が少なくて済む、軽い、安い、まさに実用的なアルバムである。
追記したい特徴は、PPアルバムの最初と最後のページにA4サイズのポケットがついている。当初、Lサイズの写真を1ページに6枚保存できるのに、なぜ、最初と最後のページも6枚保存のポケットにしなかったのかと不思議に思っていたが、途中で、はたと気が付いた。
写真の中には集合写真、記念写真などLサイズ以上のものがあり、当然、6枚のポケットには入らない。その際、最初と最後のページに大きなサイズの写真を保管できることがわかった。
この、ちょっとした機能は、古い写真を無印良品のアルバムに保管している途中に、これは大変便利なA4サイズのポケットだと気が付く。
これらから、新規に写真を整理し直すなら、最も合理的、使い勝手が良い、安い無印良品のPPアルバムを推奨する。
4)無印良品のPPアルバムの購入
手持ちの全5,000枚の写真を保管するにはPPアルバムは19冊(5,000枚÷264枚/冊=19冊)必要となる。
とりあえず、今回PPアルバムを10冊購入し、様子を見て買い増す予定にしていた(写真15)。
ところが、PPアルバムに写真を整理していく途中、類似写真がかなり見つかり、通常なら1ポケットあたり裏表で計2枚保管するのを表裏で4~6枚保管できたため、最終的にアルバムは8冊で済んだ。
写真15 購入した無印良品のPPアルバム10冊
よって、新規にアルバムを購入する際、手持ちの写真の数をカウント(デジカメ写真の画像を数え、それに、バラの写真を加える)する。アルバムの写真を見て類似した写真、同じ日に撮影した写真などがどの程度あるかを想定し、アルバムの手配数を決めると無駄にアルバムを購入することがない。
我が家の場合、全写真の半分程度が類似した写真、同日に撮影したものだった。
例:必要なPPアルバムの冊数
① アルバムに貼り付けてある写真:デジカメ写真の画像の枚数をカウントする
アルバム毎にカウントし合計;例として4,700枚
② アルバムに貼り付けていない写真:例として300枚
③ 合計:5,000枚
④ 無印良品のPPアルバム1冊あたりの保存枚数、1ポケットに表2枚、裏2枚保存。
264ポケット×4枚=1,056枚
⑤ 必要なPPアルバムの冊数
5,000÷1,056=6冊
どの家庭でも類似した写真がかなりたくさんあるだろうからアルバム数は少なくて済む。
想定よりアルバム数が少なくて済めば、余ったPPアルバムは将来用として未使用のアルバムとして取っておけばよい。もし、PPアルバム数が足りなくなりそうなら、1ポケットに入れる写真の数を増やせば良い。
オリジナルの写真はすべて、デジタル化しており、アルバムに保管する写真は、あくまでも閲覧用、万一の場合のためであるので、PPアルバムに保管する分はあまり気にする必要はない。
5)PPアルバムを使用した感想
長所は、PPアルバムのポケットの表裏にそれぞれ1枚ずつ写真を入れるのが普通であるが、実際に写真を入れてみると、1つのポケットあたり、6~8枚(表裏の合計枚数)は入るので、同じような写真は捨てずにまとめて保存できる。
せっかく、数十年保存してきた写真を捨てることなく保管できる。逆に、断捨離には反するが゙・・・・・・、何でもかんでも捨ててしまうのが良いこととは言えない。
Lサイズより大きなサイズの写真は、PPアルバムの最初と最後のページにA4サイズのポケットがついているので、そこに保存すれば事足りる。
PPアルバムの唯一の欠点として、閲覧中にポケットに入れた写真が抜け落ちてくる。
最初はポケットに写真を2枚入れているので抜けやすくなるのかなと考えていたが、6枚入れていても抜け落ちる。さすがに8枚入れておくと、ポケットが膨らむので抜け落ちることはないが・・・・・・
抜け落ち対策は今の所ないようなので、対処法として、抜け落ちた写真は発見したら、即、元のポケットに戻すしかない。
この欠点があっても、PPアルバムはそれをはるかにしのぐ優位性があるのでお勧めである。
なお、PPアルバムも既存のフエルアルバムと同様に時間が経つと、ビニールシートにほこりが付着し汚れてくるので、ある程度密閉できる収納ボックスやダンボールへ入れて保存しておくことが大事であろう。
参照資料
雑情報を作成するにあたり、参考となる/参考にした新聞、雑誌などの出典元、年月日、タイトルを載せる。
全般
★すっきりでナチュラルなおうちライフ、2013年8月11日
写真の断捨離、アルバム整理★
http://plaza.rakuten.co.jp/hachimituringo/diary/201307110000/
★ALL About、2011年7月20日、整理が面倒な写真と思い出モノはどうする?
http://allabout.co.jp/gm/gc/382831/
★気分上々、鼻歌収納クラブ、2012年9月20日、ちょっとすーっと実行♪写真の整理・収納に着手
http://blog.shuno-su.jp/2012/09/post-f365.html
★おやじの主張(リストラ天国*日記*)、2012年7月14日、
古い写真を整理してみてわかったこと
http://restrer.atgj.net/Entry/313/
2012年3月14日、新しいアルバムと写真整頓
http://purity798.blog13.fc2.com/blog-entry-710.html
2012年3月16日、このアルバムにして正解♪♪
http://purity798.blog13.fc2.com/blog-entry-711.html
★自分史用の写真をデジタル化しましょう
http://www.hacom.jp/faq/pdf_mn/8_degital.pdf
2.準備作業が重要
★日本経済新聞、2012年11月28日、
働き盛りから始める 老後に苦労しない整理
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2600E_W2A121C1000000/
★日本経済新聞、2014年3月10日 親子で片づけ 思い出話に花
辰巳渚さんの幸せの生前整理 1,200円 家の光協会
3.デジタル化に必要な機器の確認
★最適な解像度は?
http://www.ippukucho.com/photograph/filmscan/more/resolution.html
★ASCII&デジタル、2012年5月8日、
捨てられない紙焼き写真・プリクラを高画質で電子化する技
http://ascii.jp/elem/000/000/691/691935/
★【気ままなセミ・リタイア日記】アーユーハッピー?~なぜ、それをやらないの?2012年1月12日、重くて邪魔な卒業アルバムをリーズナブルに電子化する方法
http://2nirvana.blog.fc2.com/blog-entry-152.html
6.新しいアルバムの選定
★nagi's LIFE LOG、2010年12月25日、
無印良品で買った物&アルバムプチ検証その後
http://nagislife.blog86.fc2.com/blog-entry-141.html
2014年1月18日
雑情報 (54)
手持ちのプリンターとフリーソフトで昔の写真が蘇る
要旨
1.手持ちのプリンターとフリーソフトで昔の写真が蘇る * 団塊の世代より前の世代は、引退後の自由な時間を使い自分や家族のためにアルバム整理(写真整理)をやってみよう。 * 退色し黄ばんだ写真をフリーソフトで加工すると、見事、その当時の画像に蘇る。 * パソコンへ取り込んだ画像は、閲覧ソフトにより見たい時にいつでも見られる。DVD-R、クラウド化により、自分のみならず家族、友人なども見ることができる。 * 写真のデジタル化により、災害などで物品は失っても、画像はいつまでも見ることができる。 2.写真は過去へのタイムマシン * 自分の見知っていること、経験したことには実在感があるが、そうでないものは言い伝え、記録などから単に情報として知っているだけで存在感はない。 * 映像の変遷を眺めると、唯一写真のみ、紙による記録と同様に存続している。 * 一枚の写真でさえ、数十年前の状況をありありと思い出させてくれる。 * 過去の恋人、家族、親族、友人、会社の仲間などを直接的に思い起こすことができるのは写真である。 3.アルバムの整理 * 捨てられないものの処分の筆頭に、古い写真やネガフィルム、卒業アルバムや卒業写真が男女ともに1、2位を占めている。 * フィルムを使ったプリント写真は忘れさられ、子どもたちの幼少期のアルバムは、書棚の奥に入れっぱなしあるいは段ボールに入れられて、もう何十年もアルバムが開かれることはなかった。 4.古い写真を生きかえらせる方法 * 家庭に保管されている写真の枚数は2,500枚程度 * 家庭でできる古い写真のデジタル化の方法として、追加のお金をかけず、手持ちの機器を使いかつ最も画質が良い方法を採用しよう。 * ネガフィルムの解像度はプリント写真とは比較にならないほど良いのでネガフィルムを保有しているのならネガフィルムから画像を読み込むのが最良。 * プリント写真のスキャナーの設定はそのスキャナーの最高設定(600dpi)にする。 * フィルムスキャナーの設定は2,400dpi以上とし4,800dpiまでとする。 * 画像処理をする前にオリジナルの画像を必ず、コピーしてオリジナルファイルとは別のパソコン、DVD-Rに焼き付けて保存しておくこと! * 画像加工フリーソフトはマイクロソフトのフォトギャラリーの機能が優秀かつ使い勝手がよい。 * 画像ファイルの名前を変更するフリーソフトはFlexible Renamerがお勧め。 |
1)引退した世代はやってみよう!
団塊の世代より前の世代は、引退後の自由な時間を使い自分や家族のためにアルバム整理(写真整理)をやってみよう。
アルバム整理の手順は、アルバムに貼っているプリント写真を剥がしプリンターのスキャナー機能を使い画像を読み込み、パソコンへ保存すること。次にフリーソフトを使い退色した画像を元のカラーに戻す、撮影年月日やタイトルを付ける、古い順に並べる工程である。
2)古い写真も見事に蘇る
30年前の退色した写真をフリーソフトで加工したところ、見事、その当時の画像に蘇った。
実際にやってみて、これほど見事に昔の画像が蘇るとはびっくり!
加工はフリーソフト(マイクロソフトのフォトギャラリー)の自動処理のボタンを押すだけで、手間はまったくかからない。自動処理はすべての画像、一部の選択した画像など任意に決められ、ワンクリックで昔の画像が浮かび上がる。
写真1~6の画像を見比べてみるとその差は一目瞭然。
左 プリント写真をスキャナーで読み込んだもの(300dpi)
右 マイクロソフト、フォトギャラリーの自動調整を使用
左 プリント写真をスキャナーで読み込んだもの (300dpi)
右 マイクロソフト、フォトギャラリーの自動調整を使用
写真5、6 1990年撮影 米スミソニアン宇宙航空博物館
左 プリント写真をスキャナーで読み込んだもの (300dpi)
右 マイクロソフト、フォトギャラリーの自動調整を使用
これらの古い写真が昔のままに蘇ったのを知ったら、あとは自分でやってみるだけ!
一旦パソコンへ取り込んだ画像は、フリーの閲覧ソフトピカサなどを使うと見たい時にいつでも見ることができる。また、DVD-Rに焼き付ける、クラウドにアップロードすることにより、自分のみならず家族、友人なども自由に見ることができる。
古いアルバムをデジタル化し、家族それぞれが分散して画像を保有していると、万一、地震、津波、洪水、火災などの大災害にあいアルバムごとすべての写真を失っても画像を復元できる。
写真のデジタル化により、災害により物品は失っても、思い出を呼び起こす画像はいつまでも見ることができる。
時間がたっぷりある団塊の世代は、自分、家族のためにアルバム整理を手掛けてみよう。
2.写真は過去へのタイムマシン
1)実家の黄ばんだ写真
実家に行くと居間あるいは応接間には、額縁に入った代々の家長の白黒写真が鴨居の上に掲げられている。
写真は退色し黄色味を帯びてはいるが、写っている先祖の人物は、昔の若かりし頃、生き生きと仕事に励んでいる時代、あるいは壮年期の威厳のある風貌でこちらを眺めている。
自分にとって写真の人物の名前はうろ覚えであり、顔も知らず、単におじいちゃんの父あるいはその先祖と聞いたことがあるだけで、ほとんど親近感はわいてこない。
数十年前から写真はカラーへと変わった。白黒写真と同様に退色しているが、写っている人物とは子どものころに一緒に過ごした、会ったことがあるため昔のおもかげを懐かしく感じる。
誰しも自分の見知っていること、経験したことには実在感があるが、そうでないものは言い伝え、記録などから単に情報として知っているだけで存在感はない。
2)画像の変遷
現在まで、様々な発明がなされたが、個人にとって、生まれてからの自分や親、家族の各時代の姿をいつでも眺めることができる写真は他の発明と引けを取らない画期的なものに思える。
その後、写真を発展させた映画、8ミリ、ビデオなどが次々と発明され普及していたが、これらは、撮影されたあと、見るための映写機、ビデオプレイヤーなどの映像機器が必要なため、どこでも手軽に再生することはできなかった。かつ、映像機器は衰退が激しく、いつのまにか使われなくなりこの世から無くなっている。
映画館で長年使われていた撮影フィルムはデジタルフィルムに代わり、上映もデジタル映画館が増えてきた。昔の貴重なニュース映画、懐かしい名画は、酢酸系のフィルムを使用していたため、倉庫に保管している間に劣化し、見ることができなくなりつつある。
一時期、家庭で動画が写せると評判となった8ミリは、ほとんど家庭に普及しないまま消えてしまった。
ビデオの世界では、ソニーが開発したベータは初期の販売競争に敗れ使われなくなり、ビデオ戦争に勝利したビクターのVHSもその後のDVDやブルーレイの出現によりなくなった。
このように映像の変遷を眺めると、唯一写真のみが紙による記録と同様に存続している。
3)写真は過去を呼び起こす
家族にとって思い出となるものの筆頭は、両親、配偶者、子どもなどの写真である。
一枚の写真でさえ、数十年前の状況をありありと思い出させてくれる。
一人の人間にとって、記憶に留めているものは死ぬまで生き続ける。その記憶を呼び起こすきっかけとなる写真は、見る度にその当時の自分、恋人、両親、配偶者、子どもの姿をありありと蘇がえらせてくれる。
手紙、小物類などの思い出の品も記憶をたどらせてくれるが、あくまでも物をきっかけとして間接的に思い出すだけである。過去の恋人、家族、親族、友人、会社の仲間などを直接的に思い起こすことができるのはやはり写真である。
写真の中の人物はその当時の姿のままで生きづいており、まさにタイムマシンに乗り過去へ戻った感がする。
3.アルバムの整理
1)写真などの保管はどうしている?
自分、家族、親族の他、生活している間に交流があった友人、仕事仲間、恋人などの写真はどのように保存しているだろうか?
写真は、だれもが死ぬまで持ち続けたいと考えており、
★雑情報(23) 大掃除の前にまず整理、整理の基本は捨てること!
http://composttec.blog.fc2.com/blog-entry-148.html
の3.捨てられないものの処分の筆頭に、古い写真やネガフィルム、卒業アルバムや卒業写真が男女ともに1、2位を占めている。
表1 なかなか捨てられないものベスト10 男女別
順位 | 女 性 | 男 性 |
1 | 古い写真やネガフィルム | 古い写真やネガフィルム |
2 | 卒業アルバムや卒業写真 | 卒業アルバムや卒業写真 |
3 | 古い年賀状や手紙類 | 単行本や文庫本 |
4 | 着なくなった服 | 好きな漫画 |
5 | ブランド名の入った紙袋 | 古い年賀状や手紙類 |
6 | 最近使わないかばん類 | 昔の交際相手の思い出の品 |
7 | 好きな漫画 | 聴かなくなったCD |
8 | 古い手帳や日記 | 亡くなった親族の思い出の品 |
9 | 人形やぬいぐるみ | 古いパソコン |
10 | 亡くなった親族の思い出の品 | 給料やクレジットカードなどの明細や請求資料 |
★日本経済新聞 2006年2月11日 何でもランキングベスト10
なかなか捨てられないものから引用、作表
現在は、デジカメ、スマホ、携帯の普及により写真を簡単に撮影できるようになったが、昔の自分や家族がどのように過ごしてきたかを表す過去の写真は過去を呼び起こす貴重なもののため、いつまでも残しておきたい。
2)古い写真の保存
1990年代に出現したデジカメの普及により2000年以降、従来のフィルムを使ったカメラや使い捨てカメラは、いつのまにか消えてしまった。
団塊の世代より以前の世代は家族や子どもの写真をフィルム式の写真機で撮影し、写真ショップへネガケースを持ち込み、現像と同時プリントをしていた。
その当時は写真機の価格も高く、またフィルム代、現像、プリント代も結構な値段であったため、現在のデジカメのようにパチパチといくらでも写真を撮影できる状況ではなかった。
概略、フィルム代は24枚撮りフィルムで500円程度、撮影後にネガフィルムを写真屋に持ち込み現像+同時プリントを頼むとプリント1枚当たり50円程度していたように記憶している。
各家庭ではその当時のネガフィルム、プリントした写真はどのようにしているだろう?
多くの家庭は、子どもが生れた時から小学校に上がるまでの写真はたくさん撮っているが、小中学校と進学するにつれ撮影枚数は急速に減ってくる。子どもの小中学校の時代の写真は、運動会、遠足、修学旅行及び卒業写真程度である。
2000年以降、デジカメが普及し誰もが気軽にデジカメで撮影できるようになった。ちまたではプリクラが普及し、子どもたちはデジカメで友人との仲良し写真を撮り始め、その時期を境にフィルムの時代は終焉しデジカメの時代へ移行した。
この結果、フィルムを使ったプリント写真は忘れさられ、子どもたちの幼少期のアルバムは、書棚の奥に入れっぱなしあるいは段ボールに入れられたままで、何十年もアルバムが開かれることはなかった。
アルバムを引っ張り出すのは、子どもが結婚する際、結婚披露宴の会場で幼いころや学生時代の写真をスクリーンに示す、結婚時のアルバム帳を作成するために、子どもから昔の写真はない?と子どもに聞かれ、アルバムを探しだしピックアップするぐらいであろう。
その他、子どもたちが独立し、子ども部屋が空いたため、書棚へしまいこんでいたアルバムを倉庫代わりとなった子ども部屋へ移動する際にちら見する程度であろう。
4.古い写真を生きかえらせる方法
1)家庭に保管されている写真
家庭に保管されている写真関係のものをリストアップすると表2となる。
写真やアルバムの数は家族構成、子どもの数、年齢により異なるが、ここでは団塊の世代の家庭を例とし、家族構成は夫婦と子ども2人とした。
卒業写真は自分、配偶者、子ども2人それぞれ持っているとして
4人×4冊(幼稚園、小学校、中学校、高校)=16冊
七五三、成人式は家庭、性別により対応が異なり、また、写真館へ行かないで自分で撮影することも多い。
結婚写真は、結婚式場専属の写真館が撮影するケースが多いが、最近は結婚式をしなかったり、簡素に写真撮影をしたり、独自に結婚写真アルバムを作成する例も増えてきた。
表2 家庭に保管されている写真関係の状況
番号 | 種類 | 冊数 冊、束 | 写真枚数枚/冊 | 合計写真枚数 枚 | ネガの保有 | 撮影状況 | |
1 | アルバム | ナカバヤシなど分厚く堅固なアルバム | 15 | 120 | 1,800 | ○ | 撮影者は自分や家族 |
2 | 簡易 アルバム | プリント時の写真屋のおまけ | 10 | 20 | 200 | ○ | 撮影者は自分や家族 |
3 | バラ | プリント時の未整理写真 | 10 | 20 | 200 | ○ | 撮影者は自分や家族 |
4 | バラ | 友人などから入手した写真 | 10 | 5 | 50 | × | 友人、プロの撮影者 |
5 | 卒業写真 | アルバム帳 | 16 | 10 | 160 | × | プロの撮影者 幼稚園、小学校、中学校、高校の関係分 |
6 | 七五三 成人式 | アルバム帳 | 6 | 5 | 30 | × | プロの撮影者 |
7 | 結婚写真 | アルバム帳 | 3 | 5 | 15 | × | プロの撮影者 自分、子どもの分 |
合計 | - | - | 70 | - | 2,455 | - | - |
2)プリント&ネガフィルム
昔の写真は、カメラにネガフィルムを装填し撮影した。次にネガフイルムを写真ショップへ持ち込んで現像とプリントを依頼していたため、各家庭ともネガフィルムとプリント写真を保有していた。
卒業写真、七五三、成人式、結婚式の写真は、写真館あるいはプロのカメラマンが撮影するため、ネガは手元になくプリント写真のみである。
年月が経つにつれ、ネガフィルムはもう焼き増しはしないとのことで廃棄、プリントした写真も写りのよいものだけをアルバムに貼り、残りはどこへいったかわからないかもしれない。
月日が経つにつれ、使われなくなり、見なくなったものは次第に忘れられ、失われていく。
3)写真デジタル化の要点
家庭でできる古い写真のデジタル化の方法として、追加のお金をかけず、手持ちの機器を使いかつ最も画質が良い方法を採用したい。
デジタル化の方針は、ネガフィルムが残っているか及びフィルムスキャンができる数年前のプリンター複合機を保有しているかどうかにより決まる。
表2 写真のデジタル化の要点
番号 | 項目 | 内容 |
1 | ネガフィルム | ネガフィルムの解像度はプリント写真とは比較にならないほど良いのでネガフィルムを保有しているのならネガフィルムから画像を読み込むのが最良。 ネガフィルムから画像を読み込むためにはフィルムスキャナーが必要となる(普通のスキャナーではネガフィルムは読み込みできない)。 フィルムスキャナーは数年前のフィルムスキャー付のプリンター複合機を使うか、新規にエプソンあるいはキャノンのスキャナーを購入する(15,000~25,000円)かのいずれかしかない。 新規にスキャナーを購入するかどうかは、ネガフィルムの保有枚数、費用対効果を検討して決める。 最近話題となっているネガフィルム専用の5,000~10,000円のフィルムスキャナーは、解像度が1,200dpiとなっており解像度が不十分、かつネット上の評価を読むと使い物にならないとのコメントもあり、推奨できない。安物のフィルムスキャナーは安物買いの銭失いとなる可能性が大。 |
2 | プリント写真 | アルバムからプリント写真を剥がした、バラのプリント写真をスキャナーへかける。 プリント写真は退色しても黄ばんでいても、スキャナーで読み込み、フリーソフトにより画像加工をするとオリジナルの画像が蘇る。 プリント写真さえあれば、パソコンのディスプレイにプリント写真の画像を表示できる。 |
3 | スキャナー | プリンター複合機のスキャナー機能を使いプリント写真をスキャナーする。画質は300~600dpi。 メーカのマニュアルは写真のスキャニングに300dpiを推奨しているが、プリント写真の読み込みに時間はかかっても、スキャナーの設定はそのスキャナーの最高設定(600dpi)にするのが望ましい。 300dpiでもディスプレイいっぱいに拡大しなければきめの粗さは目立たないが、拡大すると読み込み時に設定したdpiの差がでてくる。 もし、数年前のフィルムスキャナー機能付きのプリンター複合機を保有していたら、ネガフィルムにフィルムスキャナー機能を使いパソコンへ取り込むことができる。画質は2,400~4,800dpi。 フィルムスキャナーの設定は2,400dpi以上とし4,800dpiまでとする。 4,800dpi以上の超高画質にしても人間の目に差はわからない。 プリンター複合機のフィルムスキャナーを使い3,200dpiの設定でスキャンしたものとプリント写真を300dpiでスキャンしたものを比較するとA5サイズ以下ならほとんど画質の差がわからないが、A4サイズ以上に拡大するとその差は歴然である。 |
4 | 画像加工ソフト | 画像加工ソフトとしてマイクロソフトのフォトギャラリーは機能が優秀かつ使い勝手がよいので推奨する。フィルムスキャナー、通常のスキャナーで読み込んだ画像のいずれも同じように画像を加工できる。 プリント写真の退色の補正には自動処理だけで良いが、露出不足で暗い画像や赤っぽいなどの画像は露出補正、色補正を使うと簡単に色が補正できる。また、赤目処理機能もある。 グーグルのピカサは閲覧には便利であるが、ピカサの自動補正、露出、色、赤目補正などはマイクロソフトよりかなり性能、使い勝手が劣る。 また、有料の画像加工処理ソフトを使わなくとも、フォトギャラリーの画像処理には十分な機能が備わっている。 |
フィルムスキャナーは、2009年前までプリンター複合機の高級機種には付属していた。
しかし、フィルム式カメラが世の中で使われなくなるとフィルムの需要は激減し、その結果フィルムスキャナーを使う機会は、ネガフィルムを保有しかつパソコンへネガフィルムから画像を取り込みたいユーザのみとなった。
今後、フィルム式カメラのユーザが増えることはなく、撮影されたネガフィルム自体も減るばかりなので、キャノン、エプソン共に2010年以降、プリンター複合機の高級機種へのフィルムスキャナー機能を付属するのを止めてしまった。
現在、フィルムスキャンできる機器は、以下のフラットベッド式スキャナーの機種である。6コマ/回、12コマ/回は、一回のスキャン時にスキャナーにセットできるネガフィルムのコマ(枚数)である。6コマの場合は、12コマの倍の回数のスキャンが必要となるため倍の時間がかかる。価格は2014年1月時点。
http://www.epson.jp/products/scanner/
フィルムスキャンできる機種は
GT-F740 ネガフィルム 6コマ/回 4,800dpi 価格15,000円
GT-X820C5 ネガフィルム 12コマ/回 6,400dpi 価格24,000円
http://cweb.canon.jp/canoscan/lineup/index.html
フィルムスキャンできる機種は
CanoScan 5600F ネガフィルム 6コマ/回 4,800dpi 価格18,000円(在庫少)
CanoScan 9000F ネガフィルム 12コマ/回 9,600dpi 価格23,000円
の4機種が家庭用として検討されるが、家庭で手持ちのネガフィルムをフィルムスキャンするためだけに15,000~24,000円を費やすこととなる。
通常のスキャナー機能は、年賀状用に購入したプリンターに付属しているので二重に保有する必要はなく、結局、フィルムスキャンしたらもうお払い箱になる可能性が大。
この他、フィルムスキャン専用の機種も各社から5,000~10,000円で販売されているが、性能は上記のフラットベッド式のスキャナーと比較すると格段に劣る。
http://kakaku.com/pc/film-scanner/
安物のフィルムスキャンでは、ネガフィルムの性能を十分に引き出すことはできず、結局、プリント写真を通常のプリンターのスキャン機能を使いスキャンしたのと解像度は変わらないことになりかねない。
価格は安いが、サイトの評価を読むと、おもちゃ、まったく使い物にならないとのコメントもあり推奨できない。安物買いの銭失いにならないようにしよう。
この他、写真館、フォトショップではフィルムスキャンができることを商売のタネとし始めている。ただし、フォトショップへ依頼すると、びっくりするほどの高い費用がかかる。
結論として、手持ちのネガフィルムから解像度の高い画像を取り込みたいなら、フラットベッドタイプのスキャナーを使うしかない。
フラットベッドタイプのスキャナーを保有していない、高いため購入しないのなら、プリント写真にプリンター複合機を使いスキャンしパソコンへ取り込もう。
(実際のフィルムスキャン)
実際にイルムスキャンをやってみたら、結構時間がかかった。
手持ちプリンター複合機
機種:キャノンMP950 フィルムスキャン付き 8年前に購入
フィルムスキャン時の設定:最大解像度の3,200dpi
ネガフィルム:12コマ/回
スキャン時間:30分/回
使用パソコン:ウィンドウズXP(キャノンのスキャンソフトがウィンドウズ7、64ビット版では使えないため)
手持ちのネガ5,000枚をスキャンするのに12時間/日スキャンし続け20日かかった。
新規のフィルムスキャンできる上記のスキャナーを購入した場合、性能が向上しているためスキャン時間は短縮できるだろうが、それでも相当な時間がかかることを考えておこう。
また、フィルムスキャンする前に、ほこり、ごみをネガフィルムから除去していないと、スキャン後の画像に白い斑点が残る。画像の顔に斑点がかかっていないと気にならないが・・・
手持ちのメガネふき用の布、昔のLPレコードふきを使用するかカメラマン用のブロア(風でごみを吹き飛ばす、600円程度)でほこりを取り除くことができる。
5)プリント写真のスキャン
年賀状をプリンターで作成している家庭なら、使用している機種は大半がプリンター複合機(スキャナー付き)である。
プリンター複合機のスキャナー機能を使うと、プリント写真をスキャンしてパソコンへ取りこむことができる。
プリント写真の退色、黄ばみはプリンターに付属している画像処理機能を使っても補正できるが、オリジナルのプリント写真のままパソコンへ取り込むのが良い。
パソコンへ取り込んだ画像は、フリーソフトを使うといかようにでも自在に補正、加工処理ができるのでオリジナルの画質のまま取り込みたい。
プリンター複合機では、スキャンする前の事前設定が重要である。すなわちスキャン時の解像度をそのスキャナーの最大解像度に設定することである。
キャノン、エプソンともにプリント写真をスキャンする際の標準設定は300dpiとしているが、これは、スキャン時の所要時間とパソコンのメモリーなどの性能を勘案して決めており、最良の画質となる設定とはなっていない。
プリント写真のスキャンは、何回もするものではないので、スキャン時の解像度はそのプリンター(スキャン)の最大設定に変更しなおして行おう。たぶん600dpiとなっている。
あとは、プリント写真に時間をかけてスキャンするだけである。
手持ちのプリント写真をすべてスキャンするには相当な時間がかかるので、時間に余裕がないと続けてできない。
まさに、定年退職者にうってつけ/しかできない作業となる。
プリント写真をプリンターのガラス面に並べて、スキャンするだけであるが、プリント写真の入れ替え、スキャン時間、スキャン開始ボタンオンの単純作業を営々と続けることとなる。
手持ち2,000枚のプリント写真を4枚まとめてスキャンすると500回繰り返すこととなる。
1回当たりの所要時間を2分とすると、2分/回×500回=1,000分=16.7時間
連続して行うと約17時間かかる想定となるが、段取り、飽きてくるなどからたぶんその数倍の時間がかるだろう。一応目安として1~2週間は必要と思われる。
6)画像処理
ネガフィルム及び/あるいはプリント写真をスキャンした画像はパソコンへ保存されると、次は画像処理へ移る。
① 最初にオリジナル画像のバックアップ
ここで、重要なことは、画像処理をする前にオリジナルのネガフィルム、プリント写真の画像を必ず、コピーしてオリジナルファイルとは別のパソコン、DVD-Rに焼き付けて保存しておくことである。まっさきに絶対にやっておくこと!
スキャンした画像はクラウドへアップロードすることも考えられるが、画像の容量が大きいため、ドロップボックス、シュガーシンクは無料の保存容量が2、5GBと小さくたぶん保存できないだろう。シュガーシンクは2103年12月から無料サービスを止めている。今までのシュガーシンクの無料ユーザはそのまま無料サービスを利用できているが・・・スカイドライブは7GB(2012年前までに登録しておれば25GB)まで無料保存できるので可能かもしれない。
せっかく手間と時間をかけてスキャンした画像を、操作ミス、誤って上書き、消去などをしても消失しないよう、必ず別のパソコン、DVD-Rなどへコピーを取っておこう。
② 画像に連番で名前を付ける